偶然カフェで?
73話 偶然カフェで?
「まああんなトコでブラブラしてるより素早くずらかった方が、無難だ。私でもそうした」
「あなた、何を言ってるのかなぁ?」
「まあ、イイ。私はカッコイイ女が好きだ。カッコ良かったよ」
と、子供黒ロリは、親? かな、黒ロリ娘のテーブルへ帰った。
なんだ、あの口調は、大人びいた。
「姉さんの変装が……。あの子なんなんだろ?」
「見た目にごまかされるな、鞍馬。あれは、たたもんじゃない。あんたのマイちゃんもどんな、秘密を持ってるか、わからないよ」
「いやマイちゃんは……」
「アンジェラ、何を言いにいったの。 知り合い?」
「いや、まったく。ちょっと良いものを見せてくれたので挨拶したまでさ」
「良いもの……?」
「お帰りなさいませ、お嬢様」
常連の客ね、メイドたちは何度も来る客をおぼえていて、はじめの挨拶や声がちょっと違う。
ん、アレはまた。
「あら、テマリさん。最近よく会うわね。しかも意外な場所で。あなたもココの常連?」
「年に二、三度来る程度かしら。今日は久しぶりに来たの」
「お連れ様は……カワイイ。隠し子がいたのね」
「私は、この女の娘じゃない!」
「知ってますわよカオルさん。今の一言わざとですわね」
「今日は、妙な客が来るな」
さっき入ってき全身白のロリータファッションの少女が、こっちに。
この子も姉さんを見て。
「もしかして、獄門島さんの知人の方で?」
「あんたは?」
「あたしも獄門島さんの……」
「そう……だから?」
「友だちの友だちは皆友だちだ、広げよう友だちの輪です……」
「おまえは、いくつだ。名は、彼女に会ったら言っとく」
「そちら様も……」
「名を聞くときは、自分から名のれって、言いたいのね。青沼静香、23才!」
姉さんの歳はもっと。
サバよみすぎ!
「あたしは、病院坂薫。獄門島さんに、よろしくと」
病院坂かぁアイドルグループみたいな名だ。
近くで見るとスゴイ美少女だ、どこかのグループにいたらセンターまちがいない。
獄門島とは、誰だ。この美少女と姉さんの共通の知り合いなんだろうが。
名前が怖すぎる。どんな男だ。まさかヤクザか、闇社会のボスか?
「病院坂……どこかで。ウチの会社に来たことある?」
「ええ。社長さんにお会いしました」
「ふーん……そうか。じゃ秘書や、お茶メイドと会ったね」
「秘書の八ツ墓村さんとは……」
お茶メイド? 姉さんの会社には、そんなメイドが居るのか。
が、お茶メイドって、なんだ? そんな職業、あるのか。
「八ツ墓村さんに聞いたのかもね……。よろしく病院坂さん」
「いらっしゃいませお嬢様方」
今度は女性の二人組が来た。
二人もこちらに。
「あら、こんなトコでなんの偶然かしら。お二人さん」
え、この白いロリータの人の知り合いか。
「偶然って、ないって。等々力さんの口癖ですね」
「そうね、金田一さん。これは、ナニかしら……。あら、そっちの方は、青沼さんじゃありません?」
「よく、わかったわね」
と、姉さんは、メガネをはずした。
「愛さん、あっちにテマリさんが来てますわよ」
と、白いロリータが手を向けた。
あの黒ロリの子がテマリ?
「あ、ホント。テマリとアンジェラじゃない」
大人の黒ロリはアンジェラ? 外人かな、見えないことはないけど。
よく見るとあっちの黒ロリも美人だ。
さすがに東侠は美人が多い。
「わたしたち、あのニュース見てアキバに来たけど、もう現場は封鎖されてて……」
「で、アキバに来たの。あなたたち、座りなさいよ。メイドさんが」
「あ、すみません」
白いロリータのコは、近くのテーブルに。
あとから来た二人を姉さんはオレたちの席に。
若いコは、オレの隣に。
おばあちゃん眼鏡のような下縁眼鏡をかけた、子供傘のようなアヒルの頭が取っ手に付いた傘を持った女性が姉さんの隣に座った。
この人、よく見ると若い。姉さんより若いんじゃないか。
帽子もおばあちゃんぽいっが、とった。
とると、やはり若い。
姉さんより下なのは、たしかだ。
「青沼さん、コチラは弟さん?」
姉さんは、コクリと。
「彼女たちは会社の同僚よ」
そうか、会社の。
会社か、なら風俗の変な店で働いてるんじゃ。
「同僚だなんて、上司です。青沼さんにはお世話になっております。金田一です。はじめまして」
「青沼の弟、蔵馬です」
「青沼さん、テレビに出てましたよ。街頭カメラの映像ですけど、犯人蹴ったの青沼さんですよね」
「街頭カメラ……に。ソレ忘れてた。顔は」
「映ってません」
「そう、顔が出たら面倒だからね。良かった。しかし、よくわかったね」
「朝のスーツ姿でしたから。あ、そうか、それで今、変装を。さすがです」
「あ、獄門島さん。弟には、私の職業言ってないから……」
え、この眼鏡の女性が獄門島さん!
つづく




