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渋屋に宇宙人

53話 渋屋に宇宙人


 ファミレスから出た、わたしたちはUFO観察会の椎名みかんの話を聞いた。


「あたしとタマちゃんで、街ゆく人たちにUFOインタビューしてたんだ」


 インタビューか、なかなかやることはやるな。


「UFOを見たことありますかって。そしたら半分くらいの人があるって」

「何人くらいの人に聞いたの?」

「50人」

「それは、凄い! そんなに見た人が」


 でも、半分って多くない。


「子供の夏休みの自由研究だと思って適当に答えたんじゃないの。年齢層は? あと、どのあたりで調べたのミカン?」


「この辺、渋屋。だから、若い人が多かった。大人の人には無視された……」

「だろうと、今度は銀坐(ぎんざ)とかで、やってごらん、もっと大人な人に。大分違うと思うよ」


「ですね。あ、言いたいのは、そういう話じゃないんだ。インタビューしてたら宇宙人に会ったんだよ。で、オバ、イヤおネエさんたちをファミレスで見かけて」


「宇宙人。どんな奴だったの?」

「それがさ、髪は銀髪でスゴくキレイな女の人」


「獄門島さんキレイな宇宙人って、定番よ。それかグレイかが多いわ」

「グレイが、その辺歩いてたらハロウィンかと思われるんじゃない。で、年齢は、いくつくらいだったの?」


「一万23才って言ってた」

「なるほど。ソレ、からかわれたのよ。銀髪はウィッグじゃないの。この辺だよ、ミカン。赤とか緑の髪色した娘、珍しくないでしょ」


「だよね……でも超能力を見せてくれたよ」

「超能力。まさか、スプーンかフォークを曲げたとか?」

「スゴい。なんでわかったの?」


「そりゃ完全に、からかわれたのよ。普通、スプーンとかフォーク持ち歩いている人、いないでしょ。ソレはマジックよ、手品。遊楽町や銀坐にも、いそうね、そういうのなら。あっちで、やる時は気をつけてね」


「そうか……」


「ミカンちゃん、UFOとか研究するなら、ある程度疑った方がいいよ。特に宇宙人関係は。あぶない人もいるから」

「あぶない人……。あ、もう一人いたんだ宇宙人。その人もキレイな人だったけど普通の日本人だった」


 と、椎名みかんは、リュックからメモ帳を取り出した。


「その人はUFOに乗ったことがあると……」

「宇宙人というならあたりまえね」

「その人はレティクル座のゼータ星人と言ってた」


「なるほど、その人はちょっとしたUFOマニアね」

「知ってるのソレ? コオ」


「マニアには、有名なUFOコンタクト事件の相手宇宙人の出身星。昔の歌にも『レティクル座妄想』ってあるわ。筋肉少女帯って知ってます?」

「名前だけは」

「リーダーがUFOマニアなの」


「あのね、宇宙人の人は地球に来てタレントになってテレビCMにも出たって」

「CMに出た。なんの?」

「何とは言わなかったけど宇宙人の役だったと」


「ホントに! まさか……」


               つづく

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