ラミーナ
47話 ラミーナ
回りはじめた像。
その下の六芒星の星の先に伸びた枝が絵から飛び出しユラユラと漂い始めた。
上の星の枝が伸び始め天井に。
「見つけたな」
アンジェラが言うとすぐに枝が、からまった人型の物が天井から落ちて来た。
金髪の少女だった。
「誰だ、あたいを……。貴様らか!」
「随分といかれた格好をしてるなバケモノ。お前はなんだ、下等な蛇モンスターか」
「生意気な口をきくガキだね、あんた。あたいを下等と言ったな。あたいは、メデューサ族の血を継ぐ者、名をラミーナという。どうだ聞いたことがあるだろうガキ魔道士が」
「メデューサの血を……ラミーナ? 初耳だ」
「ああ、おまえのようなガキにはな。あたいが封じられたのは千年以上前だからな」
「私はね、こんな見てくれだけど数千年生きてるんだ、まったく知られてない小悪魔の一種だろ、おまえ。魔女の私に捕まるんだからね」
「数千年だと、ハッタリかましやがって」
外は暑かったのだろう。タンクトップに短パン姿のパツキン少女。
古代の魔物なのか偉そうな口をきく。
口を大きく開けると蛇の様な牙と舌を出したと思ったら紫色の液体を吐いた。
わたしはアヒルの傘で、テマリは、黒い日傘で防いだ。
アンジェラは手のひらを出し、魔法円が現れた。 ソレで、液は飛び散った。
「おのれ!」
からまった枝をほどき、部屋の隅に移動したラミーナと名乗った少女は目から光を放った。
わたしたちの前に出たアンジェラは両手で魔法円を作り光を返した。
「ナニ!」
光を放ったパツキン少女の首から下が石化した。
「メデューサの一族というのは、あながちウソじゃないようね。でも、相手が悪かったわね」
「これしき、あっ手が動かせない……ちくしょう」
「この小娘の脚をかえしてあげな、そうしたら石化を解いてやる」
「石化を解く……そんなコトが出来るのか? 脚を返したら、あたいは、また像に」
「大丈夫よ、私がその呪術を解くから」
「ええっホントか?!」
脚が元に戻ったマリナ。
アンジェラはラミーナを封印した像を自分のショルダーバッグに入れた。
そして呪文叫び消えた。
「せっかちねぇアンジェラ自分の世界へ像を持って帰ったわ」
わたしとテマリは、篁昂輝の帰りを待ち。
元に戻ったマリナのお祝いと、焼肉屋へ。
「獄門島、こんなもんしか、礼が出来なくてすまん」
「仕事したのは、わたしじゃなく、こちらのテマリと魔女のアンジェラだし……」
「そのアンジェラ・リーとか、いう魔女にお礼しなくては」
「大丈夫ですよ、あの人は妙なバケモノ持って帰りましたから」
「え、アレでいいのテマリ? わたしが頼んだのだし、タダ働きじゃない」
「大丈夫です、愛さん。あのバケモノは思わぬ報酬になりました。あの人はアレでいいんです。あたしはココの焼肉で、充分です」
少し時間が戻り……。寿探偵社、応接室。
「事故物件の見立てなんか、やりませんから。そういうのは別の霊能者さんにでも」
「いや〜ボクは君が気に入ってて。また、八ツ墓村くんや獄門島ちゃんとトリオでお仕事してくれると……」
「いつからそんなトリオに。あの時はちょっとお金が入り用で、バイトがてら……。じゃあたしはコレで」
「病院坂ちゃーん」
「社長さん、生き霊が百八体憑いてますから気をつけた方が、いいですよ。あ、一体来た」
「ええ、なんの話です。ロリータちゃん」
「八ツ墓くん、君もか……。払って薫ちゃん!」
「あたし、祓い屋はしてませんので、コレで会うのは最後に。では、八ツ墓村さん、琴吹さん、さようなら。獄門島さんによろしく」
「じゃねぇ薫ちゃん。 アレ、どうしたんです社長? 顔が青いですよ」
「八つ墓く〜ん生霊飛ばすのはやめて〜」
「って、ドコを……。社長ぉソコは……」
『マリナ変身』の巻 おわり
つづく




