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新たな資料

4話 新たな資料


「おお、獄門島ちゃん。東海林奈波は見つかった?」


「あの、依頼資料で見つかるわけありません」

「え、だって捜しに出てたんでしょ」


「まあ……やれるだけのコトは。せめて、写真とかないんですか?」


「写真ねぇない。あれば、ウチじゃないトコに頼んだんじゃないかな」


「名前だけで人を捜すのは不可能です」


「そうなの、獄門島ちゃんは今日は何してたの?」


「捜しに出てました……」


「ホラ、やれるじゃないか。あ、そうだ別の資料が届いたよ。社長室においで」


 新熟(しんじゅく)で銃撃男と遭遇した、わたしは。

 会社に戻った。


 会社に入るなり出くわした社長に資料のなさに文句を言ったら、新しい資料があると。


「あら、獄門島ちゃんお疲れ。じゃお先に」


 秘書の八ツ墓村歩美やつはかむらあゆみだ。もう帰るのか?

 この秘書は、まったく秘書らしくない女。

 服装なんかホステスだし。

 歳はわたしより上だろうから、いつも上から目線だ。でも、わたしも彼女もお互いの歳は知らない。多分見た目。


「お疲れ様です」


 あの(ひと)は会社で何をしてるのかも謎。

 社長とイチャついてる以外に。


「獄門島です、入ります」


 社長室には謎が多い。

 奥のカーテンの向こうはナニ? 

 応接室のような大きなソファ。コレはベットにもなると自慢してたが、なぜ社長室に、そんなソファが。

 ソレから小さなバーカウンターにカラオケ機械。  

 ココはスナックか?

 あの秘書とナニしてる。まあ想像はつくけど。


「はい、コレ新しい資料」


 と、A4封筒を渡された。


「え〜コレは」


「どーも、見たところ彼女の下着だね」


「コレを渡されても……」


 派手なワインレッドのランジェリー。

 ブラとショーツってナニ?


「臭いで捜せるじゃないか」


「わたしは犬ですか?!」


「洗ってないからスゴくいい香りがしたよ」


「え、洗ってない! 臭い嗅だんですか社長」


「ああ、そいつはかなり。かなり高級な香水使ってるのがわかったよ。それも社交界とかより、お水が使う品だ」


「お水……女は水商売関係。それも高級な」


「だね」


 だてに探偵社の社長をしてない。


「なんでぇ!」


 なに、突然あの秘書が入ってきた。


「なんで、あんたが私のパンツ持ってんのよ!」


 と、わたしの手からショーツを。


「なんかスースーすると思ったら履き忘れてたわ」


 目の前でわたしから取ったショーツを履いて出ていったけど、あきらかにパンストの上から履いてた。


「ゴメン、資料の袋はこっちだった」


 ホントに間違えたのかなぁ。

 中にはやはりショーツが、こっちはベージュだ。あのショーツと同じような匂いがした。

 やはり水商売?


「手紙が入ってた、コレ」


「手紙ですか……。『男に気をつけろ』……って、なんです? コレ。資料じゃないですよね。字もヘタな字ですね……。コレは外国人が書いた日本語とか?」


 男? どっちの男かな。汚いおっさんか。

 それとも銃を撃った方なのかぁ。


「社長、この仕事の依頼人は何者なんです?」


               つづく

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