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助手が付く

38話 助手が付く


「宇宙人による石碑って、ナニ?」


 また、今度もややこしい仕事を。ムー大陸でも行って発掘しろというの。


「南太平洋の孤島ラバンで発掘された石碑。それを買い付けた古物商により日本に」


 もう発見されてるのか。

 その石碑には、解読不明の文字が彫られているので、『宇宙人による石碑』と呼ばれてる。


「なんか、面白そうな仕事ですね」


「わっ! 金田さん、居たの」

「すみません、『宇宙人って文字』が気になっててつい」


「このファイル、金田さんが作ったのよね。あの、金田さんUFOとか、好きなんでしょ」


「え、なんで知ってるんですか? 会社では話したことないんですけど」


 田守君が、と、言おうとしてやめた。あいつ、金田さんの思考を読んだかもしれない。


 時々頭ン中、読まれたようなコト言うのよね彼。

 それ知ったら金田さん女の子だから田守くんを嫌うかも。


「そんなコト、誰かに聞いたけど、社長かな?」


「社長にも、そのコトは……」

「履歴書に書いちゃたとか、趣味とかで」

「趣味は……ミステリーって、書きました」

「間違えてミステロンとか書かなかった」

「いえ、なんですかミステロンって?」


「まあ、いいわ。その話は。金田さん、この『宇宙人による石碑』って知ってる?」

「太平洋の島で発掘された謎の石碑ですよね」


 さすがだ。

 あ、自分で作ったファイルか。


「ソレが日本に来るのは?」

「日本の古物商が手に入れたとはネットで、見ましたけど」



 仕事は詳しく書かれてないのはいつもだ。

 とりあえず、その古物商が経営する博物館へ行けとある。


 東侠南戸区の浜松長駅駅ビル内にある世良絵野(せらえの)博物館に行くコトに。


 浜松長駅の改札を出たら金田さんが居た。


「金田さんじゃない。どうして?」

「あたしも博物館に」

「え、アレは展示されてないよね。しかも今日は火曜で休館だよ」


「社長が、獄門島さんの助手をしろと」


 聞いてないけど。

 でも彼女、役に立つかも。


 わたし、石碑についてはナニも知らないし。


「はじめてかな、金田さんの私服」


 会社の彼女の制服はメイド服だから。朝は早いし夜はおそい。

 わたしと逆だから、初めて見た。


 でも、探偵の助手で、ストローハット風の縁が広い帽子。三編みお下げに白のワンピ。ソレにわたしと同じようなショルダーバッグをななめに肩にかけ。避暑地に遊びに行く少女だ。


「あのぉこのカッコウまずいですかね? あたし探偵とかしたことないから、私服で」


 いいよ、それで。

 私だって白のブラウスにいつものロングスカート。お古のショルダーバッグに帽子とメガネに傘。

 男性探偵みたいなオシャレなカジュアルでは、ないわたたしだから、もし彼女がTシャツで破れジーンズでも、何も言えない



「寿探偵社の……ヒト」


 館長の狩野という初老の男は私達を見て。


「あなたが、社長さんが一推しの探偵さん?」

「はい、寿探偵社の獄門島です、彼女は助手の金田です」


「君たちで大丈夫なのかな……」


「大丈夫です!」


「そうか……。信頼しているオーナーさんのトコの社長さんの推しだからね。 知ってると思うが、アレが日本に届いて二日目に、こんなものが」


 と、館長にハガキを見せられた。


「『宇宙人による石碑』いただきます。怪盗魔女。って、コレは犯行予告ですか! 小説やドラマみたいですね。怪盗魔女って?」


「そんな奴知らんよ」


「怪盗が、高価な宝物ならわかるけど古代の石碑を。この石碑は高価なんですか?」


「まあねぇ見方によるよね。ソコに彫り込まれた文字とか、何が何やらわからんのだからな。考古学的価値しか、ないから盗んでも出すとこ出さないと、ただの古い石板だよ。文字が解明されたら、少しは上がるだろ。噂だが発見者の偽造という説もある」


「その話、あたしも聞いたことあります。発見者が行方不明で、その石碑の発見時の詳細がいい加減だとか」


 ほう、そうか金田くん、さすがね。


「その怪盗魔女は、石碑を手に入れてどうするんでしよう」


「まさか、盗んで石碑の文字を解明するとか。そういうの犯罪まで犯して、することですか?」


「名を高めたい学者なら……」


「魔女と、いうんだから女ですよね。なにか、こころあたりあります?」


「いやぁ私には……」


「この怪盗さん、そういう古物を持って行けば、お金になる所を知ってるのでは。そういうトコに心あたりありませんか?」


 なかなか、有能な助手だ。


「なくは、ないのだが……。あまり詳しいコトは、知りませんな。なんでも、と、あるカルト集団だとかが高値で買うとか……」


「カルト集団ねぇ……」


「まあ、いたずらかもしれんが石碑をしばらく守っていただきたい」


 と、石碑が置いてあるという博物館の上階にある倉庫内の管理室に。


「変な話ですよね、管理室があるってコトは警備員が居るんですよね、なんでわざわざ探偵に警備を依頼したのかしら」

「そうね、それよりさぁー。まさか泊まりになるなんて考えてなかったのよね」

「あたしもです」

「あとで、交代で着替えとか買いに行かない。社長に言っとくわ。着替え代も払ってもらわなきゃ」


                 つづく

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