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武田くん再び

24話 武田くん再び


「やあ、大谷さん。放課後お茶しない」

「おはよー武田くん。また今度ね」


「椎名さん、土曜日カラオケ行かない」

「バーカ、おとといきな!」


「高橋、おはよー。お昼一緒に食べない」

「ゴメン、先約あるから」


「オハ、タケちゃん。相変わらずだなぁ。まったく釣られねぇ〜な〜。女のコたち」


 クラスメートの横島だ。

 幼稚園から一緒のクラスという腐れ縁のヤツだ。

 嫌いじゃないが、とくに仲がイイ親友とかでもない。


「数撃ちゃ当たるってモンでもないだろうタケちゃん。おまえさぁオレよりモテるタイプなんだから、ちゃんとひとりにしぼってなぁ。恋愛しろ。おまえ、周りになんて言われてるか知ってるか?」

「知るか?」


「令和の諸星あたるだ」

「誰だソレ?」


「ショーワに流行った漫画のキャラだよ」


 はー。ショーワの漫画キャラ?

 確か、横島の親父は漫画家だ。で、そんな古い。

 周りで呼ばれてるなんてウソだ。


「そう言ってんのはお前だけだろ。そんなキャラ、誰も知らねぇぞ」

「おまえ、知らねーの最近になってから、そのアニメがリメイクされたんだぞ」


    


 放課後。


 盲目の女のコを助けた、までは良かったが。つい、キスなんかしたばかりに。


 まだホッぺたヒリヒリする。

 ホントに目が見えないのか。見事に頬に入った。


 しかし、瞳は閉じていて見えないが、あの色白の美貌は魔性だよな。

 まるであのカワイイ、ポチャとしたピンクの唇に吸い寄せられたみたいだった。

 いつものボクは、あそこまでしない。

 唇にしたら、どうなっていただろう。


 意外と怖かった。


「ファイトぉおお!」

「オスッ!」


 おお、アレは空手部の女子部だ。

 締めのランニングだろ。


 ボクが目をつけてる伊福部ケイも居る。

 ウチのクラスで親がアメリカ人のハーフだ。

 帰国子女で、まだ日本語がうまく話せないが、そのたどたどしさがカワイイ。


「ハーイ、ケイちゃーん頑張ってるね。部活終わったらケーキ食べに行こう。 てっ!」


「黙れ、スケコマシ!」


 いきなり尻に蹴りが来た。


 スケコマシ。変な日本語覚えるなよ。


 痛えぇなあ。なんて日だ。

 ボクはナニも悪いコトしてないけどなぁ。

 むしろ良いコトしか。


〘あたしがこらしめてやる〙


 なぜか、あのロリータファッションの少女の言葉が頭に。

 あの子も可愛かったなぁ。あの子、いくつだろ。

 今日の夜はあの子を思い浮かべて……。

 

 テテっさっきの蹴り、痛かったなぁ。



 翌日。

 放課後、帰宅部のボクはいつもの公園近くのスーパーでメロンパンとパック牛乳を買い、公園のベンチで食べてると。


「ヤベ」


 昨日の高校生だ。ボクはベンチから、後の木陰に隠れた。


「立川さんアレ、昨日の女があっちの入り口から」

「昨日はお楽しみのトコ邪魔されたなぁ。あ、おいっ。てめぇら昨日の賭け、パンツの。まだもらってねぇぞ」

「ソレは、払う。だけどカップの方はまだ」

「そうですよ。二人はさわって確かめたけどオレは、納得できないよぉ。あの胸はAですよ」

「ば~か、童貞のてめぇにナニがわかる」

「あぁあれは、Cだった。けっこうイイ感触だったぞ、また確かめるか」

「先輩、今度はオレが先に」


 ヤバい、奴らまた彼女に。


「どうせだから、またパンツの色あてもするか、オレは、また白だ」

「甘いな立川、今日はピンクだ」

「昨日のこともありますから、用心してブルマ履いてるかも」

「ちょっと、ありえるなぁソレ」

「じゃオレがお先に確かめてきます」


 どうする。ボク、助ける?


 チビの奴が、走りこんで彼女のスカートを。


「イヤぁ」


「ハズレた、青の縞パンツ!」


 立ち上がったチビは、胸に手を。


「コノ変態ヤロー!」


 ボクは、動いていた。

 高校生のゴリラとパツキンのっぽを追い越しチビめがけて飛び蹴りをくらわせた。


              つづく

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