真夜中の戦隊ごっこ
201話 真夜中の戦隊ごっこ
「女を人質とは、卑怯な!」
「離しなさい、その人はナニも、関係がないのよ!」
「人質とはタマが小さいヤツね」
「うるさい、タマが小さくても妊娠させられる!」
「バカねぇアレはウソだってぇ〜」
「ねぇイエロー、あんたが言うタマって肝っ玉のコトよね?」
「そうとも言う……わ」
「イテテテ……ぐわっ」
ウンターヴェルドの男が、人質の女性に手首をひねられて投げられた。
「いまだ!」
オレは女性に投げられた男の腕を取り地面に押さえつけた。
レッドとブルーも来て男の足に結束バンドを。
「レッド、腕も!」
レッドはベルトのケースから手足を縛れる大型の結束バンドで素早く締めた。
「レッドこいつ、どうやって運ぶの?」
「今、連絡したわ。むかえが来るわ」
「あの……あんたたち。夜中に戦隊ごっこですか?」
「あ、どうもすみませんでした。ご迷惑をおかけしました。おい、ブラック。お前ならそいつを担ぎ上げスタジオに戻れるだろ」
「ああ、目立つからな。むかえは待てん!」
オレは捕らえた男を担ぎ上げた。
なに、目の前に居る女性は。
オレ推しの女探偵ではないか。
「お、お騒がせしました!」
6人のマスクした連中は男をかついで闇の中に消えた。
あの、わたしを人質にした男、真に迫ってたわね。本当に殺されると思ったわ。
「タマ」の話のおかげでスキができたから。
うっ寒!
コンビニでコーヒー買って帰ろう。
でもアレ、ナニやってたんだろ?
マジで戦隊ごっこ?
テレビの撮影かしら。
周りを見まわしたが、撮影スタッフみたいのは居なかった。
翌日の夕方、基地に。
昨夜はろくに寝ないで仕事に出かけた。
「ブラックさん、おはようございます」
「グリーン。昨夜は、ご苦労さま。寝れたか?」
「ええ、今まで寝てました。私はココに居ますから」
そうだな、彼女は地上に来たばかりだから、他には。
「お二人さんもう出来てるの?」
「イエロー、そんなんじゃない」
「よおブラック。昨日のアレ、上手く誤魔化せたかな」
ブルーだ。こいつは年下のくせにオレを呼びすてだ。まあ通称だが。
グリーンみたいにブラックさんと呼べよ。
「みんな、来たな。昨夜はびっくりしたぜ。あの人質にされた女、凄かったな。まさかヤローを投げるとはな」
「アレは護身術だなレッド、また合気道の技でも。あの女性はなかなかの使い手だったようだ。ウチのメンバーに欲しい人材だ。スカウトするか」
「なるほど、アレはそういう女か。暗くて顔がよく見えなかったが、オバさんぽかったなへんなメガネかけてた」
「ブルー、人を見かけで判断するな。おまえもあの男のようになるぞ」
あー見えて若い娘だとオレは知ってる。
「ブラック、あの女も仲間に入れて、そこのグリーンと両手に華にするつもり。ブラックってば……。グリーン気をつけてよブラックは手が早いんだから。昨夜の取り押さえ見たでしょ」
「イエロー、ナニを言ってんだ。手が早いのは格闘のときだけだ」
「イエローさん、気をつけます……」
グリーン、ナニを気をつけるんだ。
「皆さん来ましたね」
自動ドアが開き車椅子の司令が。
「昨夜はご苦労さまです」
「司令、ヤツは?」
「収容室に。自殺の恐れもありますから拘束してます」
モニターに。男が映し出された。
真っ裸だ。
「ウソ、タマ大きいじゃない。それに……ブルーのより」
「イエロー言うな!」
「ナニ!」
モニターが真っ白になったと思ったら爆発音が。
「自爆したのか?!」
指令室のドアが壊れて煙が。
「ヤロー基地の中で自爆を!」
つづく




