二人のロリータ
193話 二人のロリータ
妊宿の茸下通りの小さなドアしかない店。
知ってる人しか入らないロリータのショップ。
「アンファン・ビュビーユ・コール・トーキョー」
この店は入り口はドアひとつだけど、ドアの先は階段。
地下には広いお店が。
「あ、店員さん。あそこのピンクのリボンの白いミニハットありますよね、色違いは?」
「あの一品です」
「そうなの、じゃピンクのリボンを白に変えられないかしら」
「申し訳ございません。アレはああいった配色ですので、そういう売り方は……」
「そうなの。じゃいいわ。似たのを他で探すわ」
「ワガママね。アレ買って似たような生地で白いリボン付ければ」
「あら、テマリさん、お久しぶり」
「あんたは、いいわよ。リボン変えればいいけど。あたしもあのミニハットいいなぁと思ったけど。黒は、ないって」
「あら、それは残念ね。黒で統一するからよ」
「真っ白のあなたに言われたくないわ!」
「あのお客様。店内では、お静かに」
「ごめんなさい店員さん。あっちのバンダナフリルレースは……」
「申しわけありません。黒いのはありませんです」
「気に入ったのに限って黒一色は、ないのよね。黒くても白いトコがある」
「まあね、色統一すると同じ苦労はあるわね……」
「いつか見た赤いロリータは、あたしら以上に物、ないわよね」
「そうね、でもアレは売ってるものじゃなかったようだから……。魔法みたいなので赤くしたと」
「魔法といえば、アンジェラなんかも出来るんじゃないかな色の統一」
「アンジェラって?」
「見たことあったよね、子供のようなゴスの」
「あなたの隠し子ね」
「違うわよ!」
「お客様シーッ」
「また、怒られた……」
「あなたが……」
「買うものないから店出るね。お腹すいたし」
「あたしも」
某フルーツ店内レストラン。
「あなた、お腹すいたたらパフェなの……」
「え、テマリさんは何を食べるの?」
「天丼でも食べたいと……」
「天丼……千葉の田舎者わぁ。ぜんぜんロココしてませんわ。田んぼの真ん中をその姿で歩いてるんですよね。よく、お靴が汚れませんわね」
「昔はねぇ汚れたわ。でも、今は道もきれいに舗装されて。それに今はジャンプして来るから汚れないの」
「田舎から、ジャンプ出来るようになったの」
「完全じゃなくてね時々予想もしない場所に跳んじゃうこともあるのよね……。こないだなんかね、獄門島さんとパラレルワールドの渋屋へ跳んじゃってね。大昔の渋屋を見たわ。あ、パラレルワールドだから渋屋ってね渋い谷って書くのよ」
「パラレルワールドか……あたしも知らずしらずのうちに迷い込んじゃうときあるわ……」
「知らずしらず……。あんたってスゴいわね。で、その後どうやって戻るの?」
「知らずしらず……戻ってる」
「自分でせいぎょ出来ないの。不便ね」
「ううん……。面白いからイイの……」
「面白いって……。やめてよ、ナニ見てんのよカオル! 見つめないでよ」
「テマリさん、最近……愛さんとキスしたでしょ」
つづく




