表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

153/718

いいとも

153話 いいとも


「なんか、病室。落ち着きましたね」


 午後のリハビリに大熊波瑠さんが来て。


「はあ……朝は、おさわがせしました」



「あら、お出かけ?」


 わっ、獄門島さんだ。

 車椅子のボクを見て。


「これからリハビリに」


「そうですか。それでは、また。コレ、シュークリームです。看護婦さんも良かったら。多目に買ってきましたから」


「あ、どーも。おかまいなく」


「獄門島さん、この人はリハビリ士さんです」


「大熊です。お母さんですか?」

「わ、また。大熊さん、年上の女性を皆、母にしないでください」


「面白いヒトですね……」


 獄門島さん少し怒こってる?


「彼女も、会社の……」


「も。今日はもう誰か? 等々力さんかしら」


「あ、いや青沼さんとか金田一さんとか病院坂さんも……」



 獄門島さんは帰るので。

 今、同じエレベーターの中。


「田守くんって、甘い物が好きなんですね。午前中にも、お見舞いの方がたい焼きを持って。それに、モテモテですよね。来る人は女の人ばかり……」


「ですね、田守くん甘い物が好きなわりに太らないよね。それに……モテるのは会社の七不思議なんです」


「獄門島さん、七不思議のあと六つを教えて下さい」


「えーと、元メイドの金田一さんにぃ。何してるのか謎の社長秘書八ツ墓村さん。その社長が居る社長室も謎よ。使ってるのか、わからない秘書室とか、それから……」


 ツッコんだつもりで言ったのに獄門島さんマジで数えだした。このヒト、こういう天然なとこも。


「いつ来て。いつ帰るのか、わからない蔵中さんとかも……」


「獄門島さん、あなたがボクには一番の謎です」


「わたしですか……。そういうコトにしておきましょう。そしたら八不思議だね。田守くん」


「エッヒヒヒ。なんだか、楽しそうな会社ですね。で、なんの会社なんです?」


「あら、田守くん。言ってないの」


「変人だらけのおかしな会社と笑って、ごまかされましたエッヒヒヒ」


「その通りの会社です。寿探偵社っていいますけど結婚相談所じゃありません」


「寿……探偵社。結婚相手とか、の調査してるんですか? それとも相手を探してくれるとか」


「まあそんなところです」


 ウソだ。獄門島さん。


「そうなんだ。じゃわたしも探してもらおうかな」


「あなた、病院じゃモテモテなんじゃないかしら。可愛くて、ほがらかだし」


「そうでもないですよ。お爺ちゃんばかりだし……」


 わからなくもない。


「大熊さん、結婚相談所じゃないと、さっき。それに相手探しはしてませんから」

「ですよね。あ、ごくも……」


「獄門島です」


「この田守くん、もらっちゃていいですか?」


「いいとも……でも、ライバル多いですよ」


「ナニ言ってるんです、獄門島さ〜ん、大熊さ〜ん」


               つづく

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ