ゼリーに襲われる
151話 ゼリーに襲われる
私はピンクのゼリー体におおわれた。
「アナタ、桐生百菜ト私ニ会ッタ女ヨネ。探偵ダッタトハ驚イタヨ」
「わたしも、あなたがジョイス化してたなんて驚いたわ。あなたは、同じようにジョイス化する人間を探してどうするの」
コイツは、わたしが窒息しないようにか、ピタリとはおおってこない。
けど、顔以外はネトネトブヨブヨのゼリー状の体に包まれている。
会話のために顔は。
「サテ、ドウシヨウカネ。 仲間ヲ集メテ世界征服デモシヨウカシラ。アナタ、ワタシヲ見テ、タイシテ驚カナイネ。モシカシテ、私以外ノジョイスヲ知ッテルネ……」
「サア〜ね。わたし、あなたより奇妙な物をたくさん見てるから……」
「ソウ……。デ、アナタタチヲ雇ッタノハ誰!」
「と、言われても……わたしは、今回の仕事の担当でないので依頼人は知らないの」
「ソウナノカ……ジャ向コウノ爺サンナラワカルノカ」
「多分……」
「ソレナラ用ハ、ナイ」
ウッ顔にも張り付いてきた。ヤバッ息ができない!
と、思ったら目の前のゼリー体が、消えた。
そして見えたのは裸の中年女性。
「イヤッなに、 なんで……もとにもどっちゃたの私?」
と胸と股間を手で隠した不羅羽木静流だ。
ジョイス化が解けたんだ。
「ゴクモントー、危なかったな」
アンジェラが、お気に入りのゴスロリファッションで現れた。
相変わらず子供のままだ。
「おそくなってすまない。うちで、ショゴス化を解く粉末を作っていたから……。どうやらこっちでも効いたようだ」
「ショゴス?」
「あんたらの世界でいうジョイスだよ。ゴクモントー」
「ショゴスダカ、なんだか知らないけど。ゴスロリ姿のガキ……あんた何者!」
「ガキとは、言うなぁ。少くても私はあんたより長く生きてる永遠の魔法少女よ」
アンジェラ、魔法少女が気に入ってるのか。
みずからを魔法少女って。
胸と股間を隠してしゃがみ込む不羅羽木に等々力さんが後ろからロープをかけ縛った。
「あんたは、殺人未遂でお縄ってとこだな」
「わたしはただ……」
さすがに人間に戻れば、ただのオバさんだ。縛られて、がくりと。
あとから来たテマリが、わたしたちをつかんでジャンプし、寿探偵社に。
「何があったの? 獄門島ちゃん。誰、その裸のお婆ちゃんわ?」
「お婆ちゃん。失礼な、私はまだ四十代よ」
「あ、社長。この人は、わたしを殺そうとしたオカルト研究家のフラバー・シズです」
「ちょっとばかり臭いめしをと思いましてね。縛りました。コレで私の仕事は終了ですな」
「そうですか、ご苦労さまでした等々力さん」
社長はスマホを取り出し、知らない名の人物に電話かけた。
依頼人かしら?
『太古の遺伝子』の巻 おわり
つづく




