あなたは誰?
12話 あなたは誰?
「お嬢さん、おとなしく薬を渡してもらおうか。お父さんが持ってなかったら君だろう」
「薬は持ってません、家に隠しました」
「いやいや、それはないだろう。お嬢さんは、わしらから逃げたあと、家には帰っていないだろ」
「父は、あやまちをおかしたと。アレはあっては行けない薬です。わたせません」
薬とな、やはり製薬会社のトラブルか。
いったいなんの薬かしら。癌とかのヤツかしら。
「社長、娘の言うとおりだ。アレは今、あっては行けない物だ。わかってくれ社長!」
「今? わけのわからんコトを、君が作ったんだろ。アレを持ってライバル会社へ行くつもりだったんじゃないのか。娘まで巻き込んで。何処にヘッドハンティングされたか知らんが、我社の設備と研究室で造った物ならウチのもんだ」
「いや、アレは私も知らない会社だった。私の造った物でもない!」
「君は、アレを何処からか盗んできたとでも」
「盗んではいない……」
お父さんが口ごもった。人に言えないコトを?
「銃をすてろ!」
「ほぉ~」
諏訪大が、変な銃を出した。おもちゃの銃?
あんたやっぱ何者?
「若いの。なんだ、そのおもちゃは?」
「お父さん、あなた方の話を聞きました。薬を返すつもりだったんですよね」
「そうだ……キミは何者だ?」
「そうですか。なら」
諏訪大の銃が光った。
「ナニ! 体が動かない!」
連発された光に、秘書や周りの戦闘員どもも動けなくなったようだ。
「すごいわ、諏訪大さん!」
「美香さん、薬をボクに」
「諏訪大さん、何者? 他の製薬会社のスパイか、なんか」
「いやボクは……ここでは言えません。あの人たちは十分もすれば動けるようになります」
突然、黒とオレンジ色のツナギのような服の連中が、現れた。
彼らは動けなくなった連中にヘッドホンみたいのをかぶせて何かしている。
こちらにも来た。
「この人たちはボクが、まだ聞くことがあるんで」
ツナギの男は敬礼みたいなポーズをして去った。
二の腕あたりに会社のワッペンみたいのと胸のあたりに文字が。知らない文字だった。
「美香さんボクはスパイなんかじゃありません。薬をもとの所へ返します」
「え、あなたはまさか」
不思議なことに、あのヘッドホンみたいので記憶を消すはずだったが、なぜかわたしには効かなかった。
2、3思い出せないコトがあったが、それはあのヘッドホンのせいか定かではない。
なので、仕事の真相は皆記憶している。
姫乃樹親子、娘の美香は人を一時間だけタイムトラベルさせる能力の持ち主だった。
その力でお父さんを未来に飛ばしたそうだ。
お父さんは未来で、たまたま見つけたドラッグストアで風邪薬を見つけて見ていた。
職業がら未来の薬に興味があり、見てるウチに現代に戻ってしまったそうだ。
その時にひとつの薬を手にしていた。
はじめは、よくある無名会社の風邪薬だと思ったそうだが、それは風邪の特効薬とわかり。
会社の研究室で彼は研究し始めた。
現代の風邪薬は、その症状にあわせた物で風邪自体を治す物ではのない。
しかし、ソレを手にしてしまったお父さんは会社に言ってしまった。
風邪の特効薬が出来たと。
ソレを知った娘の美香が、ソレはやっては、いけない事と。
薬を未来に戻してと言った。
真面目な、お父さんも過去から来ての、万引きを気にしていたのだ。
会社から薬を持ち出す決心をし。
持ち出す所を捕まったわけだ。
会社がわは、少し前から様子がおかしいお父さんを見張っていたらしい。
すぐに未来へ返すためにと、美香も来ていた。
そして記憶を消される最大の理由はタイムパトロールの存在だ。
諏訪大真珠郎はタイムパトロールだった。
名前も偽名だろ。
時間犯罪者というコトて娘の美香さんは未来に連行されたが、コレは事故と未来で記憶と能力を消されてすぐ戻れるハズと彼は言っていた。
彼は、わたしにヘッドホンをかけて記憶を消したつもりで現代のオートバイに見えるバイク型タイムマシンで美香と去って行った。
わたしは全部覚えてる。
ソレから一月後、東俠お大場でデートする姫乃樹美香と諏訪大真珠郎を見た。
諏訪大、あんた職権乱用してないか。
「獄門島さん!」
日傘をさした白いロリータファッションの少女に肩を叩かれた。
「え、あなた誰?」
「病院阪薫、忘れた?」
『お父さんを助けて』の巻 おわり
つづく




