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犬上明菜を追え

112話 犬上明菜を追え


 マネージャーさんがくれた。犬上明菜」(いぬがみあきな)のスケジュール表を参考に彼女の尾行をこころみる。


 数多くのベテラン探偵たちが失敗したという。

 わたしは尾行なんて、あまり経験してないので素人なみだ。うまく出来るとは思えないけど。


 やってみることに。


 はじめの2、3日は、放課後に仕事、ダンスのレッスン等終わったら普通に自分のマンションの部屋に帰ってる。

 これといって変わったこともない。

 彼女も尾行に気づいるのか? わたしをまこうとする動きもない。

 一週間、なにも変わりない。

 

 明菜の休日。


 休日のアイドルの過し方とか、特に気にならないがお昼は自炊なのか?

 午後一時にマンションから出て、カラオケ店に。

 一人カラオケか? 

 中で食事もとってるとか?


 わたしもその間は刑事ドラマの張り込みシーンみたいにカラオケ店の外で持ってきたイチゴジャムパンとあんマーガリンコッペパンでお昼を。

 パンには、牛乳があうと小さいパックの牛乳を。

 ここ、彼女の尾行は、ほぼこんな食事。たまにコンビニのサンドイッチやオニギリもあるけど。


 まあ学生なので外食ほとんどないので助かる。

 食堂の外のパンとかは、なんかイヤだ。


 学生だから深夜は出歩く様子もないし。


 次の休日。ニ時間ほどで、カラオケ店から出てきた彼女は、大型カメラ店に。


 彼女が向かったのはオーディオコーナー。

 大型テレビの所で足が止まり機種をいろいろと見ている。

 わたしは、少し遠めの小型テレビを見ているふりで彼女を見てる。


〘今、はいったニュースです。今、新熟しんじゅく)上空に未確認な物体が浮かんでいると騒がれています。新熟の山中アナ。見えますか?〙 


〘はい、山中です。私は新熟のあるデパートの屋上に居ますが新熟駅の上空あたりに白い物体がゆらゆらと。あ、分裂しました。二つ三つ……〙


 あ、いけない。テレビを見いってしまった。彼女の姿を見失った。

 ほんの少しだったから、まだこの階に居るかしら。

 下の階にある出入り口が、頭にうかんだ。

 

 うこうかしら、この階を捜すのをやめて下に降りた。


 一階出入り口付近には居ない。

 上からの降りてくるエスカレーターに犬上明菜が見えた。


 エスカレーターから降りると彼女は、こちらには来ないで、ぐるっと裏の方に。


 しまった、裏にも裏通りへの出入り口があった。


 向こうから出るのかしら?

 

 追って行くと、やはり裏通り口から。


 わたしが裏の出入り口まで行って、外を見ると彼女は走ってた。


 気づかれた?


 わたしは、彼女を追った。


 走りには自信があったが、ロングスカートをバタバタしながらで、走りにくいので裾を掴んで上げ走った。

 裏通りで、人が居なくて良かった。


 前を走る犬上は、さらに裏通りへ入る方へ曲がった。

 曲がり角まで来ると完全に彼女を見失った。


 速かったなぁあの子。陸上でもしてたのかしら。


 記憶で、たどっても犬上明菜がスポーツ部に入っていたという記述はなかった。


 そういう人でもスポーツが得意な人はいるけど。

 まして、あの子は学生。現役バリバリ。


 わたしは、彼女のマンションに戻り帰ってくるのを待った。


 午後11時頃帰ってきた。

 さて、どこからの帰りだろう。おそかったな。


 翌日、新熟駅近くの路地裏で殺人事件があったとニュースで見た。


 殺されていたのはアウトローなチンピラで、三人。

 皆、首をはねられていたというまともな殺人ではなかった。


 昨日は新熟でUFO騒ぎがあったので宇宙人、エイリアンの仕業ではないかと。

 ある番組のコメンテーターをしていたタレントが冗談で言ったら、その話から妙な噂話に。 


 通り魔殺人エイリアンが夜中に歩きまわってると。


 映画じゃあるまいし。そんなわけないだろうと思った。


 何日か張り込んで、たまに夜中に出る犬上明菜。尾行するが、そのたびにまかれた。


 パターン的には、他の探偵社と同じだ。

 彼女を百パーセント見張るのは不可能。

 逃げられる時は逃げられた。


 だから何処で何をしているかは、わからなかった時間が。


 わたしにも限界がある。


 犬上明菜のマンションから帰る午前三時。


 わたしは出くわしてしまった。

 怪物(モンスター)に。


               つづく

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