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未来から来たネコ型ロボット?

106話 未来から来たネコ型ロボット?


 ネコ語では、なく人語を喋った。


「おまえはチビだよな……」


「ハイ、ご主人様の名付けたチビです」

「でも、その姿はボクのAIネコ型ロボペットのチビじゃないよな。おまえに、そんな変形機能が、あるなんて説明書のどこにもなかったぞ」


「ああ……基本は、そうなんです。まあサプライズだと思ってください。あたしはご主人様のために尽くします」

「って、小さいネコ耳少女だよね……。ナニが出来るんだ」


「占いと……掃除とか出来ます。あと、宿題の手伝い」


「マンガのネコ型ロボットみたいに便利グッズとか持ってないの。タイムマシンとか?」


「それは……」

「まあそうだよな。それだけ会話できて人の形してれば、スゴイ性能だよ。そこにあの漫画みたいな不条理な便利グッズ持ってたら。ホントは驚くやら嬉しいやら。ボクはネコ耳少女が大好きなんだ……ただ、そのサイズは」


 せっかくのネコ耳少女なんだが、30センチもない。少し大きめのフィギュアだ。


 でも、コレはホントにAIネコ型のペットロボなんだろうか?

 普通に考えたら、ネコ型が変形しネコ耳少女になるロボットを造れるほどの技術があるとは思えない。

 それに、皮膚スーツや服を着る動作まで自然にやってのけた。

 現代の人型二足歩行ロボットだって、ここまでちゃんとしたコトが出来る技術はない。


 もしかして宇宙人が送り込んだとか、あとマンガみたいに未来人が……。

 ボクの子孫とかが。

 タイムトラベルの機能はないようだけど。


「占い……は、まえの形のときにもあったよな。掃除って」


「ハイ、足のソコに穴があり、そこからゴミを。ゴミがたまったら、お腹が開き排出出来ます」


 と、靴と靴下を脱いで足のウラの穴を見せた。

「お掃除ロボットのネコ耳少女型か。でも、アレより時間かかるな、その姿は」


「いえ、ホバー機能でスイスイと、スケートのように」


「ネコ型には、そんな機能無かったよな」

「はい、でもあたしにはあります」


「会話もスムーズだよな……」


「あたしは普通のネコ型とは、別ですから。あ、あまり詳しくは語れませんから……。とにかく、ご主人様、あたしを使って下さいませ」


 と、お辞儀をした。


 ノック音が。


「イズミ。入っていいか?」


 お爺ちゃんだ。


「いいよ」


 お爺ちゃんは、帰ってきたばかりだ。まだ背広姿だ。


「チビネコロボの調子はどうだ」


 と、お爺ちゃんは部屋を見まわした。チビを探してるのだろう。

 ふと、床を見たらチビが居ない。

 あれ、何処に。


「カワイイよ。今日、アキバで獄門島さんと会って。獄門島さんにも見せたんだ」

「そうか。で、そのネコは……」

「どこに行ったのかなぁさっきまでソコに……」


「ほうまたフィギュアの数が増えたなぁ。コイツは新入りだな。初めて見る」


 と、フィギュアの飾ってある棚から、ネコ耳少女を。


 ええ、いつの間に。

 棚に乗っていたネコ耳少女をじっくりながめるおじいちゃんが、スカートをめくった。


「コレは、ちゃんとした布だな。パンツも履いてるな。他のと、出来が違うな」


「ソレはドールといって、着せかえ人形に高級感出した様な人形さ。アニメのフィギュアとかと、ちょっと違うんだ」


「着せかえも出来るのか……こういうのもあるんだな……髪もふわふわでネコ耳にも毛が。よく出来てるな。お爺ちゃんも欲しいなぁコレ。何処で売ってるんだ?」

「ドールなら、アキバのショップが……お爺ちゃん、あのネコロボは、何処で買ったの?」


「ホントはあれなぁ仕事関係の人から、いただいたんだ。あんな高価なもん買ってやったら、おまえのママさんに大目玉だよ。いただいたと言ったから……。このドールとやらも高そうだなぁ」


「今年のお年玉貯金で。ショップで目について思わず……」


「なるほど……。俺の若い頃に夢中で読んだ漫画のネコ耳少女に似てるなコレ……」


 お爺ちゃんが、財布から一万円札を出して。


「同じのを買って来てくれ。青春の思い出……」


 お爺ちゃんは、チビを抱きしめた。

 まいったな、ソレは無理だよ。


「限定品で人気商品だからもう売ってないんだ」


「そうなのか……残念だな」


 マジ気に入ってるな。お爺ちゃん。

 スマホを出し顔と並べて自撮りした。

 

「誰にいただいたのネコロボは?」

「実はなぁ名前も知らない人なんだ。仕事で行ったある会社の人で、帰り際、俺に等々力さんですよねと。お孫さんにどうぞと箱をな。あけるまでは、そんな高価な物だとは思わなかった」


「知らない人が……でも、その人、お爺ちゃんの名前を知っていたのか……」


「どうした? アレは欠陥品だったのか」


 欠陥品、いやむしろ。


「いや。なんともないよ。しかし、なんであんな高い物くれたのかなぁ。昔、お爺ちゃんにお世話になったとか」


「あの人は、まったく知らない人だったよ。俺もまだ六〇代だ、そこまで老いぼれちゃいない。現役バリバリだ」


 謎の人物がくれたネコロボか。

 机の中とかクローゼットの中から、出てきてボクの子孫とか名のれば。


 モロ漫画だ。


「しかし、ドコに消えたんだチビネコロボは……」


 お爺ちゃんは、ネコ耳少女を棚に置き、ベッドの下を覗いた。


「ドコだろうなぁ……ときどき目の届かないとこに行ってしまうんだ。気まぐれモードにしたら、まるで本物の猫だね……」


「そうか、そこまで……。まあいいや、じゃ。腹減ったな……。今晩はなんだった?」


 お爺ちゃんは、部屋から出ていった。


 ボクは棚のチビに。


「その変形タイプは、とりあえず秘密にした方がいいよな」 


「ハイ、できれば……。おじいちゃん、スケベ。スカートの中、覗いた」


 そんなことまで。あらためてコイツ、スゴいなぁと。

 ホント、コレをくれた謎の人物は何者なんだ。

 未来のボクとか、だと漫画た。


「ご主人様、お腹が、すきました。なにか食べ物を下さい」

「ああ、充電するからコードを」

「コードはいりません。人と同じ食べ物を。ソレをエネルギーに変えます」


 って、ますます未来から来たネコ型ロボットだ。

「どら焼とか好物じゃないよな?」


               つづく

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