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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 3 (2023.1~12)  作者: 四季


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弓兵ですが、暴力男を仕留めます! ~それを望む誰かのためなら、人も消します~

「ヴィンセンヘムというあの男を殺してください! あの男はずっと私に暴力をふるってきました……悪魔です、もう生かしていてはならないのです!」


 私は弓兵。

 主な仕事はターゲットを矢で殺すこと。


 今日の仕事は二十代後半の女性からの依頼で一人の男を殺めることだ。


 その男――名はヴィンセンヘムといったが、彼は、婚約してから数ヶ月ずっと女性を定期的に殴ったり蹴ったりしていたようだ。で、それに耐え切れなくなった女性が、この依頼を出してきたのである。


「承知しました」


 チャンスは夕暮れ時に訪れる。それは彼が帰宅するのに近い時間。帰宅時は一人だ。狙うは、家の扉を開ける瞬間。その瞬間、彼は、周囲への警戒を怠る。そこを狙えば、間違いなく、一発で仕留められるだろう。


 ――夕暮れ時、空が赤く染まる頃。


 私は既定の地点で待機。


 そうすれば、やがて、予定時刻にヴィンセンヘムが現れる。


 限界まで粘って。

 扉を開けようとするタイミングで、矢を放つ。


「ぐあっ」


 矢はヴィンセンヘムの胸に刺さった――そして彼は死亡した。



 ◆



「この前はありがとうございました」

「いえいえ」

「依頼を受けていただけて助かりました」


 女性の身体の包帯は前に会った時より減っていた。


「ヴィンセンヘムの死によって、婚約は自然と破棄となりました。おかげで今はもう暴力に苦しまなくて済んでいます。ありがとうございます、本当に、ありがとうございます」


 女性は笑った。

 大きな一輪の花のように。


 こうして私の仕事がまた一つ完了したのだった。


 殺しは悪いことだ。けれども、どうしても殺しが必要な人もいる。特に無秩序なこの世界においては、そうでもしなければ悪夢から逃れられない人もいる。


 ――そういう人を救うのが、私の仕事。


 だから、いつか出会う誰かのため、これからもこの仕事を続けていくつもりだ。


 それが私の道だと信じている。



◆終わり◆

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