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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 3 (2023.1~12)  作者: 四季


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遊んでいたら急に死亡し、異世界に転生しました!? ~その先で待っていたのは婚約破棄でした~

 現代日本で二十歳まで生きてきた私だったが、ある日、けんけんぱの遊びをしていたところ急に世界がぐるりと回って倒れ――そのまま死亡した。


 私の人生は二十年。

 ずっと続くと思っていた道は突然途切れていて。


 どうあがこうとも道はそこまでしかない――その日まで知らなかったけれど、そんな状態だった。



 ◆



 目が覚めた時、私は、知らない世界にいた。


 昔の西洋を彷彿とさせるような世界だ。

 それこそ、女性がドレスを当たり前にまとっているような。


「起きたようだな、アンサドレア」

「あ……あの、ええと……貴方は……?」


 どうやら私はベッドの上にいるようだ。

 近くに立てかけてある姿見に映る姿を見て驚く、私ではないまったく別人だったから。


 幸い言語は理解できるし話すこともできる。

 けれども情報は覚えておらず。

 目の前にいる、不愉快そうな面持ちをした男性の名などは欠片ほども思い出せない。


「やはりそれすら覚えていないか」

「……はい」

「俺はルーンベルグ、お前の婚約者の男だ」


 彼は淡々とそう言った。


「だが、それももう終わる」

「え……」

「お前は記憶を失った。そんなお前のおもりをしてゆけるほど俺は暇じゃない。それに、俺にはお前よりも愛している女性がいるからな。良い機会だろう……アンサドレア、お前との婚約は破棄する!!」


 こうしていきなり婚約破棄されたのだった。


 後日侍女から話を聞いたところによれば、何でもルーンベルグは婚約者がいる身でありながらよそで愛する女を作っていたらしい。アンサドレアはそのことを怒っていて、何回も彼にそのことについて話をしていたのだそうだが、それによって悪者扱いされていて。そんなある日、ルーンベルグにその件を話していたところ、アンサドレアは階段から突き落とされて。その転落によって気を失ったのだそうだ。


「ルーンベルグ様は酷い方ですわ、正当なことを仰っているお嬢様をこんな目に遭わせて……」


 侍女は気遣ってくれていた。


「ありがとう。でも大丈夫です。私、婚約破棄くらいどうってことありませんから」

「……お強いのですね」

「ま、まぁ、記憶もありませんし……ま、そういう感じです、あはは」


 けんけんぱ遊びをしていて死んだような人間だ、私は。

 だから婚約破棄くらいどうってことはない。


 ――数週間後、ルーンベルグは死亡した。


 北の山で亡くなったそうだ。


 その日、ルーンベルグは、新しい婚約者となった愛している女性と山へ出掛けていたそう。けれどもそこで何かが起きたようで。詳しいことが分からないけれど、ルーンベルグは死に、女性は一番背の高い木のてっぺんにくくりつけられて雷に何度も打たれていたそうだ。


 ……何が起きたのかは知らない。


 けれど、いずれにせよ、もう彼らが私の前に――いや、アンサドレアの前に現れることはないだろう。


 正直、すっきり、といった気分だ。


 ちなみに私はというと、今は新しい夫候補を探すべく行動しているところだ。厳密にはアンサドレアが、だが。良き人生のパートナーを見つけるべく、今、色々試行錯誤しているのである。


 こういう日々も悪くはないと思う。


 色々な人に会ってみるのは楽しいし、勉強にもなるから。



◆終わり◆

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