お前みたいなやつ、誰も欲さねえよ。……本当にそうでしょうか? ~立ち位置は逆転する~
「お前みたいなやつ、誰も欲さねえよ。だから優しい俺様が貰ってやろうとしていた――でも、感謝の気持ちを表しもせず奉仕の精神も露わにしない。それで、もう無理だと、そう思ってきたんだ。よって、お前との婚約は破棄とする」
婚約者ロビンは、ブラウンカラーの髪が目立つマッチョ系青年だ。
髪はさらさらながらショート、しかし人気があるのは、なんといってもその筋肉ゆえだろう。彼の腹は昆虫のように割れているし、皮膚はやや暗めの色かつ艶があって、そういったところすべてが驚くくらい男らしさを高めている。
優しめな髪色でありながら筋肉バキバキ、というところが、女性受けしているのだろう――多分何となくそんな気がする。
だが彼は俺様気質だ。
だから私はあまり好きでない。
どうしても好きにはなれないのだ……。
◆
ロビンはあの時「お前みたいなやつ、誰も欲さねえ」と言っていたけれど、その言葉は間違いだった。
私はあの婚約破棄で終わったりはしなかった。
むしろそれまで以上に愛されるようになったくらいだ。
実際、複数の男性からアプローチを受けている。
かなりのお金を積んでくる人もいるくらいだ。
ちなみに、一方ロビンはというと、三十代に入ったあたりから急激にモテなくなっていったようだ。というのも、性格の悪さが有名になっていったのだそう。それによって段々女性は近づかなくなっていったそうだ。
で、最終的に彼は、街中で女性の尻を触ったために捕まってしまったそうだ。
つまり、犯罪者となったのである。
私に価値がないというようなことを散々言っていたけれどそれは間違いで逆。
私にはまだ様々な未来がある。
でも彼にはもう綺麗な未来はない。
ざまぁみろ。
◆終わり◆




