こちら、タイトルは長いけれどそこまで深い内容はない婚約破棄ものです。~彼は生き地獄を味わっています~
「お前のことなんて初めから好きじゃなかった」
私の婚約者ルフテストは心ない人だった。
身勝手で、他人の気持ちなど一切考えない――そんな最悪を絵に描いたような青年だったのである。
「だから、婚約は破棄する!!」
彼はそう宣言してから片手を額の辺りに添えてかっこつけたようなポーズをとる。
一体何をしているのだろう? ここには二人だけしかいないのに。その妙なポーズは誰に見せているのだろうか、謎でしかない。婚約破棄する状況なのに……誰に対してかっこつけているのだろう?
「お前はさ、だっさいだろ?」
「はぁ……」
「それにさ、ポーズも決まってないよな。いちいちぱっとしないーっていうかさ、華もないし。ああもうそういうところが嫌だったんだよなー。お前って、ほんと、俺に相応しくないよなー」
◆
あれから数年が経ったが、ルフテストは今、美しい妻に監禁され拷問に近いようなことをされながら生きているらしい。
……というより死なせてもらえないのだ。
私と別れた後、彼は、飲み屋のすみっこにいた美女に惹かれた。
そしてアプローチし時間をかけて何とか結婚にまでこぎ着けた。
だがそれが間違いだった――その女性は拷問マニアだったのだ。
で、彼は、生涯その対象とされることとなってしまったのだ。
彼はもう一生そこから出られない。
そう、地獄から。
永遠に痛めつけられ続けることだろう。
◆終わり◆




