茶会で婚約破棄とか何とかやってるけど、興味ないし正直迷惑。
「リーフ・フェル・フレグレット! 貴様との婚約、本日をもって破棄とする!」
白いスーツを身にまとった(確か)貴族の男性が勇ましく宣言する。
「そんな……オッドレイ様……」
宣言された側、アメジストカラーの長い髪を巻いている女性は、今にも泣き出しそうな顔。
「俺は真実の愛を見つけたのだ! それは、エリーナへの愛だ! よって、お前とはもう歩めないのだ!」
「酷い……ううっ、酷すぎますっ……」
――茶会の会場で何をしているのやら。
謎茶番はやめてくれ。
面倒臭いから。
私たちはただお茶を楽しみたいだけなのに。
他人同士の婚約破棄とか何とか、そういうことには興味がない。
「いるよね~ああいう人。茶会で余計なことするなっての~」
「ね、鬱陶しい」
こういう時は、お茶友と愚痴を言い合う。
「ステキな時間を楽しみたいのにさ、迷惑だよね~」
「婚約とか何とかとかをここに持ち込むなよーって話だし」
「よそでやって、って感じ~」
興味ないよ、あんたたちのあれこれなんて。
――そう言ってやりたいけど、さすがにそんなことは言えない。
たまにいるんだよね、雰囲気を壊す人。
◆終わり◆




