山奥での出来事
暗くなった山を「ミシ、ミシ、バキッ」と木を折りながら、道なき道を進むオロチ。
その後を、猪ノ丸が前足で階段のような段差を作ってくれている。
「猪ノ丸は、かしこいわね。ユウも褒めなさいよ」
何を言っている。俺が命令したからやってるのに・・・
「後どれくらいかな」
「そうね・・・2キロ先かな・・・そうとうな数がうじゃうじゃいるわ」
「そんな数なのか・・・お前たち、十分に気を付けろよ。いつ襲ってくるか分からないぞ」
『分かっておりますぞ、主』
ドクロが鎧のこすれる音を出しながら言ってきた。
そうとう数が、気配として感じられる。
闇夜に小さな物が無数に赤く光っていた。
先頭に居たオロチが襲われた。それは、30~50センチのクモだった。
白蛇だったオロチが黒蛇化している。
オロチは、突然体を回転させて「ブチ、ブチャ、ブチ」とクモを潰しに掛かっている。
空にいたキラ・レッド・カータ・シュートも魔法攻撃を放ち始めた。
ドクロは、オロチの回転に巻き込まれないように、遠回りしている。
それに続くように、猪ノ丸・ブブカも後に付いてゆく。
しかし、ブラック・ダークは上手くかわしながら、クモに到着。
ジャンプしながら踏みつけていた。
しかし多勢に無勢で、クモの糸に絡まって身動きが出来ない。
俺は、火球を放ちその糸を燃やそうと思った。
着弾して糸を燃やすことが出来た。
戻って来たブラックとダークは、まだ糸が絡まり動き難そうにしている。
俺と彼女で毛に絡まった糸を引き剥がす。
『痛いぞ、主』
「文句を言うな。先走ったお前らが悪い」
「そうよ、痛いけど我慢しなさい」
「それにしても、お前らは魔法を持っているよな。何故使わない」
『使う前に、体が勝手に向かってしまうので・・・』
『主、おれらは接近戦派なんだよ』
「いいか、ここで魔法攻撃をしろ。命令だ。ザザを見ろ、あそこで魔法を放っているぞ」
『わかったよ』
「もうじき終わりそうね」
「そうだな」
突然、何かに拘束された。そして引張られる。
寸前で俺の足をオロチがくわえた。
上を向くと、巨大なクモがアゴを開いて待ち構えて居た。
子グモを囮にして、気配も消してしのび寄って来たに違いない。
力を込めて引き千切ろうとするも、千切れない。
体に火を発火しようとするが、何かに阻害されて魔法が使えない。
「どうにかしてくれーー」
そこへドクロがジャンプして、剣を振り下ろした。
何故だか知らないが、糸が粉々なっていた。
そのままオロチに引張られて、地上に落ちていた。
巨大グモは悔しそうに「クシャーー」と鳴いている。
俺の存在が盾で、攻撃出来なかった召喚獣が一斉に攻撃魔法を放った。
水魔法や風魔法や黒魔法が混じり合って、大爆発が起きた。
寸前に水の盾を展開して、俺達には被害がなかった。
混ざると大変なことになるらしい。使う時は注意が必要だ。
「ドクロ、ありがとうな。魔石を多めにやるからな」
『当り前のことをしたまでです』
回収した魔石を分け与えた。
ダークとブラックは、罰として1個ずつだけだ。
ドクロとオロチは、50個ずつだ。
そして美味そうに食っている。
ドクロは、歯で魔石を砕きながら、口周りは淡く光つつ食っていた。
眼球のくぼみや鼻穴から光りがもれて不気味だった。
オロチは一口で飲み込んでいた。
「じゃー、コアを壊しに行くわ」
そう言って、魔石を握って遠くに光るコアへ走り出した。
遠くの光りが、消えたことが分かった。
そして、彼女が帰ってきた。
佐々木理華子
レベル 23
職業:結界師5
HP300/300
MP800/800
スキル
千里眼 俊敏 回避
魔法
回復魔法MAX 黒魔法MAX new土魔法
「コアが地下にゆくまで、あと2時間だって。取り残された怪物は、好き勝手にするのかしら」
「本能のまま、人を襲うだろうな・・・今まではコアがあったから、そう遠くまで行かなかったが・・・空を飛ぶ奴なら行動範囲も広くなるだろう」
「自衛隊も頑張ってもらわないと・・・」




