6.士官寮 掃討作戦
二二〇一年九月二十六日 二三四七 KYT 士官寮
小和泉は、五日間の通常偵察の報告書を小隊控室でコンピュータにて打ち込み、司令部のサーバーへアップし、ようやく小和泉が住んでいる士官寮へと帰って来た。もうまもなく日が変わる。作戦中は、十分な睡眠をとれなかったが、明日から三日間の休暇だ。今晩は、敵の襲撃を恐れることも無く、ゆっくりと安心して眠ることが出来る。
作戦中にも交代で睡眠はとっているが、さすがに熟睡とはいかない。敵襲を考えるとどうしても眠りが浅くなる。
そして、非番となり緊張が解けると睡魔が襲って来るが、士官服を着ている限りは、気を緩めることは許されない。軍の中で少尉になると割と行動の自由が利くが、逆に規律が厳しくなる。下級兵士の見本でなければいけなかった。小和泉にはそれが窮屈ではあったが、今の気軽な状況を維持するには不本意ながら軍の規律に従うしかなかったが、給料分の仕事だと割り切ってはいた。
小和泉が住む士官寮は寮と言っても、ほぼオートロックのマンションに近い。違いは、一階が、守衛室と簡単な買い物、洗濯、食事を二十四時間対応してくれる店が占めている。
軍という変則的勤務体制では、食事をしようとしても営業時間外や休業日などで困る事があるからだ。
その点、必要最小限度ではあるが、一階で二十四時間営業の店があるだけで助かる。弁当や日常品を買う事も出来るし、その場で食事をすることもできる。
早速、店で今日の遅い夕食の弁当と酒を調達し、自分の部屋へと帰って来た。
小和泉が自室の扉の前に立つと誰も居ない筈の部屋の中から馴染みの気配を一つ感じ取った。
―やれやれ。疲れているだろうに健気な子だね。―
小和泉がドアノブを握ると青くうっすらと光り静脈認証により、鍵が外れる。
気配を消しつつ自室へと入る。だが、向こうもすぐに気づいた様だ。すぐに台所から玄関へやって来た。
「おかえりなさいませ、隊長。」
薄い桃色のワンピースにエプロン姿の桔梗が笑顔で立っていた。
ショートカットにワンポイントで右サイドに流している小さな三つ編みが揺れ、普段の険しい表情から想像もできない位、十八歳の少女の可愛らしさが引き立った。これが、本来の桔梗だ。
「ただいま。作戦で疲れただろう。今日は、自室でゆっくりしていて良かったんだよ。」
「いえ、隊長こそお疲れ様でした。新米准尉殿の面倒大変でしたね。お食事は、カレーですがよろしいでしょうか。何か別の物をご用意致しましょうか?」
「いや、カレーがいいな。疲れた時は、辛い物で疲れを吹き飛ばしたい。」
「あと、お風呂が沸いておりますが、如何されますか?」
カレーの匂いは、まだしていない。ならば、仕上がるまでもう少し時間がかかるであろう。
「先に風呂に入るよ。」
「はい、わかりました。」
桔梗が小和泉の歩みに合わせ、きれいに整理整頓された書斎へと後ろをついてくる。小和泉から廊下で手荷物を受け取り、続いて軍服の上着も受け取る。
小和泉がきれいに片付いている書斎に入ると、桔梗は鞄を机に置き、上着をハンガーにかけ、着替えを手伝い始める。
これが、小和泉が桔梗に手を出した日からの日常風景だ。
この日常は、桔梗が勉強を教えて欲しいと言い出したことが切っ掛けだった。
二一九八年五月一日 一三〇〇 KYT 小隊控室
先の戦闘で分隊の一人が戦死し、新人の女性促成種が補充された。
「本日より1111分隊に配属されました。分隊長殿、命名をお願い致します。」
ショートカットに右側面にアクセントの三つ編みを揺らした愛らしい十五歳の少女が敬礼をしてくる。小和泉も答礼をする。
配属書を情報端末に呼び出し、経歴を確認する。
実務研修の成績は優秀。
頭脳及び精神面に特筆すべき才能を認める。
以下余白。
軍歴については何も書かれていない。また、氏名欄も個人番号のみの表示だ。ということは。
「初陣なのか?」
「はい、そうです。」
促成種の初陣とは、人工子宮から出て実務研修を一年間受け、初の実戦配備されることを言う。この時、所属長が命名することが日本軍の規律で定められている。
分隊長自身が直接命名することによって、名付け親となり、部下を大切に扱うであろうと期待された慣習だった。つまり、小和泉がこの少女の名付け親になることになる。
小和泉にとって、名付け親になるのは初めての経験だった。
さて、新人准尉の分隊への補充兵は、ベテランが来ると考えていた。新人が来るとは、予想外だ。さて、どの様な名前が良いのだろうか。
小和泉は、目の前の少女の瞳をじっと見つめる。少女と殺人者が同居している暗い紫色の瞳だった。すでに童貞では無いという事か。
どうやら促成種は、小和泉が考えている以上の厳しく殺伐とした実務研修を受けてくる様だ。
しかし、そんな苦難を感じさせない凛とした美しさを少女は纏っていた。
五枚の星形をした紫色の花びらが少女を抱いている様に見えた気がした。
「桔梗…。」
ふと、声に出していた。
「桔梗。桔梗。桔梗。」
少女は名前を三度ゆっくりと呟く。小和泉は、思いついたことが声に出てしまっただけだった。
「私の名前は、桔梗。ありがとうございます。素敵な名前です。こんなに良い名前が貰えるなんて思っても居ませんでした。大変嬉しいです。」
少女の左目から一筋の滴が頬を流れる。心の奥底から喜んでくれているようだ。
こんな単純に決めても良いものかと小和泉は一瞬ためらったが、本人が感激しているのだと割り切った。
「では、桔梗二等兵。今後の活躍を期待する。」
「はい、分隊長殿に頂いた名を汚さぬ様に軍務に精進致します。」
小和泉は、涙を浮かべた桔梗の笑顔に見とれた。
数日後、配属されたばかりの桔梗が、戦術で勉強したいことがあると言い出した。
小和泉としては、配属されたばかりの部下がすぐに戦死するのは、軍務評価に影響する。
生還率を高める為にも勉強会を開くのも悪くないだろう。
小和泉自身も分隊長として配属されたばかりだ。
戦死した前の分隊長の用兵は、教本通りであり、それに染まった部下ばかりで扱いづらかった。
かと言って、先任軍曹の進言を無視する事は、新人士官としては難しい。
では、桔梗がこの分隊の悪しき色に染まる前に小和泉色に染めた方が良いだろう。分隊内に自由に使える手駒が居た方が良い。
面倒ではあったが後々の事を考え、非番の日に小和泉の家にて教えることにした。
「小和泉の家に行くのか?ならば、お洒落はしない方が良いな。というか、軍の小隊控室の方が良いぞ。」
鹿賀山准尉が桔梗に言った言葉の意味が分からなかった。
小隊控室の方が、資料が揃っているということだろうか。しかし、周囲が騒がしい環境で勉強するのは、桔梗の好みでは無かった。
ゆえに何気無しに鹿賀山の言葉を桔梗は聞き流していた。
あの時にどういう意味か、はっきりと聞き質さなかった自分に桔梗は、あとで後悔をすることになった。
鹿賀山准尉の言う言葉を素直に実行していれば、良かったのだ。
白いミニのワンピースを着て、気合を入れてやって来た美少女は、小和泉の部屋に入り、目の前に広がる状況に固まっていた。
一言で言えば、小和泉は整理整頓に無頓着だった。
軍では、制服をキッチリと着こなし、スマートな態度な小和泉が、私生活ではだらしないと桔梗は想像もしていなかった。
勝手に小和泉の部屋は、整理整頓されたお洒落な部屋だと思い込んでいた。
リビングには、大量の脱ぎ捨てた服、珍妙な調度品、何かの梱包材やトレーニング器具など雑多な物が積み上がっていた。その間に獣道の様な動線があり、トイレや風呂に行ける様にはなっていた。
小和泉自身は記憶力が良かった為、混沌と荷物が部屋の天井まで占めていてもどこに物があるか把握しており、生活に困ることは無かった。
士官学校で叩き込まれた整理整頓の言葉は影も形も無かった。
生ゴミは捨てている為か、異臭がしない事が唯一の慰みだった。
この状況に桔梗は唖然とするばかりだった。
「隊長、失礼ながら士官学校を卒業されておられますね。」
「もちろんだよ。平均点だったけどね。じゃないとこの歳で准尉にはなれないよ。」
「では、士官学校では整理整頓をミリ単位で指導されたはずですが、この部屋の惨状はどういうことでしょうか。」
「機能的だろ。一番よく使う物が手元にあり、使わない物が下に潜っていく。自動的に優先順位の並びになる完璧な収納じゃないかな。」
「これでは、どこに何があるか分かりません。」
「そんなことないよ。どこにあるか分かるよ。」
「では、情報端末はどこですか?」
「はい。」
小和泉が近くの洗濯物であろうカッターシャツの下から情報端末をさっと取り出す。
「掃除機はどこですか?」
「リビングの右隅の一番下だな」
「では、今回勉強に使う戦術教本はどこですか?」
書籍はすべて電子化されており、情報端末に集約されている。しかし、戦術教本や戦略教本は、机上討論を行うため、A2サイズの特大の防水紙製の書籍になっている。
「あ、それは困ったな。」
「やはり、場所が分からないのではありませんか。」
「違うよ。使わないし場所を取るから、台所の床下収納の中にあるんだよ。取り出すのに一時間はかかるなと思ってね。」
桔梗は軽い頭痛を覚えた。
―あらかじめ戦術について勉強したいと申し込んでおいたにもかかわらず、教本の準備がされていません。×(バツ)です。本当に勉強を教える気があるのでしょうか。
それ以前にゴミ屋敷に人を招待するなど有り得ません。
私の上司がこの様な人物では、月人との戦争で生き残ることが出来るのでしょうか。―
そんな不安が、桔梗の脳裏を占めた。
「教本は無くても大丈夫だよ。すべて記憶している。だいたい、戦闘中に馬鹿でかい教本を読む時間は無いよ。さっさと頭に片付けておけばいいさ。」
今の小和泉の発言が、桔梗の評価を少しだけ上方修正させた。
正論だ。戦闘中に教本を読みながら戦う上官のもとで戦えるだろうか。答えは否だ。
だが、本当に教本を記憶しているかは別である。士官学校の成績が平均点だと言う人間が、正しく記憶しているのだろうか。確かめる必要があるだろう。
「わかりました。では、私に戦術をご教授頂けますか。」
「ま、リビングの椅子に座って待っていて。お茶を入れよう。」
小和泉はシンクに溜まった洗い物の中から湯呑を取り出して洗い、冷蔵庫から麦茶を注ぐ。
「はい、どうぞ。」
「…ありがとうございます。」
目の前に小和泉が座り、お茶を啜る。だが、目の前できれいに洗われた湯呑だが、桔梗は口に付ける気にはなれなかった。桔梗の中に疑問がわく。湯呑を洗ったスポンジは綺麗だったのだろうか。冷蔵庫から取り出した麦茶は、何時製造の物だろうか。
そんな考えが浮かぶと、湯呑に手を触れることすら勇気がいる。
桔梗の中で勉強をしようという気持ちに切り替わらない。逆に椅子に座ったことで視点が下がり、現状の散らかりようを間近で見る事になってしまった。
「隊長。」
「何でしょう?」
「落ち着きません。」
「そうかな?」
「勉強する気持ちがおきません。」
「緊張かい?」
「状況が不適切です。」
「そうかなぁ?」
「許せません。」
「何がだい?」
「無理です。」
「はぁ?」
「我慢できません。」
「え~と?」
「片付けます!」
桔梗は勢いよく立ち上がり、腕まくりをし、掃除道具を探し始めた。
「お~い、勉強は?」
「後です。この様な乱雑な状況では、目移りし専念できません。」
「そうかな。物に囲まれていると落ち着くと思うのだけど。」
「いいえ。思いません。遺憾ながらゴミ屋敷と形容しても支障がありません。」
「ゴミ屋敷、かな?」
「はい。誤解のしようがありません。掃除の許可を下さい。」
「僕はいいけど、勉強は?」
「気が散って勉強になりません。」
「わかったよ。好きに片づけてくれていいよ。」
「では、隊長は、そこで待機をお願い致します。」
「うん?何故かな?僕は、掃除の役に立たないよ。自室に籠っていた方が良くないかい。」
「物品の保存か廃棄かの判断をお願い致します。」
「この量の判断を聞くのかい。」
「はい、大事な物を捨てては困ります。」
「それでは、片づけが捗らないだろう。桔梗の裁量に任せるよ。その事に関して、一切の責任は僕が持つ。これで良いかな。」
大量の荷物というゴミを一品一品捨てて良いか確認するだけで、何日かかるか分からない。どうせ大した物はない。捨てて不味いのは、勲章位だろう。多分何処かに埋もれている。だが、軍関係の物は、桔梗が捨てることは無いと小和泉は判断した。
「了解致しました。これより掃除にかかります。」
掃除道具を捜索する事を諦めた桔梗は敬礼をして、すぐに売店で掃除道具を買い集め、大掃除にかかった。
桔梗は、効率良くゴミと思われる小和泉の私物を片付けていく。大半がダストシュートへ直行していく。ダストシュートの先は、地下都市のリサイクルステーションだ。そこで資源に分解され、新たな物に生まれ変わる。
資源が貴重なこの世界では、全てがリサイクルされる。リサイクルの対象には、月人の死体も含まれている。貴重な蛋白源だ。そのままでは食べることが出来ないので、栄養素レベルまでに分解される。
時折、小和泉の目の前でミニのワンピースが翻り、桔梗の健康的な白い太ももが目に入る。
この下着が見えそうで見えないのが逆に良い。想像力が増し、色々な思いに派生していく。
しかし、今日はそういう気分ではなかった。欲望は少なかった。思う存分、月人を殺したため、スッキリしていたのだ。
だが、この様な景色を見せつけられると、今すぐ押し倒したい欲望が徐々に膨れ上がる。だが、ここはあえて我慢をしよう。
きれいに部屋が片付くのを待つべきだ。今日明日は、お預けを喰らうかもしれないが、それもまた良し。
小和泉の煩悩がフル回転していく。邪まな想いが次々に生まれて来る。男の前でこれだけ無防備に動くのだ。小和泉の勘は、相手は初物だと告げている。
初物を食べるのであれば、それにふさわしい場所と方法がある。
初物に対して、暴力的では次の機会が無くなる。やはり優しく紳士的に振る舞うべきであろう。
小和泉の中で桔梗を調理する手順がまとまっていく。
桔梗は、人工子宮から出て一年しか経っていない。一般常識が記録として脳に書き込まれているだけだ。
小和泉が考えている状況になったことはないだろう。知識と経験は違うのだ。
経験が無ければ、知識は生きない。その事も戦術以外に教えてやろうと小和泉は考えていた。
桔梗の手際は、思いのほか良かった。一日目にして、しばらく見ていなかった床が見えた。これだけでも十分な士官寮掃討作戦の大戦果と言える。しかし、この大戦果でも桔梗は満足していなかった。
「本日の大掃除は、一旦ここまでとさせて頂きます。続きは、明朝より始めます。よろしいでしょうか。」
「う~ん、これで充分じゃないのかな?」
「駄目です。床は荷物を置く所ではありません。全て片付けます。その後、拭き掃除を徹底し、消毒させて頂きます。」
「おいおい、消毒なんて冗談かな?」
「本気です。どの様な雑菌や害虫が繁殖しているか分かりません。」
「まぁ、いいか。桔梗の気が済むまでやっていいよ。」
「了解致しました。明朝〇九〇〇に参ります。」
「その時間は、多分僕は寝ているかな。桔梗の静脈認証を登録しておこうか。勝手に入って続きをしてくれていいよ。僕が寝ていても気にせず音を立てていいから。起きるか眠り続けるかは気分次第かな。」
小和泉は、冷蔵庫から個人環境設定用情報端末を取り出し、桔梗に手渡す。冷蔵庫は、ほぼ空で貴重品を仕舞うのに都合が良かったのだ。
桔梗が良く冷えた個人環境設定用情報端末を受け取りながらため息をつく。
「この個人環境設定用情報端末は、個人情報の塊です。他人に預けて良い物ではありません。普段使う情報端末ですら、その人の趣味嗜好が判るので触らせる人が少ない位です。個人環境設定用情報端末ならば、部屋の出入りや給与の振込先の変更だけでなく、借金まで出来るのを御存じないのですか。」
「君の隊長さんは、そこまで馬鹿じゃないよ。信頼しているから預けたんじゃないか。桔梗は悪さをするのかな?」
小和泉が桔梗の顔を下から覗き込む。
桔梗は、心の底から信頼されているという事実に驚き、戸惑い、照れてしまい、顔が赤くなっていった。
「ご、ご信頼ありがとうございます。隊長の仰る通り、認証以外は致しません。」
「ね、問題無いでしょう。」
屈託のない小和泉の笑顔に、桔梗の鼓動が一つ跳ねる。
桔梗は、赤面したまま、この部屋に入る為の静脈認証の手続きを進めていく。最後に個人環境設定用情報端末の上に掌を置いた。情報端末は桔梗の静脈を読み取り、小和泉の部屋に自由に出入りできる権限を設定した。
今、桔梗の手の中に小和泉の全てがある。生い立ちを知る事も、全財産を自由にする事できる。そこまで私の事を信頼してくれている。
―私、この人が少し好きなのかも。―
手続きをしている内に桔梗は、そんな淡い気持ちを胸の奥底に抱いている事に気付き始めた。
「僭越ながら、明日から家具の中も掃除をさせて頂きます。個人環境設定用情報端末を冷蔵庫に仕舞うなど有り得ません。」
「そうかな?スペースは空いているし、必ず毎日開けるから貴重品が埋もれる心配も無いよ。」
「冷蔵庫は食品を入れる場所です。貴重品は入れません。」
「頭が固いよ。もっと柔軟に考えようよ。」
「隊長は柔軟さを通り越しています。もう少し常識をお持ち下さい。では、本日はこれにて失礼致します。お邪魔を致しました。」
「掃除させちゃって、ごめんね。と言いつつ、明日もよろしく。」
桔梗は玄関で敬礼をし、玄関の扉を閉めた。
扉を閉めた事により、一気に桔梗の鼓動が早くなり、赤面してくる。赤面した顔を見られたくない為、ずっと我慢をしていたのだ。
―明日から顔をまともに合わられるかな。普段通りにできるかな。―
そんな少女らしい悩みを抱きつつ、帰途についた。
一方、小和泉は殺風景な広い部屋を見回し、これならば考えていたことをすぐに実行できるとほくそ笑んでいた。




