特別強化プログラム
◆第一話:特別強化プログラム
俺─圷朝─が中学2年生の時の…そう、たしか夏休みの4日前。
放課後とはいえまだまだ太陽は精力的に北半球を炙る。ああ、夏だ。
さて帰ろうかとカバンを担いだ処、担任の松岡先生に呼び止められた。
「圷。悪いが帰る前に理科準備室に寄ってくれ。田中先生が待っている。」
田中先生?学年主任のか?さて、いかなご用事かしらん?
「分かりました。」
俺は優等生らしく二つ返事でキビっと向きを変えて校舎の奥へと進む。
ガラリと古風な音をたてて理科準備室の戸は開いた。
中に入ると14の瞳が一斉にこちらを向く。
田中先生と、6人の生徒。
生徒の内訳は女の子3人と男子が3匹。
女子はみな見るからに地味で勉強ができそうで、俺とこの3人だけを切り取れば明らかに優等生を選りすぐって呼び集めたと推察できる。
ところが男子3匹の方へ目をやるとこれがどうだ、曲者ぞろいではないか。
一人は長身でちょいとガラが悪そうだ。
一人は華奢で女の子みたいだ。っていうか可愛いな、俺のストライクゾーン狭いはずなんだけどビシリとくるな。
一人は痩せていて神経質そうだ。
とても優等生には見えない。
優等生とは例えば俺のようなどうってことはない程度の美男子で、心許なさも威圧感も与えない適度な体格で、表情は常に穏やかで何も語らない─そんな見てくれでなければならない。
先生を囲むように並べられた椅子の空きは一つなので、俺が最後の一人のようだ。
「おう、圷か。まぁ座れ。」
「はい。」
俺が席につくと早速先生がプリントを配り出した。
”特別強化プログラム”と紙の一番上にそう書いてあるので、やはりとびきりの優等生だけを呼び集めたという話で間違いなかろう。
「まぁ、プリントに書いてあるとおりなのだが─」
学年主任は小ぶりの眼鏡を中指でちょんと突き上げながら口を開く。
「─全国模試の結果が出てなぁ。お前ら7人は頑張ればどの高校でも挑戦できるってレベルな訳だ。」
先生はここで一度口を閉じて、おそらく間をとるためだけの意味でプリントを一瞥し俺ら一人一人と目を合わせながら言葉を続けた。
「強制ではない、取引みたいなものと思ってくれ。このプログラムに参加すればお前たちは行きたい高校つまりは近々の夢に近づける。」
「先生のメリットは?」
ガラの悪そうな長身がそんなことを口走りやがったので、俺と3人の女子はぎょっとしてそやつの顔を見、続けてチラチラと先生の顔色を伺った。
今日、理科準備室に呼ばれたのは優等生という一種類の人種だけではない。断じて違う。
何故なら優等生とは先生のおっしゃることに’はいはい’と聞き従うものであり、決してそのような質問をぶつけたりはしないからだ。
田中先生はちょっときまり悪そうに頭を掻いた。
「ああそれはな、ぶっちゃけ俺の評価が上がるからだ。お前たちがよい高校に入るのは先生にとってもプラスなんだよ。」
「なるほど。」
「俺の特別強化プログラムを受けるかは、夏休みに入るまでの3日間で決めてくれ。俺は大手学習塾の講師をした経験もあるからノウハウはある。話は以上だ。悪いが今すわって入る椅子は帰りがけに理科室に戻しておいてくれ。」
俺は家に帰った後すぐに事の次第を親に説明して、翌日の朝田中先生に「受講させていただきます」と頭を下げた。
見たか、これが正しい優等生の姿だ。
そして夏休みになり、むかえた特別強化プログラムの初日。
学校へ向かう途中で横道から現れた『あの』ガラの悪い長身は、まるで新聞を読むサラリーマンのような平べったい表情でエロ本を手にし、読んでいる。
朝から嫌なものを見てしまった。
アレと俺が同じ制服を着ているからといって同類などと思われたくない。
声をかけられるのを恐れつつ、奴の後ろに下がって距離をとり学校にたどり着いた。
結局受講をしなかったのは1人の女子だけだったようだ。
その理由をべつだん気にしてはいなかったのだが、並んで座っている女子が─
「スギちゃんも来れればよかったのにね。」
「夏休みは家庭教師を頼んでいて、もう断れなかったって。」
─と話しており、それが俺の耳に入ってきてしまった。
知って悪いことでもないが。
間もなく田中先生がやってくる。そしてせっかちなことに教室に入る少し前からもう、先生は話を始めている。
「俺は数学と英語の免許も持っている、というか元々数学教師だったのだ。だから俺一人で3教科教える。圷、」
俺は突然自分の名が呼ばれわずかに驚き、その理由を訝しみながら慎重に’ハイ’と返事をした。
「前に来て、俺の横に並べ。」
わけが分からぬまま言われた通りにする。
「お前ら六人は高校受験のその日まで俺が面倒を見ることになるだろう。同学年の特別班という扱いになるので班長を立てる。班長は2年2組の圷だ。みんな名前を覚えておけ。」
寝耳に水のご指名に全身をこわばらせている俺に、田中先生はもう席に戻ってよいとだけ言った。
「いいか、受験に向けて走り出すとしたら今、2年生の夏休みというタイミングだ。」
席に戻る俺の背中に先生が飛ばした檄が響く。
兎に角俺は班長になってしまった。
これであの曲者男子3人─ガラの悪い長身と女もどきと痩せ─との避けがたい接点ができてしまった。
正直その様なお役目は御免こうむりたいが断るにはいささか機を逸してしまった。
今となっては内申書がよろしくなると前向きに考え積極的に3人と向き合うのが得策であろう。
まず俺は3人の名前を覚えることから始めた。
ガラの悪い長身の本名は閂庚と言うそうだ、あまり馴れ馴れしくするのも恐ろしいので、当たり障り無くかのえ君と呼ぶことにしよう。
女もどきの本名は属栄と言うそうだ、気安く付き合えそう…むしろ距離がゼロになるまでお近づきになりたいのでさっちんと呼んでしまっていいだろう。
痩せの本名は篁畯といいどことなく学者のような雰囲気がある。只者ではなさそうなのでたお先生と呼ばせていただくことにした。
特別強化プログラムを受けている間、俺は努めて他の3人の男子に声をかけて昼ご飯を一緒に食べることにした。
そして何日かが過ぎて夏もど真ん中、地面からもうっと陽炎が蒸すカンカン照りの日、クレーンゲームのアームの様な所作で箸を動かしていたたお先生がぱっと不意にタブレットPCを取り出す。
何事かと思っていると、さっちんがサンドウイッチを頬張りながら(可愛いなもう)タブを覗き込み「ああ、クラッカーだね」とつぶやき、思わずはっと息を飲んだ。
学校のネットワークが攻撃を浮けているのか?誰が?何のために?
いや─いやいやいや。たお先生は何故、それに即時に気付けた?何故さっちんはタブの画面をチラ見しただけで状況を察することが出来た?
俺は構内に犯罪者がいることよりも、二人の技能の方がより気になり─
「君たち、情報処理は詳しいのかい?」
─と、質問をした。
「多少はね。」とさっちん。
「ほどほどに。」とたお先生。
俺はその自信を石棺に隠すがごとき控えめな話っぷりから、二人共かなりの強者であると見積もった。
「へぇ、俺もまったくは知らぬ訳ではないよ。」
おっと、自分が言おうとしていた台詞をかのえ君に横取りされてしまった。
どうやら4人ともIT戦士。これはちょっと面白いことになってきたね。
たお先生の正面からタブを覗き込むとクラッカーの奴めは首尾良く鍵を採取し、これから撤収をしようという処であった。
まだ本格的な攻撃はされていないので、これならば気づかぬふりをしてクラッカーをやりすごし、学校に報告をして適切なセキュリティー対策を行ってもらえばよろしい。
が、それでは面白くない。俺は3人の技量をはかりたいのだ。
「たお先生、SSIDと距離は測定できますか?」
「ああ」…何故俺がそのような質問をするのか、明らかに訝しんでいるたお先生の返事。
だが「(ルーターからの距離は)およそ3メートル。」と、即時に答えてくれた。
つまり相手は学校の敷地内にいる。
「俺たちで撃退しましょう。」
その提案に3人は驚く素振りを微塵も見せはしなかった。
曲者共からの返答としてはある意味想定した通り。
「柔道の心得がある。そっちの方はまかせてくれ。」と腕まくりをしたのはかのえ君。
するとさっちんも「こう見えても僕は空手の有段者でね。」と鼻息を荒くして彼の横に並んだ。
なるほど、この二人はそっちの自信もあったということか。
俺は敵は一人なのだから4人居れば何とかなるという数の優位性しか考えていなかったが。
「セッションが切れた」
俺はその突然のたお先生の言葉に対して迷い無く的確に指示を出した自分に驚く。
「かのえ君は正門に、さっちんは裏門に走ってくれ。怪しい奴が学校の外に出ようとしたら問答無用で取り押さえてくれ。」
二人が矢の様に走り去った後、俺とたお先生はお互いの携帯の電話番号を交換してからそれぞれ正門と裏門に急いだ。
正門に向かう途中、かのえ君が一人の太った中年男性の腕をひねりあげているのが見えた。
俺はスマートフォンを取り出してたお先生とさっちんを正門に呼んだ。
正門にたどり着くと中年男性はブヒブヒと辛そうな息を漏らしている。
ねじ込まれた腕が相等に痛いのだろう。
「…今なら何かの勘違いで笑って済ませてやる、すぐに私を開放しろ…」
それが豚野郎が俺に言った最初の言葉だった。
俺は豚のバックパックからノートPCを取り出し─
「開放するかどうかはこいつの中身次第だ。」
─と、豚の屁の突っ張りにもならない強がりをハナで笑ってやった。
ブリキのおもちゃのロボットの様にメカメカしく歩いてきたたお先生にノートPCを手渡す。
「たお先生、お願いで来ますか?」
勘が正しければ、たお先生はラスボス級の天才ハッカーの筈だ。
彼はノートPCからSSDを取り出し、USBアダプタを介してタブレットPCに接続した。
どうやらSSDは暗号化されている様子。
彼は更にTKOneというSoCを搭載したシングルボードコンピューターを取り出してタブレットPCに接続、更に4Aの大型バッテリーに接続して起動した。
たお先生は早速OSの種類を特定し、そのOS固有の特徴的なファイル─圧縮され得ない画像データの先頭の4KBに注目して探索することで見事に暗号を突破してしまった。
SSDのダウンロードフォルダに豚が盗み出した鍵情報を発見。
それを豚に見せてやるとぐうの音もでない。
間もなく正門で騒動を起こしている俺たちに気付いた田中先生がやってきた。
先生には俺が全ての説明をし、パトカーがやってきて豚は現行犯で逮捕と相成った。
この事件のあと、俺が曲者男子3人に対して抱いていたある種の嫌悪感は、どこかに飛んで行ってしまっていた。
俺は義務的に3人と昼食を共にしていた筈だが、もう一緒に飯を食いながら話をするのが楽しくてしょうがない。
俺の妹の霰は創作料理にハマっている。
例えば今日、そう今日だ。
両親は親戚の結婚式に行っていて不在。
こんな日は決まって霰が夕飯の当番をかって出るのだ。
霰が作る料理は常軌を逸して手が込んでいる。
なにしろ3時半に夕食を作り始めたのに、午後8時現在、一向に完成する気配が無いのである。
というか、炊飯器に火が入っていないわけだが─
「霰、ご飯が炊けていない様だけど大丈夫なんだろうね?」
霰は手にした包丁の刃先をびしりと俺の鼻先に向け、そうとうにご立腹のご様子。
「あ兄ちゃん。邪魔しないで。」
”あ兄ちゃん”とは間抜けなタイプミスではない。
霰は俺のことをあえてそう呼ぶのだ。
「ご飯はおかずだから。」
え?ええ?だ!だから何!?
何?何を作っているのだ!?
しかし、妹が作っているその物体を覗き見ることは出来ず、俺は台所からもの凄い剣幕で追い出されたのであった。
そのうちに玄関からオヤジのでかい声が聞こえてきた。
午後10時、未だ晩ご飯を食べられずに腹を空かしていると言うと、酔っ払い夫婦はゲラゲラと笑うばかり。
引き出物の食器が思いの外豪華だった様でえらく喜んでいる。
そして夜11時になろうかという頃合いに、やっと霰がお盆を持って台所から出てきた。
お盆に乗っているのはご飯が山盛りにもられたお茶椀とステーキらしきものがもられた皿のみ。
何にそれほど時間がかかったのかと首を傾げてしまう。
まぁよろしい、かわいい妹の手料理なのだから黙っていただこうではないか。
箸を手にしてご飯と思い込んでいたものにその先端を差し込んだとき、俺は指先から伝わってくる異様な感触に息を飲んだ。
口に含みその’ご飯の様な物’の正体を知る。
ハモだ。
ハモの身をすり潰してお米の形に整形して蒸しあげたものだ。仕上げに軽く炒ってある。
そして手の込んだハモの下には昆布が敷き詰められていて、更にその下におでん出汁で味付けをした豆腐の角切り。
するとこっちのステーキのようなものは何であろうか?
改めて凝視してそれが米の集合体であることが判った。
箸で切り取って口に含むと何種類ものおこわや赤飯、炊き込みご飯を重ね合わせて肉片に見せていることが判る。
肉の様なものにさらっとかけられているソースは、赤味噌をベースに少々のマヨネーズを加え煮干し出汁でといたペーストであった。
私の名前は岡めぐみ。
これから少しの間、私の思い出話にお付き合い下さい。
小学5年生の春に私は今住んでいる街に引っ越してきました。
3LDKの5階建て中層集合住宅。
隣の戸建住宅には圷朝という名前の同じ年の男の子が住んでいて、登下校時にはよく一緒になりました。
今の性格からは信じられないことですが、当時の私はとても内気で口下手でした。
逆に圷くんは今と変わらず、他人に対して無頓着で物静かで、それでいていじめっ子達になめられない雰囲気を持つ、先生に信頼された優等生でした。
圷くんは小学生とは思えない大人びた礼儀正しさで、私の親の信頼をあっという間に勝ち取りました。
そして親同士も親しくなり、そのうちに私の母が「うちのめぐみはぼやっとしているから、朝くんと一緒なら安心」などと言い出し─私と圷くんは毎日一緒に登下校をするようになったのです。
朝は私の家に圷くんが迎えに来て、帰りはやはり圷くんが私の教室に迎えに来ます。
一時期、下品な男子に「カップル、カップル」と冷やかされました。
気弱な当時の私は悔しさを飲み込み泣きそうな顔でうつむくばかりでしたが、圷くんは全く気にならないようで知らぬ顔をしています。
そんな冷やかしが平然としている圷くんではなく嫌がる私に集中しだした時、圷くんがその下品な男子の心臓を冷たく鋭い視線で刺し貫いてくれたのです。
視線に怯む男子。
「キミ、本当に五月蝿いです。キミに言って改善されないなら、保護者に苦情を言います。」
圷くんの追い討ちの一言で私を冷やかした男子は完全に沈黙してしまいました。
しかしそんなふうにからかわれたこともあって、私は小学校では努めて圷くんと疎遠に振る舞っておりました。
彼はそういう性格ですのでそんな私の無礼を気に留めはしません。
「ねぇ、アンタ…」
ちょっと記憶が曖昧なのですが、確か何かを確認したくて、ある日の下校時に私は初めて圷くんに声をかけたのです。
私は”圷くん”とも”朝くん”ともましてや”朝”とも言えずに、また周囲に知り合いがいないことをいいことに”アンタ”と当時の私にしては強気な単語を選びました。
その時の会話で彼が必要以上のことは話さず、気の弱い私が威圧感を感じなかったことに心地よさを感じて、私は登下校時の周りに知り合いがいない時に限り、圷くんと気安く世間話をするようになったのです。
そんな安定した日常が続いた先の秋、夜にのどが渇いて起きてキッチンにゆくと、私の両親が離婚について話をしていました。
離婚と言っても父と母は喧嘩をしているわけではなく、小学5年生だった私は離婚を大事に思うことが出来ず、呑気に冷蔵庫から麦茶を出して飲むのでした。
子供だった私には離婚よりも喉の渇きの方が重大事だったのです。
母が私に気づいて一旦会話を中断、頬杖をつきテレビを眺めます。
私の子供部屋には大きな像のぬいぐるみが一つ、二本足で立ってバンザイをしている。
先日、圷家と合同でクリスマスを祝うパーティーを行い、家同士でプレゼントを交換しあった。
ぬいぐるみを選んだのは霰ちゃんだそうで、圷くんのお父さんから手渡されるとき、圷くんが自分のお小遣いで買った子供用のエプロンをぬいぐるみに着せてくれた。
兄妹そろって変な趣味だなと思った。
当時の私は髪が長く、唇の端にからんできた髪の毛をちょっと噛むクセがあった。
わ、私の名前は緑川るり子ともうします。
あの…私の思い出話にお付き合い頂けるとうれしいです。
その…すいません。
高校3年生の夏、友達にこう言われた。
「るりちゃんってさ、どっかの会社で事務やって、でも早々に寿退社しちゃうタイプよね。」
遺憾です。
そう言われた時の私は笑顔を取り繕っていましたが、自分でも気付いていなかった本心は”自分だって社会で一人前に活躍できる”と逆上していました。
何日経ってもその一言が私の心の中に未解決の事案として居座り続けます。
自分の本心に気づけず、もやもやとしたまま「なんでこんなに腹立たしいのか」と延々と悩みつづけているという訳なのです。
ニブい私はそれから更に何日もしてやっと、平和の中にボケたおした私の中にも一握の熱いプライドがあるのだと気づくのです。
そして、それまで流れに身を任せていただけの自分の将来について本気で考えるようになりました。
モノ作りがしたい。
何を作りたいのか、具体的には思いつけないでいるけど、誰かのお役にたつものをつくって喜んでほしい。
私が作ったもので”出来ないことが出来た”とか”楽が出来た”とか”楽しかった”とか、そう言われたい。
しかし、友達の言うことは実に的を得ていて、私と来たら不器用でぼんやりしていて体力も月並で、料理の腕前も中の上といった処。
文才や絵心があるわけでもなく、自分に何が出きるのかを考えるとぐったりと落ち込んでしまう。
それでも私の心の中で物作りの最前線で活躍したいという気持ちは、宇宙が膨張をし続けるように心の器を溢れて自分でも抑えようがないのです。
そんな時です、夕飯のときにたまたま見ていた報道番組で”今はあらゆるものがコンピューターで動いている”というミニ特番をやっていました。
工場、電車、自動車、洗濯機、テレビに炊飯器。
番組ではオーブンレンジを動かすためのプログラムを開発した人の苦労談が紹介されていました。
オーブンレンジを使うユーザーの為により便利な機能を作りたい。
よりおいしく焼いたり温めたりしたいから、自動で食品の種類を判別し、最適な加熱法方を選択できるようにしたい。
しかし、高機能にする為にセンサーを増やすとオーブンレンジが高価なものになってしまう。
お客様に喜んでいただくためにパーツ数を減らして安価な商品にしたい。
そんな理想を実現する為に必死になってプログラムを開発しているのだと、その様な内容でした。
私は、自分もそういうみんなの為になる努力が出来る人間になりたいと、そう願ったのです。
それが…ブラック企業超入門…を、体験することになるなんて。
【紳士同盟十戒】
その1:紳士たる者、魂の乙女を唯一人心に決めるものである。
これは紳士同盟の最終目標でもある。
次回、第二話「4人はモテない」
残念だがそれが僕達の共通点、そして絆。