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SOUL BREAKER (ソウルブレイカー)  作者: 百屋敷レイ


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第5話 アマランの街へ(2)


おかしいなアキラのソウルブレイカーの世界では魔法は出て来ないサイバーパンクな世界観だ。

シグレアキラは先の構想でも魔法が使える様に、なんてならない。

SFに魔法が出てくる様な作品は、どっちつかづな欲張りすぎな設定だと俺は思う。

もちろんそう言った作品やゲームは存在するが俺はナンセンスだと思ってる。

属性付けすぎるのはキャラクターとして欲張りすぎな気がするし設定過多だと思ってるからだ。

なのでシグレアキラには魔力なんて、あるはず無いんだが…


「あ…」


そこまで考えて俺は、すぐにこの原因に感づいてしまった。

俺は昨日のアークデーモンとの戦闘で龍の戦士デュランダルと魔賢人で魔法のエキスパートのシルファにキャラチェンジした…そう魔法でシルファの右に出る者はいないくらいチートな魔法戦士の少女シルファに…うむ、その設定だと、きっと魔力も桁違いなんだろうな。

俺の考えたキャラじゃないから詳しい設定までは知らないが俺がデザインした時にもらったシルファの設定なら魔力もきっととてつもないって理解した…確か山を消してしまう様な攻撃魔法を持っていたはず…怖っ!


「ま まぁ俺に魔力があるかどうかは、ちょっと置いておいてよ魔力を補充出来たんなら妖精の姿に戻っても大丈夫なんじゃないか?」

「うん、この人の姿はとっておきだし、この姿を維持するのも、やっぱり魔力がいるから、こんな敵と戦ってもいない時に人の姿でいるのは確かに勿体ないわね」


そう言うとウリシュクは妖精の姿に戻った


「おお!妖精に変身した!」

「あのね…私はこっちが本来の姿なのよ?」

「あ ああ、そうだったな、なんか人の姿の時のが長く見てたせいで忘れてたよ」


しかし俺はちょっと疑問点が浮かんだ。マジマジとウリシュクを観察する。


「な なぁに?人をジロジロ見て」

「いやあのさ人の時の服装と妖精の時の服装ってさ、やっぱりかなり違うじゃんか?それに大きさもさ。一体どうなってんのかなと思ってさ」

「ああ前にも言ったけど服は事前に召喚魔法で組み込んであるから、このサイズでも変化すれば自動的に登録しといた服装を着た状態で変化出来るのよ妖精魔法じゃ常識なんだけど…フフ驚いたみたいね♡」

「ほぇ〜そりゃ便利だよな確かに、いちいち大きくなったり小さくなったりした時に、スッポンポンで、そこから服着てたら緊急な時とかでも不便だもんなぁ色々と見た目もまずいしな」

「…シグレってちょっとエッチだよね…」

「はぁ!?ば ばっか!ちげぇって!!そんな意味で言ったんじゃねぇっての!!」

「本当〜?」

「人をエロ親父みたく言うな!!これでもアキラは純粋な正義感のある少年誌の主人公らしいジェントルマンなんだっての!!」

「少年し?あいかわらず訳の分からない事を言うけど自分の事を正義感のある純粋な人だとか普通言わないわよ?まるで自分じゃ無いみたいな客観的な第3者的な視点だわ。変なシグレ」

「うっ!?」


しまった、ついアキラのキャラの事を説明しちまった…

そういや今は俺がアキラなんだよな確かに自己分析してるみたいで変だよな…

でもしょうがないって俺はアキラじゃなく桜田誉なんだ。

人間の29才。

こんなガキじゃないんだがなぁ…


「まぁいいわ、とりあえず街に着くまでは、この姿でいるけど街の近くに行ったら人間に、なるからね」

「え?なんでだ?」

「あのねぇ…そうねあなた、この辺の人間じゃないから知らない…のね、じゃあ説明してあげるよ、ここらの国々じゃ妖精って希少な存在らしいのよ。私一人で金貨1000枚は、くだらないくらいの価値があるのよ」

「え!?マ マジか!?」

「うん私の羽1枚でも魔法の高級な材料になるみたいなのよ。ましてや生身の生きた妖精なんて、ちょっと価値が分からなくなるくらい希少な存在なんだってさ、だからこの姿で会うときは、よっぽど信頼してる人間に会う時くらいしか、なれないのよ。だから街の中じゃ人の姿で居なきゃいけないのよ」

「そ そうだったのか理解したよ。でもさ俺の前では良いのか?俺達まだ会って2日の関係だってのにさ」

「え?大丈夫よ、あなた私の命の恩人だし、まったく悪人には見えないもんね、これでも私は人間を見る目には自信が、あるんだから」

「そ そうか…」


まぁ信頼してくれてるんなら、それはそれで良いのかな。

ウリシュクには隠してる事がいっぱいあるのにウリシュクは、俺を信用してくれて言いたくなかったであろう自分の素性を話してくれた。

ちょっと悪い気もするが仕方がない。

違う世界から異世界に転移して来ました!

しかも自分の作品のキャラに、なれまーす!!

…とか言っても信じてもらえる気がしないな…まぁいずれ、もっと信頼し合う様な仲になったら話しても良いかな…


「良し、そんじゃそろそろ移動すっか、まぁこのエアバイクは、基本一人乗りだからさ、今の姿の方が2人乗りしなくて済むから調度良いかな」

「本当に、こんな機械が動くの?」

ウリシュクは半信半疑だ。

「うんまぁ大丈夫だろ」


はっきり言って俺自身はエアバイクの設定はしたが細かい操作方法なんて良く分かっていない。

だが俺は今はシグレアキラなのである。

アキラがチェーンナップした、このエアバイクを、操作出来無い訳は無いのだ。

すると不思議にエアバイクの操作方法が頭に入って来る。

俺はエンジンを掛ける。

すると同時に反重力システムも作動し重量1トンは、あるエアバイクが地上から50cm程宙に浮いた。


「ええ!?嘘!?こ こんな重たそうな物が、ちょっと浮いてる!浮いてるよ!!」


興奮気味にウリシュクは、エアバイクの回りを飛び回った。


「良しシステムは大丈夫そうだ、じゃ目的地を表示と」


俺は立体地図をカーナビの様にスピードメーターのちょっと上に、表示しGPSを、起動させた。


「あ!?こ これさっきの地図よね!?この魔導具にも付いてるの!?」

「ああエアバイクにも表示可能だ。これなら迷子に、ならなくてすむだろ?」

「凄い!凄い!!」


興奮してるウリシュクをコートの内ポケットに入れて、俺はエアバイクを走らせた


「な なんなのこの魔導具!?は 早いわ!!う 馬より早くない!?」

「うんまぁ馬よりは早いんじゃないか?時速900kmまでは出るしな」


ちなみに今は80km くらいでエアバイク的には徐行運転している。

もう少し上空を飛べれば良いんだが、こいつは、1mくらいしか浮上出来ないので、障害物の多い森林では危ないから、あまりスピードは出せない。

それに颯爽と走り出したのに、木々に、ぶつかったら修理も手間かかるし、なにしろカッコ悪い。

ここはのんびりと、街を目指すのが良いと思う。

別に急いでる訳でもないからね。


「良し、このスピードなら大体30分くらいで、そのアマランとか言う街に着くな」

「ええ!?そ そんなに早く!?嘘!?私がアマランから、アークデーモンの居る場所まで一週間かかったのよ!?」

「ああ、まぁ森林だし熊とか危険動物も居たしな。慎重に進めば100kmはあったしそれぐらいかかるわな」

「あのね!他人事みたいに言うな!!まったく…あなた本当に常識はずれな事なのよ!これは!!…まぁ便利で助かるけどね」


なんだかんだ言ってウリシュクは、エアバイクを楽しんでるみたいだ。

まぁウリシュクが本気だせば、今の80kmくらいのスピードなら追い越せそうな感じではあるが、めずらしいんだろう、こんな機械は。

好奇心旺盛に、バイクのメーターやアクセルや色々な所を感心しながら触ったり驚いたり忙しいが、楽しそうだ。

まぁ冷静になれば俺も、こんな地上を浮いて走る様なオーバーテクノロジーの、機械には乗った事なんて無いし、ちょっとは感動してる。

だがシグレアキラの感情的には、エアバイクに乗るのは日常なのである。

シグレアキラである今の俺は、その感情に、引っ張られて、あまり感動はなかった。

どうやら俺は、そのキャラに、なっている時は、大きくそのキャラに感情を、持っていかれるっぽい。

デュランダルに、なっている時も、奴の感情に大きく引っ張られて、あの恐ろしいアークデーモンですら、お前ごときが、俺に戦いを挑むか?この弱者めが!などと俺なら絶対に思わない感情に支配されてしまった。

シルファに、なった時も彼女の感情に、引っ張られた気がする…気を抜くと自我を失いそうで怖いな…気を抜かない様にしないと俺自身が消失してしまう様な気がする…そうなったらシャレにならないので、キャラになる時は、気をつけないといけないかなとか考えている内にアマランの街の近くに、辿り着いた。


「あ!待って!ここで、この魔導具止めて!!」


ウリシュクが、慌てた感じで、俺に言った。


「ここからは、歩いて街に入りましょう!こんな魔導具で街に入ったら目立ちすぎるし色々と大変な事に、なるから!」

「大変な事?」

「それは、そうでしょ!!こんな魔導具、見た事も無い希少な物なのよ!!どこで買ったとか、拾ったのか?とか、色々聞かれたあげく強奪しようとする輩だってきっと出てくるわ!トラブルの元なんだから!!」


なる程、強奪してくる様な奴が昨日のアークデーモンより、強かったら問題だが普通の人間なら、アキラでも十分対処出来るとは思うが確かにトラブルは面倒くさい。

何しろこの世界の事が全く分かっていないのだ。

色々と常識とか把握するまでは、ムダな衝突は避けた方が良い。


「そうだな。じゃこっからは歩いて行くか。もぉすぐそこだしな」


そう言ってエアバイクを止めた。

俺はリモコンで船に転移させる。


「はぁ〜凄いわね、あんな大きな物が一瞬で…本当に、どうなってんのよ魔導公国の高位魔術師にだって、こんなに、ホイホイと転移の魔法を使えないわよ、きっと…」


感心しつつも、あきれ顔で転移して消えたエアバイクの、あった辺りをウリシュクは、ブンブンと飛び回った。


「さて、それじゃ、お上りさんを案内しないとね!」


そう言うと、ウリシュクは、光に包まれると一瞬で、また人の姿に、なった。


「俺の転移なんかより、お前の変身のが、よっぽど珍しいだろ…」

「まぁね♡人化出来る妖精自体少ないし普通の人間はまず見た事なんて無いでしょうからね!」


ウリシュクは得意げにそう言った。

相変わらず妖精の時も美人だが、人の姿になると、ますます可愛いらしさが増大している気がする。

この世界の人間は、みんなこんなに美形なんだろうか?


「それじゃ街に行きましょうか…あ!そうそう私は冒険者登録ではハーフエルフって事にしてるから何か聞かれたら口裏合わせといてね」

「ハーフ…エルフ?」

「うん言ったでしょ?この世界では妖精の人化なんて珍しいのよ。正体が分かっちゃったら普通に冒険なんて出来なくなっちゃうのよ。大騒ぎになったあげく、希少なサンプルとして王国にでも連れて行かれて実験材料とかになっちゃうから私の正体は秘密よ!!」


口の前に指を立てて内緒ね!と可愛らしくウインクをする。

なんでいちいち、こいつは可愛いいんだ?

ヒロイン度が、高すぎるだろ…

俺じゃなきゃやられちゃうね。

可愛いとは思うが、俺は中身は29才のオッサンなのだ。

女子中学生に恋心を抱く様なロリコンでは無い。

どちらかと言うと巨乳でOLな女性が大好きな普通のオッサンである。

こんな小悪魔に、やられる様なやわな人生は送ってないのだ。

俺は頷いてウリシュクの後に続いた。

そんな俺の態度に納得したのかルンルン気分でウリシュクは歩き出した。

チョロいなこいつ、大丈夫か?

変な男に騙されなきゃいいけど…

お父さん、ちょっと心配だよ…

とか変な気分になって、俺はウリシュクの後に続いた。

次回は3月24日の火曜日に更新します!(0時)

よろしくお願いします!(^^)

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