第4話 アマランの街へ(1)
「私は冒険者を、しつつアークデーモンの情報を探る旅をしているの」
冒険者をしていれば、おのずとアークデーモンの情報は入りやすいのだそうだ。
アークデーモンの情報など国家レベルの災害らしいが居場所や、その存在に詳しいのは、やはり冒険者ギルドが一番頼りになるらしく、その為ウリシュクは人の姿で冒険者として登録をしているらしかった。
「私は高レベルの冒険者なんだけど、この姿で、いられるのが3時間が限度だったからパーティに入りずらかったのよ。だから、ソロで、こなせる様な情報しか入らなかったの。もし良かったらシグレが冒険者に、なってくれればパーティを組めるわ。そうすれば、もっとアークデーモンに繋がる高レベルな依頼を、受ける事が出来るのよ。だからシグレが登録してくれたら、うれしいんだけど…」
そうか俺を巻き込むと危険だから口ごもっちまうんだな、まぁアークデーモンを倒したのはデュランダルだし今いち俺の強さに疑問を持ってるんだろうな無理も無い。
「でもさ仇だったアークデーモンは、俺…いや俺達が倒しちまったんだろう?まだ探すのか?」
「アークデーモンが倒れた状況を聞いてると、あいつ死んで無いわ。アークデーモンが死ぬと持ってた装備や宝を落とすって聞くわ。なのに消えてしまったって、あなた言ってたよね…アークデーモンは精神体に近い生命なのよ肉体だけ滅ぼしても完全に殺した事にはならないのよ」
「そ そうか…」
「ごめんね命がけで戦ってくれたのに…だけど、あいつは私の国を滅ぼしたの…今度こそ完全に倒して国宝を取り戻して、みんなの仇を取らないと…みんなが浮かばれないわ…」
デュランダルはアークデーモンを完全には殺して無い事に気付いていた。
あえて見逃したんだ…この事は言わない方が良いだろう…ウリシュクに、とっては仇なんだろうけどアキラってキャラは不殺をモットーにしてるキャラなんだし、あれはあれで良かったと思う。
それになんだか、あの悪魔ウリシュクが言う程の悪い奴に見えないんだよな…
「出来れば私を治療してくれた方とアークデーモンを倒してくれた方にも冒険者に、なってもらってパーティを組めたら最高なんだけど…やっぱりすぐ連絡は取れないの?」
2人共少し事情があって離れ離れに、なっていて、すぐには会えないが緊急の時には駆けつけてくれる魔導具があると、うまくごまかしてウリシュクには伝えてあった。
「あ ああ、すぐには無理だけど緊急の時には駆けつけてくれるから安心してくれ!」
「う うん、あなた達にも事情があるのでしょうしね…うん、わがまま言わないよ、でももしもの時は頼りがいがあるよね!期待してるね!」
「お おうまかせとけって!」
「うふふ、なんでシグレが偉そうなのよ?その2人程実力無いくせにぃ」
クスッと、はに噛んでウリシュクは、可愛らしい笑顔を向けた。
「あのなぁ俺は、あいつらより成長率半端ねぇんだよ!今は、そりゃあいつらと、比べたら弱いけどな成長カンストしたら俺が一番強くなるんだっての!!」
「ふ〜ん期待してるよ♡」
「いやお前信じて、ねーだろ!」
「信じてる信じてる!じゃとりあえず冒険者ギルドに向かおうか?」
たく…こいつは絶対信じてねーけど、それは本当の事なんだ。
アキラは最終的には神みたいな存在を倒すって言う程の剣士になるってシナリオなのだ。なので成長の速度は半端なくデュランダルより遥かに勝っているのだ。
しかしそれはまだ構想の段階でネームもまだ10話分くらいしか出来ておらず、現状は2人より遥かに格下ではある。
「ちぇまぁ良い。そんじゃ冒険者ギルドが、あるって言うアマラン…だっけ?そこに向かおうじゃねぇか」
「うん、そうだね、ここ魔神の深淵の森を抜ければ、すぐなんだけど、今が森のどこに居るかも、ちょっと分からないから、とりあえず目印になってる巨木を、探しましょう」
「ん?大丈夫だろ位置情報来てるから、ええっと…ここじゃね?」
俺は船の端末用リモコンから腕時計に立体地図を表示しウリシュクに見せた。
「え!?な なにこれ!?まさか森の地図!?」
「ああ赤い点が今俺達が居る所で…」
俺は画面を3D表示して拡大した
すると腕時計サイズだった地図が立体地図として1m位の大きさになり見やすくなる。
「あ この街っぽい所がもしかしてアマランってとこ?」
「そ そうよ!?ど どうなってるの!?そんなばかな!!」
Goo○leマップの様にアキラの宇宙船が恐らく、この星の衛星軌道上に停泊しているんだろう。
俺の位置を把握してテントとエアバイクを転移出来てるくらいだし星全部は、まだ無理かも知れないが少なくとも俺の今居る地点の辺りは把握していてデータを送ってくれたみたいだ。
まぁアキラの宇宙船は、中古のニ流品だが、それくらいの機能は付いていると言う設定だ。
うまくマップ機能が作動して良かった。
これなら迷子に、ならなくてすむし恐らくダンジョンとかあったとしてもオートマッピング機能が作動してくれるはずだ。
「まぁよ俺の船のMAP機能は、そんなに高性能じゃないから人物とかは制限あるけど最低限のMAP機能くらいはあるからさ迷子には、ならなくてすむぜ?」
と俺は少し母船の性能の低さを、恥ずかしく思ってウリシュクに説明をした。
あ でも衛星軌道上に母船があるって事は、この星の他の衛星に、ぶつかってなきゃいいんだけどと、心配しているとウリシュクからは意外な答えが返って来た。
「あなたね…これは、と とんでもない魔導具よ!?聞いた事無いし、あなたの説明全然理解出来ないんですけど!?」
「え?マッピング機能くらい、この世界に…無い…の?」
「マッピング?…この地図の事?無いわよ!!あなたの国じゃ普通の魔導具なのかも知れないけど、こんなの他の人に見せたら大騒ぎになるわよ!!絶対に他の人達に見せたらダメよ!!こんなの軍事利用に使えるなんて物じゃないわ!!国家に目を付けられたら絶対に没収されて、こんな魔導具を持ってる、あなたも取り調べを受けて、きっと危険人物として最悪収監されちゃうわよ!?」
「え!?マジか!?」
「マジよ!!」
どうやらこの世界は、本当にバリバリのファンタジーな世界観らしい。
Goo○leマップも無いのか!?どんだけ文化レベルが低いんだ!?
「もおしょうがないわね、お上りさんの良いとこのお坊っちゃんには、お姉さんがしっかりとこの国の常識を教えてあげなきゃすぐシグレなんかトラブルに巻き込まれて、ひどい目に遭っちゃうんだから!これからは良くお姉さんの言う事を聞いて行動するのよ?」
「誰が、お姉さんだ誰が!!見た目はどう見ても妹だっての!!もしくは娘だろ!!娘!!」
そう言うと俺はウリシュクの、こめかみにグーでグリグリと、お仕置きをする。
「イタタタ!!ちょっと!痛いって!!む 娘って、あなた14才でしょ!?全然私の方が年上なんですからね!!せめて妹でしょ!!」
「160才だろうが2万才だろうが見た目が重要なんだっての!!誰がお姉さんだ、誰が!!このロリっ娘が!!」
「キー!なんですって!?意味は分からないけど、それ悪口でしょ!!許さないんだからっ!!」
と軽く揉めた俺達だったが少しして冷静になりお互いに状況を照らし合わせた。
「わ 分かったよ、とにかく人前じゃほいほいと魔導具を出さないって事で…気をつけるよ、その悪かったな言い過ぎたわ…」
「ま まぁ分かってくれれば良いのよ…でもさ、これは本当に使えるよ!この赤い点が私達の居る場所なんでしょ?」
そう言うと立体地図を手でスイスイと拡大、縮小して、もうこの3Dマッピングを把握している。
順応性早いなこの子…
「便利ねぇ〜これって、この森以外でも表示出来るの?たとえばダンジョンとか他の街とかさ!」
「あ ああ、まぁ少なくても俺の周辺くらいならオートマッピング機能で迷子には、ならねーかな」
「凄い!こ これだけで、あなたの存在価値って国家レベルの重要人物に、なれる程よ!!とんでもない魔導具なんだから!これって!!」
興奮してウリシュクは何度も腕時計の3Dマップを拡大したり縮小したりして感動している。
どうやらアキラの持っている科学技術は、この世界では、とんでも無いオーパーツの様だ。
今後はウリシュクの意見を聞きながら慎重に人前では使用した方が良さそうだ。
いやしかし近いなウリシュク!俺の腕時計をいじるから身体が密着してるんですけど!
俺は大丈夫だが思春期のシグレアキラには刺激が強いんですけど!?
俺は密着してるウリシュクを、やんわりと引き剥がし話題を変える
「そんでアマランって街は、ここでいいのか?」
「うん!うん!こんな俯瞰で見た事無いけど、この森の近くにある街って言ったらアマランしかないもの!間違いないよ!!」
興奮気味にウリシュクが言った
「なる程、距離にして102kmか結構あんな…やっぱエアバイクで移動すっか」
小さくしたテント用品とか備品を俺はリモコンで転移させながらウリシュクに同意を求めた。
「ええ!?ちょちょっとシグレ!?テントとかが消えちゃったよ!?」
「あ いや船に転移しただけだって。消えたんじゃなくて、またいつでも出せるから心配すんな」
いちいち反応が面白いなこいつ
「て 転移って!?まさか転移魔法!?王宮魔術師が20人は、いないと出来ないっていうあの伝説の魔法!?う 嘘!?あなたそんな魔法が使えるの!?」
「いや?衛星軌道上からの船の転送システムなんだけど…何て説明したら分かっかな…つまりだな、この空の遥か上空の場所に待機している俺の船にテントとかを転移したって事だけど…分かった?」
「はぁ?空の上って…あ!もしかして飛空艇の事!?天空の街から空を駆け回って移動するって言う!?あなた天空の街の住人だったの!?」
「天空の街?何それ?空に島が浮いてるってのか?」
「そ そうよ!!そこなら確かに船が空を飛んでても、おかしくないって話よ!?見た事は無いんだけどね…」
空に浮く島って…本当に、ここはガチなファンタジー世界なんだな。
ちょっと見てみたいな、その飛空艇って奴。
「ね ねぇ!その船ここに呼べないの!?飛空艇ならきっと移動もすぐだし、なにしろ私その伝説の飛空艇にさ一度で良いから見てみたかったし乗ってみたかったのよ!!」
「あ いや何故か船は呼び寄せられねーんだ船にある物は転移出来るんだけどな」
「え!?なんで!?呼べないの!?」
「すまねぇ、なぜだか分かんねえんだけどよ、こっちから船に移動出来ねーし呼び寄せらんねーしどっか故障してんのか、なんかのエラーか分かんねえけど実際船に移動出来たら故障も直せる気がするんだけどなぁ」
勿論俺自身はTVだって壊れたら直せっこない。
ガチガチな文系の人間だし理系は、さっぱりだった。
だがシグレアキラはメカに強い。
ここにあるエアバイクもチェーンナップして組み立てた程だ。
そのアキラの設定のおかげでこのエアバイクの構造も、なぜだか手に取る様に分かる。
現代科学でも到達して無い無重力を発生させるエンジンなんかも直せそうだ。
凄いな俺…いやシグレアキラが凄いだけで俺本人が凄い訳では無いんだが、い いや、その設定を作ったのは俺なんだし、俺だって凄いと思ったって少しは良いんじゃないか!?
あ いや でもそれはあくまで創作の世界で実際に存在なんかしない訳で…い いや現実にエアバイクも目の前にあるんだし…本当今さらながら、どうなってんだ、この世界は…って言うか、俺…一体何々だ?なんで俺の作品のキャラに、なんてなって生きてるんだ?本当訳分からんぞ!?冷静になって今の現状を考えると謎ばかりだ…
「そ そうなのね、あなたの言葉は荒唐無稽な事ばかりだけど、この機械の魔導具にテントが転移魔法で消えちゃったのも実際見ちゃってるし、それにあなたの目は嘘を言ってる目じゃないものね…全部本当の事何でしょう?」
「ふうん目を見ただけで嘘を見抜けるなんて、さすが年の功だな、伊達に長生きしてねぇよな!」
「はぁ?妖精にしては私なんかまだまだ子供なのよ!!失礼な事言わないでよね!!」
そうしてポカポカとウリシュクパンチを、繰り出して来る。大して痛くないが、目がジト目になって怒ってるなこれは。
地雷だったかな?
うまく、ここは話題を変えた方が良さげだ。
「ま その内さ船を呼び出せる様になるかも知れないしよ、その時には遠慮なく、いくらでも乗ってくれていいからよ!とりあえずアマランって言う街に向かおうぜ!」
「話題を、そらそうとしてもムダなんだから…」
さらにジト目で俺を、見つめて来る。
ばれてたか…
「まぁ良いわ私も早くアマランに行ってアークデーモンの情報をギルドで集めたいしシグレの冒険者の登録も、済ませちゃわないといけないしね、まぁ許してあげるわ」
「お おう,じゃあ出発するか」
「ええ!行きましょう!」
「あのさウリシュクずっと人間のままで移動すんのか?その姿って魔力を使って効率悪いんだろ?妖精の姿に戻らないのか?」
「うん効率が悪くて燃費が最悪よ。普通2~3時間この姿に、なったら限界だったのよ」
「だった?」
「うん実は一晩中シグレから魔力を補充出来たおかげでかつて無い程、私の魔力が充実してるのよ!!この感じなら2~3日は、この姿でも問題なさそうよ!本当あなた凄いわ!!私が、こんなに魔力を吸収してるって言うのに全然平気そうだもの!!とんでもない魔力量だよ!!」
ウリシュクは興奮して俺の背中をペシペシとウリシュクチョップを繰り出した。うむ全然痛くないね
「俺に魔力なんてあんのか?」
4話1万字くらいあったので半分に分けました(^^;
今後は火曜と土曜の週2回更新になります。
5話のアマランの街へ(2)は
21日の土曜日に更新になります。(0時)
よろしくお願いします!(^^)




