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龍神さまのいるところ  作者: 岡智みみか
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第4話

 夜になった。


約束の時間までに、ご飯と風呂を済ませておく。


自分の部屋に閉じこもると、パソコンの電源を入れた。


オンラインの入室制限部屋って、どうやって作るんだったっけ? 


さすがにあんまりやったことないから、試行錯誤でURLを取得する。


それを舞香へ送ってから、ほっと一息ついた。


ペットボトルから一口、桃の炭酸水を飲む。


少し早かったかな? 


すぐに既読がつかないことに、こんなにも気分が落ち着かない。


 余りにも早い時間から、一人でオンライン部屋にいるのも恥ずかしくて、だけど待たせるのも申し訳ないような気がして、リマインダーを設定して約束の時間の1分前には、自動で接続するようにした。


スマホをのぞき込む。


いや、あんまり焦って連絡してもしょうがないし、いや、もしかしたら接続方法が分からなくて困ってるかもしれないし……。


でも、もしそうなら、連絡くらいあるかなーとか、向こうのPCスペックいけてんのかなーとか、色々考えているうちに、URLを送ったメッセージに既読がついた。


なんだかんだで開きっぱなしにしていたパソコン画面に、突然彼女の姿が現れる。


「うわぁっ!」


「え、なに? ゴメン。待った?」


「う、ううん。ずっと画面開きっぱなしにしてただけだから……」


 私服……なんだろうけど、明らかにラフな部屋着姿に緊張感が高まる。


「えっとさ、動画そっちであげてもらえたんだよね。あと、そのやり方もよく分かんないから、教えてもらっていい?」


「うん。いいよ」


 少し前屈みになる度に、のぞきそうな胸元に目をそらす。


背景に写る彼女の部屋の様子が、そのまんまの素であり過ぎるのが、余計に辛い。


今度背景画像の貼り付け方を教えようか。


いや、そんなことしない方が俺的にも……。

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