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龍神さまのいるところ  作者: 岡智みみか
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第6章 第1話

 1,200年前、チビ龍は天界からやって来て、大切な龍の宝玉をこの山に埋めた。


それが必要になったから取りに来てみれば、すっかり周囲の様子は変わってしまって、宝玉も見当たらないらしい。


【元々あった池の底に隠したってこと?】


【ううん。空からそのまま地面に落としたら、めり込んだんだって】


 なんて雑な龍だ。


家に戻った俺は、スマホのメッセージで舞香とやりとりをしている。


チビ龍は宝玉を隠してから200年後、つまり今から1,000年くらい前に、気になって一度は見に来ていたらしい。


落としたその場所が池になっていたところまでは分かっていて、その時はそこに宝玉があった。


【1,000から1,200年前って、平安時代なんだね】


【そこまでは私も調べた】


 それって、調べたっていうレベルか? 


トーク画面にあったその文字を、ついじっと見つめる。


【他には?】


【池がマイナー過ぎて、図書館の郷土資料史なんかにも載ってない。てゆーか、池だけで検索かけて調べるのがムリだった】


【そっか。俺も他になんか方法ないか、ちょっと考えてみるね】


 画面を閉じると、俺は部屋の灯りを消してベッドに潜り込む。


考えるって、なにをどう考えるんだよ。


平安時代だぞ?


 そのまま俺は眠ってしまったようで、気がつけば朝を迎えていた。


ベッドから起き上がり、いつものように身支度を調えると、家を出る。


「あぁ、今日もいい天気だなぁ~……」


 そうだよ、俺。


よく考えてもみろ。


相手は100年とか1,000年レベルで話しをしているヤカラだぞ。


だったらそれは、この数ヶ月でどうこうって話しではないんじゃないのか? 

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