ハードな剣術科
前回出てきたウルキ・バルファの名前をイル・バルファに変更しました。
「ピスト……さん? どうしてここに?」
物凄く申し訳なさそうな面持ちのピストが俺の部屋で正座をして待っていた。
「アストくん……今日は、伝えたいことがあって来たんだ。単刀直入に言うと、僕はアストくんに謝らなければならないんだ。アライン領での魔物の暴走、まだ子供の君に賢者の僕が頼ってしまって……更に、君に大きな怪我を負わしてしまってすまなかった」
ピストは俺に、精一杯の土下座をした。
あの場面は仕方なかったし、俺も承認はしていて一概にもピストが悪いわけではなかったので、
「大丈夫です。僕も承認していたことなので…………顔を上げてください」
「いや、ダメだ」
ピストは顔を上げようとはしない。
こういう律儀なところは前世の時とは変わらないなととても思った。
――チクタクチクタク…………。
――――いつまでやんだよ!
数十分が経過したが、まだ土下座をしたままだ。
俺は一旦、話の話題を変えた。
「ピストさん、俺が戦っていた後どうなってんですか?」
俺は率直に気になっていたことについて問うと、土下座をしたまま話始めた。
「…………アストくんが気絶する寸前で、僕の防御魔法が間に合ったんだ。その後は兵士達を含めて、転移魔法で送った。君達を助ける前に住民を避難させていたら手間取ってしまった。これは、単なる言い訳にしか過ぎない。すまなかった」
なるほど……それなら俺らが助かった理由も分かった。
「分かりました。でも、俺は貴方に命を救われているのでもう気にしないで平気です。それでも自分が許せないのであれば、王都の学園の件をなかったことにしてください」
「……うん、分かったよ。学園の件はなかったことにする。でも、アストくんがもっと大人になって、こちらに来たいと言うなら歓迎するよ」
「ありがとうございます」
「お礼なんていらないさ。じゃあ僕は、そろそろ帰らせてもらうよ。また会える日が来るといいな。じゃあね」
転移魔法で何処かに消え去ったピストに対し俺は、ボロが出ていないかヒヤヒヤしていたのだった。
◎主人公視点
「じゃあ、お前ら! これから百周だ!」
「「「「もう…………ム……リ……」」」」
「どうした? 今ウォーミングアップが終わったところだぞ? しかも、簡単にしてやったんだ。むしろお前らウォーミングアップに時間をかけすぎだ!」
更に、ダメ出しまでくらう始末。
「「「「おか……しい……だろ…………」」」」
俺達はとても疲労していた。
理由は遡ること三十分ほど前のこと……。
「よし、お前ら! 全員揃ったみてぇだな? 俺は剣術科のマッカーだ! 今日は体力作りをするぞ。魔法使いの奴らもいると思うが、体力は基礎だ! 魔法使いでも魔法精度が同じくらいだったら、後は体力で決まる! まずはウォーミングアップとしてランニング五十周だ。質問ある奴いるかぁ?」
「五十周ってどういうことですかー?」
「そのままの意味だ。五十周走るそれだけだ! じゃあ、準備運動してからささっと走る! いいか!?」
「「「「…………」」」」
「返事は?」
「「「「は……はい…………」」」」
そのまま走り始めたが、みんなが五十周の半分を過ぎたあたりからほとんど動けなくなっていた。それを見かねた先生が、
「お前ら! 今日はここまででいいぞ」
「「「「本当ですか!?」」」」
流石に五十周となると俺でも結構疲れるし、何しろ体に負荷がかかりすぎるから丁度良かった。
俺はそう思っていた……。
「じゃあ、お前ら! これから百周だ!」
その後、皆の断末魔が聞こえてきて、学校の七不思議で新たに加えられることになるのは、また先のお話である。
◎セルティナ視点
「私はベルフォット。ベル先生とでも呼んでくれ。今日は魔法の適正などを調べる」
学校に入って初めての魔法の授業だ。魔法の授業では、CクラスとDクラス合同で行うそうだ。
「まずはお前らに炎撃の魔法を使って、あそこの魔法強度計の的に向かって打ってもらう。あの的に当てれば大まかな数値が出る。その数値はランキングにも反映されるから、手は抜かないように、以上だ。質問はあるか?」
「――――特に無いようだな。ではCクラスから魔法強度を測り始めてくれ。それまでDクラスは、魔力測定器で魔力を測るぞ」
周りが炎撃を使っていると、だいたい皆数値が50から100ほどだ。
――私も皆に負けないよう頑張らないと!
私の番がきた。
今出せる自分の全力の炎撃を打つと、
「1200だと…………」
先生が何やら固まっていた。
「あの、ベル先生……私失敗ですか?」
「…………あ、だ大丈夫。失敗ではなぁーい!」
何故かテンションがおかしくなっていたが、そこはいいだろう。
CクラスとDクラスが交代した時、クラスメイトの女子から、
「セルティナちゃん、すごいね! 尊敬する!」
「今度私達にも教えてよ!」
などと沢山褒められ、とても嬉しい気持ちになった。
魔力測定では、Dクラスの天才魔法使いのセルガが8000の魔力を持っていたが私が測ると、
「12000…………」
ベル先生は驚きのあまりよろめいていたが、なんとか踏みとどまったみたいだ。
そして、更に褒められて心がぽかぽかしてきた私だったが、Dクラスの奴ら……特にセルガに凄く睨まれていたのだった。
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前回書き忘れてしまったのですが、学校と学園の違いについてです。
イメージとしては、学校は小学校で学園は中学、高校みたいなものです。




