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第7話:vsケルベロス

更新遅れてしまい申し訳ございません。


こんな駄文を読んでくださっていた方々、どうか離れないで下さい…


7話目どうぞ。





「さあーて、誰から死にますか?」




イシスの森を治めるマスターイビル、

エンテロット。



余裕の態度を見せる彼を前にし、ソラ、クレスヤマト、選抜隊全員は冷や汗をかき、臨戦体勢だ。



そんな彼らを見てエンテロットはふふんと鼻で笑い、手に持つ鞭で地面をピシーッと叩いた。



その瞬間








「グワアアァァァ!!」





黒いケルベロスが咆哮と共に、物凄いスピードでヤマトに飛びかかる。



「ヤロウ!!」



迫るケルベロスの牙を、ヤマトは二本の刀を交差させて防御しようとする。




しかし、





ドーーンッ!!



「うわあぁぁぁ!」



勢いの乗った体当たりの威力ではね飛ばされたヤマトは、木に叩きつけられた。




ケルベロスが再びヤマトに向かって駆け出す。



「させるかあぁ!」



隊員の一人が叫びながらケルベロスの足を狙って剣を投げた。


見事、剣はケルベロスの足に突き刺さり、ケルベロスは悲鳴を上げて止まった。






だが……ケルベロスは剣を投げた隊員の方へ向き直った。


その目は怒りに満ちている。




「あ……」



隊員は震え上がった。

ケルベロスの恐ろしさもさることながら、何より剣は敵の足に刺さったまま。武器が無いのだ。





「グオオオオ!」




ケルベロスが飛びかかってきた。


対抗手段は無い。隊員は死を覚悟した。





「危ない!」



なんと別の隊員が横から狙われた隊員を押した。


その時、ケルベロスはあと一歩のところまで来ていた……








ガブウウゥゥッ!!





「うわあぁぁぁぁ!!」




身代わりとなった隊員はケルベロスの一方の頭に噛みつかれた。




身を守るはずの鎧が瞬く間に砕かれ、ケルベロスの牙は徐々に徐々に閉じていく。







やがて隊員の体は、ブチという音と共に真っ二つになった。



上半身がボトリと落ち、その瞬間もう一方の頭がそれに食いついた。





「フフ、よく味わいなさい」



エンテロットは不気味に笑って、そう言った。







「くそう!よくも…!」


先程、味方に庇われた兵士は友を殺され怒っていた。





敵もそうだが、己の無力故に味方が殺された。その自分への怒りもあった。




「うおあぁぁぁ!」



友の残した剣を拾い、叫びながら突進し剣を振るう。





しかし、ケルベロスがいち早く察し、振るわれた剣に噛みついた。




「うっ……くぅっ…!」



……動かない。より強く力を込めても……びくともしない。





友の敵を討つために、剣から手を離さない。




それがまずかった。



剣を抜くことに執着して動きを止めた兵士は、格好の的だった。







ガブウゥゥッ!!



「うわああぁぁぁぁ!」












ブチンッ






もう一つの頭が、動きを止めた兵士に噛みつき、引きちぎった。





力を無くした兵士の胸から上の部分が剣の柄から手を離し、ボトリと落ちた。












震え上がる兵士とソラ、クレス、ヤマト……


もはや今殺された兵士のように、敵を討つなどと考える者はいなかった。




その顔は恐怖の色に染まっている。




「クク…いい顔だ。」




エンテロットの言葉を合図に、全員身構えた。








―――…防御体勢…


皆自分の身を守ることに集中する。





正面からぶつかっては決して勝てない。距離をとり策を練ろうと思っていた。





「………時間稼ぎですか

良い判断です。



しかしね………
















こっちから攻めてもいいんですよ」













ピシィッ!







エンテロットが鞭を叩きつけた次の瞬間、黒いケルベロスが飛び出し……














「あうっ!」

「ぐわぁ!」

「うげっ!」





瞬く間に3人が引き裂かれた。




「クレス、ポータブルサンで動きを止められないのか!?」


「駄目…!こんな大きいと通用しないわ!」


「あいつの動きを止められな…終わりや…」







「なんとかならへんのかいな!」


「強い太陽エネルギーに弱いはずなんだけど……私の力じゃ……」


「まともに戦って勝てる相手じゃないぜ!」



ソラ、クレス、ヤマトが策を練ろうとするが、良い策が浮かばない。



そうしている間にもケルベロスがジリジリと迫っている。



「くそ!あかん、今は自分の身を守らな!」


「いっそのこと退くか!?」


「駄目よ!隊長達の意志を無駄には出来ない!」






「グワアアアアア!!」





来た!猛スピードでケルベロスの牙が迫る。


「うお!」

「く!」

「きゃあ!」




三人はかろうじてかわしたが、敵はすぐに体勢を立て直し、再び攻める。そしてかわし、また一手……




この繰り返しが続く。


「あかん!これじゃ無駄に体力減らすだけや!」



そして6回目の攻撃が迫ろうとしていた時…


「ソラ!手を貸して!」


突然クレスが叫んだ。


「あ、ああ!」


ソラがクレスの方へ走り出す。



「何をする気か知らんが、噛みちぎってやれ!」



そう言ってエンテロットは鞭で地面を叩いた。





その頃には、ソラはクレスの元にたどり着いていた。



が、すぐにケルベロスの牙が迫る。



クレスはソラの手を掴んだ。



「お、おい、何をするんだ!?」

「いいから!」



クレスはソラの手を自分の左腕に当てた。




そして













「ポータブルサン

最大出力!!!」














迫るケルベロスの顔に、一筋の太い光が放たれた。



イビルは純粋な日光に弱い。しかし、強力なイビルが相手ではそれだけ効果は薄くなる。


このケルベロスは、並のポータブルサンの光で怯むほど弱くない。


しかし、今のケルベロスは明らかに怯んでいた。


光に当てられ続け、足を止めてもがいている。







……それほどの強さでクレスは閃光を放っているのだ。



それだけのパワーを放てば、一気にポータブルサンのエネルギーを使い果たしてしまう。



しかし、そこはソラの持つ『太陽の力』により、常時ポータブルサンはゲームしながら充電するP○Pやニン○ンドーD○のようにチャージされるので、その心配はない。




しかし、それでもソラは心配している。




その要素は……











「な……んなの今の……例え……は……」




……今のはクレスの台詞だが、途切れ途切れで喋っている。






今のクレスは生命力を一気に放出しては太陽の力で回復、放出しては回復を繰り返している形なのだ。


そんなことをしては体力がもたない。




まぁナレの例えに対して突っ込む気力は保たれているようだが……




「ヤマト!クレスがもたない!今の内に!」


「おう!みんな、行くで!」



ヤマトの合図で、彼と、残った二人の兵士がケルベロスに飛びかかった。






「「「うおおお!」」」




三人は、怯んだケルベロスの頭の上まで到達し、二人の兵士とヤマトがそれぞれ頭を一つずつ切り落とした。




支えを失い地に落ちた二つの頭と、頭を失った体は、ほぼ同時に黒い粒子状になり、天へ昇った。







「こうなったら私が直々に殺してあげましょう」




ケルベロスを殺されてもなお冷静なマスターイビル、エンテロットが遂に動く。






感想などお待ちしております。


ここまで読んでくれた方是非書いてくれると嬉しいです。

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