表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/54

第1話:生きたい

ソラが町に向かって歩いている頃…




町の近くの林の中で一人の少女が歩いている。


神々しい感じの白っぽいローブを着て、藍色の髪はポニーテールのように結ばれていた。

だが、その少女の表情は険しかった。何かによって苦しめられていたのだ。


呼吸は乱れ、汗も多く、今にも倒れそうだ。


少女を襲うのは全身に広がる強い……痛み。


体の内側から外に向かって膨らむように広がる

激痛はちょっと気を抜いただけで体が破裂するのではないかと思うほどだった。


苦し紛れなのか、左腕を見る。左腕にはマッチ箱のような形の機械が装着されていて、それには何かに反応しそうなセンサーみたいな窓と、目盛りが付いていた。

目盛りの残量はほとんど残っていなかった。


「ハァ、ハァ、ハァ…」


必死で体を動かそうとする。しかし……


ガクンッ!


足は限界に達していて、力が抜け、転ぶように倒れてしまった。

すぐに立ち上がろうとするが、もう腕を動かす力も残っていなかった。


「ハァ…ハ…ハハ…」

少女は動けなくなった自分が情けなくなり、笑い始めた。

「何やってんだろ…私…

何で……こんなことになったんだろ…。」


でも……これで良いのかも知れない。


アッパースカイで与えられたつまらなくも楽しくもない仕事をこなして、日に日に力を増してきたイビルに怯えて逃げ回って、食べて、寝て、起きて、また仕事して、イビルに襲われて…こんなことが何日続いたかなぁ…


…とうとうアッパースカイから落ちて、

今、私は………死ぬ。


アッパースカイから落ちたら、まず生きていけない…もうこのどこかも分からない場所で私は終わりか……


もはや、言葉も出なかった。




小屋から歩いて十五分、

ソラは町に到着した。

『ナルグの町』。

小さな町だが、

活気がよく、店も一通り揃っている。

ソラはすぐに町の商店街に入った。


「まずは野菜だな。それから魚と…肉と…米は重いし最後だな。」

というわけで八百屋から回ることにした。


「いらっしゃい!何にしやす?」

「そうだな…じゃあじゃがいもと人参と大根と………」





林の中……


一人の少女がうつ伏せに倒れている。まだ意識はある。だが、全く動けない。そんな彼女に対し、容赦なく激痛は襲う。


(……痛い……何で…?何でこんな目に会わなきゃならないの…?早く…早く私を楽にしてよ…早く私を自由にしてよ…早く私を…




…殺してよ……!)




彼女は痛みに苦しみながら、そんなことを考えていた。


(あとどれくらいだろう…私が死ぬまで…


早く死ねたら楽だろうなぁ…死後の世界ってどんなものかなぁ…そこで今度こそ楽しく……)



そう心の中で出かかった瞬間……


彼女の瞳から一筋の雫がこぼれ落ちた。



(楽しく……過ごせるかなぁ……)




彼女はまた考えた。

つまらなかった日常の繰り返しを、敵にいつ殺されるのかと怯える日々を、そしてその度にいつも


(明日はきっと楽しくなる)と信じて、願ってきたことを。


そして……今も。



楽しく生きていきたい、

笑って生きていきたい、

生きたい!…と。




しかしその時、目が………閉じていく。

(嫌だ…ここで目を閉じると……もう………


……だ………め………)



…ダダダダッ!

「……ぉい!おいっ!」




……………………………


私のぐだぐだな文章をお読み頂きありがとうございます。

何か改善点等がございましたら、是非、感想などでお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ