第0話:二つの始まり
初めての投稿です。
出来の悪い作品ですが、
楽しんで頂ければ
幸いです。
どうかよろしくお願いします。
〜プロローグ〜
『アッパースカイ』
「守りを固めろ!奴らはすでにそこまで来てる!」
一人の男性が叫ぶ中、大勢の男が白い鎧をつけ、剣や弓をとり、陣を組む。
全ての兵士が並び終えたころ、敵の姿が見え始めた。
敵は大勢の……
……黒い化け物。
白と黒がぶつかり合う。
激しい攻防を繰り広げる。しばらくすると白が劣勢になり、とうとう白は崩され、黒に飲み込まれた。白が守ろうとしていた巨大な像と共に…
巨大な四枚の翼の形の像は黒に砕かれ小さな四枚の羽根となってどこかへと消えた。
「そんな…『アッパースカイ』の宝天地神明の翼が破壊されれば アッパースカイと下界が大混乱になる…!」
白の男がそう言ったことに気付いた黒い化け物は、そいつを爪で引き裂いた。
白はうっ、と唸り、二度と声を発しなかった
白と黒が戦っている頃…
「ハァ、ハァ、ハァ…」
必死で逃げようと、四人の少女が走っていた。
「『神の領土』まであと少し…!ハァ、ハァ、あそこに逃げ込めば助かる…!」
「でも…ここまで『イビル』にやられたら、ハァ ハァ、アッパースカイを立て直すのは困難よね…」
「今はそんなこと言ってられないわよ」
神の領土とは黒い化け物が立ち入ることができない白の絶対領域で、この世界アッパースカイの端にある。
兵士でない者はみんなここに逃げ込むよう言われたのだ。
イビルとは今白の領域に攻めてきた…
黒い化け物達のことだ
ちょうどその時、天地神明の翼が破壊された。
突然、大地震が起きた。
「きゃっ!?」
「うわっ!」
その揺れは当然、少女達にも襲いかかる。
しかし、それでも少女達は進む。
逃げきるため、生きるために、地震以上の驚異イビルから逃れようと。
だが、彼女達が歩を進めようとした瞬間…
ビシシッ
ドゴォォォォ!
少女達の足元で地割れが起きた。少女達は必死で足を動かし、その場を逃れようとした。
しかし…
「わっ!?」
一人の少女が足をとられ動けなくなってしまった。
「クレス!」
クレスと呼ばれたその少女の足元に裂け目が開きはじめた。
少女は動揺しながら裂け目を見た。裂け目からは、雲が見えていた。
「きゃああぁぁぁ…!」
一人の少女は、
裂け目から 落ちた。
〜プロローグ〜
『下界』
森の中に木造の小屋が
一軒ある。
その小屋の中からカーン カーンという音が響く。
中では一人の少年が汗だくになりながら金槌で細長い鉄の板を打ちつけていた。
どうやら鍛治職人らしい。
その少年、服装は派手ではないが、丈夫な生地でできており仕事にも向いている。
日の光にも似た
少しクセのある金髪で、
目は熱された板に
まっすぐ向けていた。
鉄の板がほどよい薄さに
なると、それを冷まし、
別に作っていた鍔と柄と鞘を付けた。
すると板は、素晴らしい輝きを持つ剣になった。
「うん、切れ味もよし、
頑丈で重心の位置も問題ないし、綺麗に仕上がった。
上出来だな。」
少年の名はソラ。
この小屋で生まれ育った。両親は二年前に死んでしまっており、それで今家業を継ぎ鍛治職人としてここでひとりで暮らしていた。
この時はまだ、彼はこれから自身にのし掛かる運命について知る由も無かった。
打ち終えた剣を剣立てに
収め、ほっとしたその時
グウ……
「……腹が減った。」
何か食べ物あるかなと
冷蔵庫の中を見る。
「…………」
ソラは調味料しか残ってない冷蔵庫を見て
絶句した。
「そういえばここ最近
忙しくて買い物に行けてなかったな…
仕方ない。
町に行くか。」と小屋を出た。
町は小屋から歩いて十五分ほどのところにある。
ソラは町につながる道を
まっすぐに歩き出した。
この日、彼の運命が大きく変わる出来事が待っていると知らずに…
いかがでしたか?
楽しんで頂けたでしょうか?
もしそうであれば
作者として
これ以上嬉しいことは
ありません。
どうか暖かく見守って
下さい…