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HARUKA  作者: zaku
7/28

C評価

 今朝も遥は舞の席に来て楽しそうに喋っている。

 なんなんだろう、この二人。

 人見知りの裕也の心に、スッと入り込んでくる。

 嫌味もない。

 裕也はなんとなく二人のことを見ていた。

 「何?」

 急に舞が裕也に向かって言った。

 「あ?いや…別に…」

 裕也は慌てて黒板の方を見た。

 「えー?何?」

 「なんでもねぇよ。うるせぇなぁ」

 チャイムが鳴った。

 「舞。じゃあ、あとでね」

 「うん」

 遥は自分の席へ戻った。

 斎藤先生が教室に入ってきた。

 「昨日のテストの結果、返すぞ」

 「えーっ」

 教室がざわついた。

 「みんな、ビミョーだぞ」

 さらに教室がざわつく。

 「相川」

 「はい」

 裕也はチャート表を受け取ると、点数を見た。500点満点中328点。評価はC。

 たしかにビミョーだが、裕也にしてはなかなかの点数だ。

 「ねぇ、相川くん。どうだった?」

 舞が興味深げに言った。

 「別に」

 おそらく、こいつらと比べるような点数ではない。

 「えー?教えてよ」

 「うるせぇなぁ」

 意地でも教えるか。

 「石橋」

 「はい」

 舞は満足そうな顔で戻ってきた。

 何点とったんだ?

 裕也は気になったが、とても聞けるような立場ではない。

 全員分の結果を配り終えると、斎藤先生がもう一枚プリントを配った。

 大学の一覧表だ。

 「そこに書いてある大学の評価と、みんなのテストの結果の評価を見てみろ。それがみんなの今の実力ということだ」

 C評価。

 地元の私立大学レベルだ。

 「あくまで目安だが、志望校を決めるときの参考にしてくれ」

 裕也は大学に行く気などないので、さっさとプリントをカバンに入れた。


 休み時間に例のごとく遥が舞のところにやって来た。

 「舞、どうだった?」

 「けっこうよかったよ」

 「ねぇ、何点?」

 舞はチャート表を広げて遥に見せた。

 「472点?すごーい。もう少しでSじゃん!」

 はぁ?

 裕也は耳を疑った。

 「遥は?」

 「459点。今度は舞に勝ったと思ったんだけどなぁ」

 「たまたまだよ」

 「でも、とりあえずAでよかった」

 とりあえずAだと?

 ふざけるな。

 「相川くんは?」

 遥が言った。

 「聞いたけどおしえてくれないのよ」

 舞が裕也をチラッと見た。

 バーカ。言えるかそんなの―

 「ねぇ、おしえてよ」

 裕也は、初めてこの二人のことを嫌味なヤツらだと思った。



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