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俺とあいつの変わった日常2  作者: 龍聖
プロローグ
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プロローグ

「湊ー!そろそろ起きなさい。学校に遅刻しちゃうわよ」

「ん・・・。ふわああ・・・」


 今現在の時刻は7時半。俺はまだ眠い目を軽く擦りながらベッドから起き上がり、寝癖がついた頭を掻いた。

 俺も今日から高校生。新しい生活が始まる。とはいうものの、中学の時とはあまり変わらないのだが。

 なぜかというと、小学校からずっと同じ腐れ縁のやつがいて、そんでもってすぐ隣に住んでる従姉も俺と同じ学校に通うからだ。そうだとしても高校生活がこれから始まるわけで、何が待っているかも分からないから、中学の時とは違うかもしれない。

 ここで自己紹介。俺の名前は沢城(さわしろ) (みなと)。なんでも俺の母さんは魔族と人間のハーフだとか。そんなわけで、俺にも1/4魔族の血が流れている。そんでもって、じいちゃんは俺の母さんと年齢が同じらしい。俺の家系は不思議なことだらけだ。ちなみに俺の父さんは普通の人間。俺が小さい頃に行方不明になってしまったから顔はよく覚えていないんだ。

 そして今、俺には悩みの種がある。それは、俺が多重人格者だということだ。これは俺のじいちゃんの二重人格から遺伝しているらしい。迷惑な話だよな。で、この多重人格、色々な顔がありすぎて俺にもどんな性格があるのかとかはよくわからない。ただ、キレたときにははっきりと変わっているのがわかるくらいで、それ以外の性格は知らないし、何が条件になったら出てくるのかとかもわからない。そのため、いつどこで変わるのかもわからない。めんどくさい話だ。

 話は変わるが、俺には小さい頃に幼馴染がいた。その子は小さい頃によく遊んでたんだけど、家の都合で引っ越してしまった。それ以来、連絡も取れない。というか小さい頃の話だから顔とか名前を覚えてないんだよな。だけど、その子がよく俺の多重人格を抑え込んでくれたりしていたのだけは覚えている。またいつか会えるだろうか。


「と、こんなことをしてる場合じゃなかった」


 今日から学校だったな。もう少しで完全に忘れてしまうところだった。危ない危ない。

 俺は制服に着替え、下の階に降りた。リビングに行き朝食を食べ、洗面所の鏡の前で寝癖がついている髪を整える。


「・・・よし!行くか!」


 俺は自分の部屋に戻り、学校指定のカバンを持って玄関で靴を履く。靴を履いていると、母さんが玄関まで見送りに来た。


「いってらっしゃい。気をつけてね」

「わかってるって。いってきます」


 扉を開けると従姉が待っていた。朝からご苦労なことで。


「湊おっそい!いつもギリギリの時間に出るのやめてよね。私まで遅刻しちゃうじゃん」

「だったらお前先に行けばいいじゃん。なんで毎朝俺んちの前で待ってるの?」

「え!?だって、湊のことが・・・好き・・・なんだもん・・・」

「へーいへい」


 これはいつものことだから俺は軽く流した。

 紹介が遅れた。こいつの名前は沢城(さわしろ) 美緒(みお)。俺の従姉。俺の小さい頃に、その幼馴染が住んでいた隣の家に、お隣さんが引っ越してきて、わざわざ挨拶に来たんだけど、そしたらなんとびっくり。その父親が俺の父さんの弟だったってわけ。んで、従姉がいるって知った。


「ほら、行かねえなら置いてくぞ」

「あ、待ってよお!」


 こんな感じで、いつも俺の変わらない平凡な日常が始まる。・・・と、俺は学校に着くまで思っていた。

 だが今日、俺の変わらない日常が一変するなんて、俺は思いもしていなかったのだった。



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