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《創世記》
はるか昔、時さえ存在しない程の昔、《世界》は全ての元である《混沌》であった
ある時、《混沌》の力の一部が凝り、《世界》は《陽》、《月》、《闇》、の神を生み出した
三柱の神は《混沌》の中からそれぞれ自らに近しいものを集めた
集められたものから、新しい神が生まれた
《陽》は《火》と《土》を生み出した
《月》は《風》と《水》を生み出した
《闇》はそれらをつなぎ、整え、《世界》は現在の形となった
《火》と《風》と《土》と《水》は親神の力と互いの力を使い、様々な《命》を生み出した
《土》と《水》により《木》が生まれた
《水》と《風》により《雷》が生まれた
《火》と《土》により《金》が生まれた
・・・・・(省略)・・・・・
最後に《火》と《風》と《土》と《水》から《人》が生まれた
《火》と《風》と《土》と《水》の神々はその一つ一つに《名》をつけ、それに自らの息吹を吹き込んでいった
神につけられた《名》はその存在そのものとなった
《世界》は《命》で溢れ、《混沌》から《世界》へと自ら《名》を変えた
―――――――――――――――《世界記》 『名も無き章』より抜粋