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RPGの主人公、新エリアのさらに強い新モンスターが色違いばかりで開発スタッフにがっかり

作者: 明石竜

「色違いしか出ないじゃん。開発スタッフさん、大手のくせに手抜きし過ぎだろ。

もっといろんなデザインのモンスター作れよ」

 とあるアクションRPGの主人公である少年は、さらに強い雑魚モンスターが現れる新エリアに突入後、その姿を見てがっかりした気分に陥った。

「色変えてるだけマシなんじゃない。世の中には色も含めて同デザインで

ステータスだけ変えて強化しただけの敵出すクソゲーもあるんだし」

 ヒロインの少女は爽やかに突っ込む。

「それはまあそうだろうけど、購入者さんに8000円以上も支払わせて、

この出来は酷いと思うんだよなぁ」

「購入者目線でそんな気遣いが出来るなんて、心優しいね。ミキヤくん、えらいえらい」

「おい、頭なでるなって」

 画面上にはいっさい表示されないが、冒険中そんなやり取りが行われていた

このテレビゲームをプレイしていたリアル世界の高校生の少年も、

「色違いしか出ないじゃん。開発スタッフさん、手抜きし過ぎだろ」

 同じ突っ込みを入れた。

「前のエリアのと色違うだけだけどすげえ強くなってるじゃん。いったん町で

装備整えた方がいいな」

 ともあれ、少年は華麗なアクション操作で色違いステータス強化版の敵を倒していく。

 そんな時、

たける、まぁたゲームばっかりして! 勉強は?」

 母親の富士恵さんに部屋に入られ呼びかけられた。

「なんだよ母さん、テスト期間終わったばっかだからいいだろ。いきなり入ってくるなよ。おかげで連続コンボ11で途切れたじゃねえか。12出せたら歴代最高記録更新だったのに」

「終わったばっかってもう一週間近く経ってるでしょ。それに、テスト期間中も

真夜中にこっそりやってたでしょ。母さんは知っとるんよ。そんなんだから、

いつも赤点取るんだよ」

 母は呆れ気味に言うのであった。

「はい、はい、次こそは赤点取らないように頑張るから」

 この少年、母親のおっしゃる通り今回のテストで国語や英語で赤点を取ってしまっていたのだった。

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