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ある男のお話

作者: 朔良

これは○○天皇様の頃のある男の話。

男は貧しい家に産まれた。つまり、華やかな宮中とは縁の遠い端くれの端くれの端くれぐらいに産まれたのだ。この時代そんな者は畑としか縁がないのだ。これはそんな男のお話。


男が4歳の頃、運命的な出会いをした。その運命の人とは家の近くにある山の中に立つ木だ。それは他では見られないような立派な梅の木。他の木とはまるきり異なるオーラを放つ素晴らしい梅の木だった。


男はその梅の木に魅了された。恋をした。


男は梅の木のもとへ毎日通った。梅の木と共に育っていった。そのうちにこの梅の木が大好きであるということを和歌にしてよんでみたいと思った。男は勉強した。貧しいなりにも勉強した。必死になって勉強した。多くの先生の元へ嫌われながらも通い勉強した。


そしてついに和歌をよんだのだ。それはこのうえなく素晴らしい歌だったそうだ。この歌をきいた誰もがこの歌が作る世界に魅了され、梅の木に恋した。


この歌をきいた誰もには○○天皇様も含まれている。○○天皇様は多いに感動し、男を出世させた。こんなことは過去にもこれからにも例がないたいへん名誉なことだ。もちろん男はお金持ちになり宮中で権力をふるうことが出来るようになったのは言うまでもない。


お金持ちになった男が真っ先にしたことは男が恋した梅の花のすぐ隣に住居をかまえた。それは素晴らしい梅の木に並ぶ立派な住居だ。そこで男は30年程梅の木と共に幸せに暮らした。


このお話はここまで


31年目に男が太宰府に流され天下に轟く雷神となったのはまた別のお話で

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