表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/4

序話




それは深い闇に包まれた森の中。


『はぁっ、はぁ……っ』

『HA!どーした、息が上がってんぜ?』


その女は俺をキッと睨みつける。


『う、うるさい、わよ……!』

『そんなんでこの俺を捕まえられんのかよ?』


 ここ3日こんな感じで、その女は俺を追いかけてくる。

 俺はその女に問いかけた。


『なぁ、なんで俺をそんなに捕まえたいんだ?』

『それは――――、きゃぁ!』

『!!!』


 女は木の根につまずいて転んだ。

 ずっと追いかけてくるから、少しの情が湧いてしまったんだろう。俺はほとんど反射的に、その女を助けた。……助けてしまった。


 俺の腕の中で、女はふわりと笑い、俺の首に腕をまわした。


『やっとつかまえたわ!(ぬえ)―――、わたしの鵺。


あなたの名前は、


――――(めぐり)。』






























「――――という夢を見た。」

「へぇ。それで?」

「What's!?おいおい、相変わらず素っ気ねーなぁ」


 刻はまだ薄暗い朝。

僕―――― (いちじく) (きょう)(すけ) ――――は、一人でゆっくり朝食をとっているところだった。


 ところが、この気持ちいい朝を妨害してくる奴がいる。それがこいつ―――(つぐみ)だ。


 鶫は妖怪“鵺”だ。

妖怪“鵺”は一般に【サルの顔、タヌキの胴体、トラの手足を持ち、この鳥の寂しげで気味の悪い鳴き声から平安時代頃の凶鳥】とされている。

しかし鶫は、端整な顔立ち、無駄のない引き締まった体、少し長めの艶やかな黒髪。さらに妖怪特有のものだろう妖艶さには、

ほとんどの女性が思わずヒトメボレしてしまうのではないかと思う。


つまり鶫はビジュアル的には完全無欠だということ。ただしこいつは、


――――かなりうるさい。


 おそらく、こいつがうちに来てから静かだったことがない。(『鶫』という名は僕がつけたのだが、鶫は『トラツグミだから“鶫”なんて単純すぎんだろ―――!!!』とか騒いでたっけ…。)

ちなみに、僕と鶫が出会った経緯はまた後々。

 平安時代ごろの妖怪だというのに、なぜか英語まじりの口調だし。自分で“俺は妖怪最強だ!”とか言ってるし……。

……と、話がそれてしまったね。

ああ、話をしているうちにもうこんな時間だ。学校に行かないと……。


「きょーすけー??またschoolかー?」

「あぁ」

「俺も行くー!」

「だめだ。鶫は留守番してろ。火元に注意しろよー」

「えぇ―――!!?」


 俺は一緒に行きたがる鶫を制し、いつもの学校に向かった。














.

読んでいただき、ありがとうございました!


まさかの主人公と俺の名前がかぶってることに焦りましたιスミマセン

初投稿なのでまだまだ未熟ですが宜しくお願いします


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ