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弁当

作者:

ある日



俺が中学2年生の夏の日



その日俺は今日から始まる合宿のため準備に焦っていた。



「だから、昨日にうちに準備しておきなさいって言ったでしょう。もう。」



「うっせーな!」



ただでさえイライラしてるのに、これ以上イライラさせんな!



と思いながら、なんとか準備を終えて玄関へ小走りで行った。



すると、



「勇人~ちょっと待って!」



母から呼ばれた。



さっきの俺と同じように小走りで走ってっくる母親に



こっちは時間ねえんだぞ!



と苛立っていた。



やっと俺の前まで来た母の手には弁当がおさめられていた。



「これ持って行きなさい。はい。」



そう言って弁当が握られた手を出す母。



俺は焦りとはずかしさとで



「いらねーよ!そんなもん!」



そう言い捨てて出て行った。



その時一瞬だけ見えた母の顔は、



ひどく悲しそうだった。









結局その日の昼ご飯は、コンビニで買った冷たいおにぎりだった。



合宿の間、ずっと母のあの顔がはなれなかった。



いつもなら気にならないのに。



すると携帯がなった。



知らない番号だった。



出てみると、その相手は病院の人らしかった。



「母が倒れた。」











俺はすぐに合宿をぬけ病院へ急いだ。



しかし、



俺が病室のドアを開いた時にはもう・・・。









家に帰ると夕日で赤く染まった部屋の中に一つだけいつもと違うものがテーブルにあった。



それは、今日の朝、母が作ってくれた弁当だった。



涙があふれた。



その弁当は今まで食べた中で一番おいしかった。








「おいしかった。」



そう母に言ったら、母はどんな顔をするだろうか。



笑ってくれるだろうか。









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