「奥様は、虚ろにございます」
ロザムンドはスリッパを履いた足で、古い石の床を静かに歩きながら、ドレイヴンストーン城の広大な廊下をさまよっていた。空気は重く冷たく、火の灯っていない暖炉や古いタペストリーから漂う、かすかな黴臭さが混じっていた。大きな窓には厚手のベルベットのカーテンが重々しく垂れ下がり、昼の光を遮るように固く閉ざされている。その深いブルゴーニュ色のカーテンも、長い年月の間に色褪せていた。隙間から差し込む淡い光の筋は、長く不規則な影を生み出し、壁の上をゆらゆらと揺れ動く。彼女が歩を進めるたびに、その足音はかすかに反響し、虚ろな響きが周囲の孤独感を一層強めているかのようだった。しかし、静寂に包まれた城とは裏腹に、彼女の心は荒れ狂っていた。昨夜の出来事に、心は千々に乱れていたのだ。
彼女の脳裏には、アイヴァーの姿と、彼の手についていた血痕が絶えず浮かび上がっていた。そして、彼は本当に信頼できるのだろうか、という疑問が繰り返し胸をよぎる。その疑念は石のように重く胸にのしかかったが、その不確かさの中に、一つの記憶だけが消えることなく鮮やかに輝いていた。唸り声をあげる狼人間から彼女を守るため、勇敢かつ決然と戦いに身を投じた彼の姿。自らの命を危険にさらしながらも、その動きは確信に満ち、素早かった。あの勇敢で自己犠牲的な瞬間が、今も鮮明に目に焼き付いている。あのような行為は、深い思いやりからしか生まれないはずだ、と彼女は思った。あれは、人殺しのするようなことではない。そうでしょう? 彼女は窓辺で立ち止まり、カーテンの擦り切れた縁に指を滑らせながら、外の底知れない闇を見つめた。感情がこみ上げ、喉が締め付けられる。彼が私を守ってくれたように、彼の手を血で染めた出来事もまた、何かを守るための行為だったに違いない。そうでなければならない。
その物思いからロザムンドを引き戻したのは、静かでためらいがちな声だった。「失礼いたします、奥様。そこにいらっしゃるとは気づきませんでした。」
はっと振り返ると、すぐ下の小さな階段にヒルダが立っていた。家政婦の腕には洗い立ての洗濯物が抱えられていたが、急ぐあまりロザムンドにぶつかってしまい、きれいに畳まれていたリネン類が石の階段に散らばってしまったのだ。ヒルダは膝から崩れ落ち、震える手で散らばった洗濯物をかき集めながら、恥ずかしさで頬を赤らめ、灰色の瞳を申し訳なさそうに大きく見開いた。
ロザムンドはヒルダの隣にかがみ込み、「ごめんなさい、ヒルダ。私のほうこそ」と優しくささやいた。彼女は落ちていたシーツを一枚拾い上げ、丁寧に折り畳んでから、その年配の女性に手渡した。そのささやかな仕草に、ヒルダの丸まっていた肩と、口元に刻まれた強張った線が和らぐように見えた。
ヒルダは洗濯物を胸に抱きしめて立ち上がると、「ありがとうございます、奥様」と、かろうじて聞き取れるほどの小声で言った。そして、これ以上注目を浴びるのを避けるかのように、素早く身を翻して去ろうとした。
「待って、ヒルダ」ロザムンドは、柔らかくも力強い声で呼び止めた。「あなたやご主人に、私が脅威ではないことを知ってほしいのです。」
ヒルダはためらい、わずかに首を傾けて振り返った。その瞳には驚きが走り、次いで疑念のかけらがきらめいた。しばらくして、彼女は「信じますわ、奥様」と、慎重ながらも真摯な口調で答えた。
ロザムンドは一歩近づき、ヒルダの腕に安心させるように手を置いた。「本心から言っているの」と、彼女は真剣な声で言った。「どうか、怖がらないで。私もあなたと同じ、心はただの村娘。あなたと私は、そう違いはないのよ。」
ヒルダのしわの刻まれた顔から心配の色が和らぎ、かすかな温もりがその表情に広がった。彼女の声は先ほどよりもしっかりとしていた。「お優しいお言葉、痛み入ります、奥様。」
一瞬の間を置いて、ロザムンドは希望を込めて小さく微笑んだ。ガウンのひだの中で指をもじもじさせながら、彼女は打ち明けた。「女性の話し相手がいなくて、寂しかったの。あなたも同じように感じているのではないかしら。もしよければ…私たち、友達になれないかしら。」
ヒルダを影のように捉えていた恐怖が、その瞬間、霧散したように見えた。彼女の顔に、本物の、心からの、無防備な笑みが広がった。「伯爵夫人…あなたは、本当に優しいお方ですわ」と、彼女はささやいた。「ええ、喜んで。」
二十分後、ロザムンドはドレイヴンストーン城の地下階にひっそりと佇む、質素な使用人用の部屋に座っていた。部屋は驚くほど簡素だった。中央には荒削りな木製のテーブルが置かれ、二人の女性が向かい合って座っている。石造りの暖炉ではささやかな火が燃え、そのパチパチという音だけが静寂を破っていた。精巧な刺繍が施された壮麗なマホガニー色のガウンの豊かな生地は、この場所ではあまりに華美に感じられ、簡素な椅子の上で居心地悪くこすれた。彼女は椅子の上で身じろぎし、この質素な調度品の中で自分がどれほど場違いに見えるかを意識していた。
彼女の目は部屋をさまよい、至る所に飾られた数多くの宗教的なシンボルを捉えた。それぞれの戸口の上には木製の十字架が取り付けられ、その角は長い年月によって滑らかに摩耗している。暖炉の上には巨大な十字架像が厳かにそびえ立ち、ドアノブにはロザリオが掛けられ、そのビーズが暖炉の光を浴びてかすかにきらめいていた。その数の多さに、ロザムンドはかすかな不安を感じた。ヒルダと夫は、何か目に見えない危険から身を守る必要があると感じているのだろうか? それとも、彼らの信仰は、吸血鬼のすぐそばで暮らすという不気味な現実から心を守るためのものなのだろうか。
ヒルダは暖炉のそばに立ち、落ち着いた手つきでお茶を淹れていた。湯の沸騰する音と、陶器のカップがソーサーに置かれる優しい音が、静かな部屋に心地よいリズムを刻んでいた。
ヒルダは丁寧に肩越しに振り返った。「奥様、何かご入用ですか?」
ロザムンドは穏やかに微笑んで首を振った。「いいえ、ヒルダ。ありがとう。」
ヒルダはことりと音を立ててテーブルにティーカップを置き、ロザムンドの向かいに腰を下ろした。カップから立ち上る細い湯気が、二人の間の空気を温めていく。
ロザムンドは、まだ手をつけていない自分のカップの縁を指でなぞりながら、口火を切った。「教えて、ヒルダ。あなたは…私たちのことについて、どこまで知っているの?」
ヒルダの態度は落ち着き払っており、動じる様子はなかった。彼女はわずかに眉を上げた。「奥様」と、まるで天気の話でもするかのように淡々と答えた。「あなた様とアイヴァー伯爵様が何者であるか、存じております。」
ロザムンドはロザリオと十字架に目をやった。部屋を見守るように置かれたシンボルを指し示し、彼女は尋ねた。「これらの宗教的な品々は、そのため?」
ヒルダは首を振り、その唇に小さく、全てを知っているかのような笑みが浮かんだ。「いいえ、少し違います。ご主人様から私たちに危険が及ぶことはないと承知しておりますし、いずれにせよ、これらのシンボルで彼を止めることはできません。これらは、彼の敵対者のためのものですわ。」
ロザムンドは混乱して眉をひそめた。少し身を乗り出し、彼女は告白した。「よく、分からないわ。」
ヒルダは低く、落ち着いた声で言った。「ご説明いたします。ご理解いただきたいのは、アイヴァー伯爵様は、多くの吸血鬼が受け入れている悪に反対しておられるということです。あなた様も伯爵様も殺人の罪を犯していないのであれば、どうして正義のシンボルがあなた方を退けることがありましょうか。」
ロザムンドはゆっくりと頷き、静かな安堵の波が押し寄せるのを感じた。昨夜から彼女を悩ませていた疑念は、ヒルダの言葉によって和らいだ。それは彼女の希望を裏付けるものだった。彼女は静かに息を吐き、体の力が抜けていくのを感じた。
ヒルダは続けた。その声はほとんどささやき声に近かった。「しかし、昨夜の恐ろしい出来事の後では、夫と自分の身を案じずにはいられません。」
ロザムンドの心臓が速まり、目が見開かれた。「何があったの?」
ヒルダは緊張したように唇をなめた。その仕草が、彼女の落ち着いた見かけを裏切っていた。「伯爵様からお話があったかと思っておりました。今朝、物資を調達しにヴァルタラへ行ったのですが、穀物倉の番人から聞きました。昨夜、若い娘が何かの獣に襲われたと。ひどい怪我で、かろうじて息がある状態だそうです。」
ロザムンドは息を呑み、指を口元へやった。「なんて、ひどい…!」
ヒルダは細い体を震わせながら言った。「ええ。村人たちの話では、狼人間、おそらくは群れだったのではないかと。」
ロザムンドの脳裏に、昨夜の記憶が駆け巡った。彼女を守るためにアイヴァーが殺した狼人間たち、そして彼の手を染めた血。「狼人間? 吸血鬼ではなくて…?」彼女の声は、暖炉の燃える音にかき消されそうなほど低かった。「でも、なぜアイヴァーの手に血が?」
ヒルダは顔を曇らせて首を振った。「それは、私にも分かりかねます。」
ロザムンドは眉をひそめ、必死に状況を整理しようとした。「狼人間…私を襲ったうちの二匹は、アイヴァーが殺したわ。もしかしたら、彼は残りの群れを追っていたのかもしれない。」
「その娘さんは?」彼女の声はわずかに震えていた。「彼女は、どうなるの?」
ヒルダは悲しげに答えた。「もし狼人間に噛まれたのであれば、彼女自身も狼人間になってしまうかもしれません。」
ロザムンドは頭を高速で回転させながらつぶやいた。「もしかしたら、アイヴァーは彼女を助けようとしたけれど、できなかったのかも…。」
「おそらくは」と、ヒルダは悲しみに満ちた瞳で付け加えた。
ロザムンドははっと我に返った。彼女は心に残る不安を押し殺し、か細い笑みを浮かべた。話題を変えようと、彼女は言った。「もういいわ、ヒルダ。気にしないで。」
二人の女性は沈黙し、会話の重みが厚い雲のように彼らの上にのしかかった。ロザムンドの心には多くの疑問が渦巻いていたが、今はそれを脇に置くことにした。この新しい人生という嵐の中で、ヒルダの存在という、ささやかな正常さの防波堤があることに、彼女はただ感謝していた。




