◆プロローグ◆これでもHP9999
みなさんの前に最大最強の敵として立ちふさがる魔王。
そのダークヒーローなかっこよさに
憧れを抱いている人は注意です。
そんな魔王にも、魔王になるまでの経緯がありました。
魔王が支配する暗黒の世界。
人々は魔王が従える魔物と6人の魔徒に脅え暮らしている。
彼らに歯向かう愚か者は「勇者」として人々に囁かれ、世界中の人の希望となっている。
そんな世の中。
1人の少年が立ち上がる。
彼は町外れの村に住み、
誰も抜くことができなかった「剣」を腰に差し、
魔王の支配から人々を救うため
旅に出たのだった。
という少年を眺める者が1人。
その部屋は薄暗く、広く、白黒のチェック模様で彩られ、
少しばかり怪しい雰囲気をかもし出している。
これこそ『魔王の間』
少しばかり家具などに気を使っているのも少しばかり怪しい雰囲気の原因だろう。
そんな部屋で魔王は座りにくそうなお洒落な椅子に座り、
その眼前、宙に浮く水の球体に映る「勇者」を見ていた。
「こいつは私の宿敵になりそうだ・・」
フフといかにも魔王らしい笑いをする魔王は、
紺色のズボンをはき、紺色のブレザーを着て、
その首元からは赤いネクタイを強調するように白いYシャツが顔を覗かせて、履物は赤い一本線の入った上靴。
その極めつけは上靴に黒々と刻まれた『3年1組ー新羅 真王』
そんななりの「魔王」がフフフと静かに笑っていた。
そんな魔王の思春期には触れてほしくない痛い小学生時代のお話。
うん。
感想とか待ってますー