表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/89

14

 佑樹side


 ペルージまでの道のりでガッツリ修行させようという俺の計画は残念ながらガチャの魅力に負けてなしになった。

 この世界に召喚されて、カティの身体に魂だけ同居している今の状態だが、まあ、同居人との関係は今のところそれなりに良好だと思う。


 ちょっと俺が若干振り回している感はあるが、カティみたいのは一人だとあれこれ考え過ぎたり何をするにも腰が引けてるところがあるからちょうどいいんじゃないかな?

 うん。

 今の俺たちの状態からして、異常なんだし。

 ある程度強引にでもレベル上げはしておくべきだろ。


 ま、なんてのは言い訳だけど。


 ホントは自分でわかってるんだけどね。

 俺はただ、刺激が欲しいんだよ。


 喜怒哀楽が薄い。

 本来から恐怖したり嫌悪したり嬉しかったりわくわくドキドキしたり、そういうことがほとんどない。

 ゼロではないけど、以前の自分自身と比べると雲泥の差。

 だからわざと感情を表に出すようにしてる。

 恐怖とか嫌悪とかってのは、カティへの影響を考えて出さないけどね。

 嬉しいとか楽しいとか驚きとか、そういうのは実はそんなに感じてない時でもわざと感情を声に出すことにしてる。

 こういう時はきっとこういう反応をしてこう感じるはずだって。

 そう思って、自分を急き立てる。

 今俺は嬉しいだろう?

 焦ってるだろ?

 ふてくされてるだろ?って。

 そうでないとどんどん自分がダメになる気がするから。

 俺は自分が感情のない人間になりたくないんだ。

 と、いうか感情がないとか人間じゃない。

 そう思う。

 魂だけになったからかな?

 俺は人間らしくあることにこだわっている。

 このこだわりも感情からくるものだとしたら、今一番はっきりしていて強い感情はこれだ。

 これさえもどうでもよくなったら、その時は本当に感情のない人間になった時なんだろう。


 それでも完全になにも感じないわけではなくて、刺激を受ければ少しは意識しなくても感情がでる時はあって。

 だがら俺は刺激が欲しい。


 この世界に来てから一番はっきりとした感情を感じたのはマンガを読んだ時。

 あとは御飯の時かな?

 カティの身体が受けた感触ってのは俺にもしっかり伝わってくるんだけど、中でも味覚ってのか特にダイレクトにくる感じがする。

 だから俺は食べ物にもこだわろうと思う。

 これまで食べたものははっきり言って不味かった。

 カティに言ったセリフは冗談でもなんでもなく、本気でないなら美味いものを自分で作ってやる気だ。


 そうそう、そう言えばギルドで面白いものを見つけた。

 カティは人に対して鑑定してないからまだ気付いてない。

 初対面では鑑定しとくべきだと思うんたよね。

 だってこの世界の人間はそんなに優しくないから。


 詐欺とかもステータス鑑定でわかるし。


 俺が見つけた面白いもの。

 それはドズという男だ。

 冒険者で、なかなかステータスが高い。

 が、俺が面白いと思うのはドズの称号。


 そこにはグルメハンターとあった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ