ブラインドネスアスター
初投稿です。
「リリシア、いやリリシア・ユーフォニズ君。私は君に伝えなきゃ行けない事があるんだ」
嫌よ、聞きたくないわ。
きっと多分確実に良くないことなのはわかるもの。
心は酷く怯えていてこの状況をどうにか出来る言葉が見つけられないが、外側はこの状況を楽しんでいるかのような笑顔が張り付いている。
この笑顔も貴方のために、貴方が侮られないように必死に練習したんですよ。
「君は、僕が居なくても立派に生きていける」
そんな事ありませんわ、私は貴方がいるから努力して生きてきましたの。なのに、なんでそんな酷いことをいうの、やめてください
「だけどチアは僕がいないと死んでしまう」
確かにそうかもしれないわ、あの子は貴方から渡された物しか食べないし貴方が居ないと眠りにつかないのよね。知ってるわだって、貴女が私に教えてくれたのだもの。今日はいっぱい食べてくれた!好きなものをみつけた!市場に出掛けた!それを聞いている私の気持ちも考えないで、たくさん話してくれて下さいました。
「それでね僕はチアを護ることを誓ったんだ、賢い君ならもう墨が言いたい事わかるよね」
わかりませんわ、一つも理解したくないと心が泣き叫んでいますの
「ははっ、別れ話に涙1つ見せないなんて僕のことそんなに嫌いだったの」
そんなことありませんたとえ政略だとしても私は貴女を愛していたと声を張り上げて、喉が壊れるまで叫びたいんですよ
「私は」
「シュトー?どこ!ねぇ!」
ばらばらの思考をどうにか纏めてだそうとした言葉は、傲慢なあの子によって遮られる。
「あぁ、チア僕は此処にいるよ。今行くから」
そう言って部屋を出ていった貴方には私はもう見えて無いのですね
私たちは初めから交わらない平行線だったのでしょうか。
貴方とあの子が出会った時から思わないようにしてきましたが、もう限界かも知れませんね。
わかっていますわ、わかっています
でもどうしても認めたくないのです。認めてしまったら私は消えてしまうような気がしているのです。
ですがもう消えているのと同じですね私をみてくれていた貴方がもういないのですから
誰も私をみて居ないと気づいた途端私の目からなみだがこぼれ落ち、止めようと目を抑えても溢れ袖をぬらしていく。それは私を構成していたものが零れている様で、涙の海にしずんでみえなくる。