恋の全面戦争
最初に言っておくが、これは私、福沢アツヤの夢のお話だ。
私の傍には私を好きで仕方がない女が4人いる。私はそれを「アツヤ四天王」と呼ぶ。
朱雀、無口無表情の氷の美女、「佐原ゆうき」
玄武、デレデレあまえんぼのお子ちゃま、「二条ちなみ」
青龍、美し過ぎる中学生、「倉田ありか」
白虎、エロテロリスト、「里中アカリ」
皆が私を病的な程に好いている。
そして、私は…。
朱雀「…福沢君」
玄武「アツヤ♡」
青竜「アツヤ君」
白虎「アツヤちゃん」
ー決断に迫られている。
選択肢
1、佐野さんにキスをする
2、ちなみにキスをする
3、あかりにキスをする
4、アリカにキスをする
5、無視して立ち去る
6、一人一人にキスしてまわる
7、ちなみを犯す
→2
アツヤは意を決して、ちなみの唇にそっとくちづけた。
その瞬間、ちなみが驚いたように体を震わせ、目を開けそしてまた閉じた。
物語のヒロインになれなかった他の女達は、舌打ちをして去っていく、そんな背景を無視してアツヤはちなみにいった。
「最初から…、ちなみを見ていた。」
(ちなみと結婚するんだ)
ちなみと別れ、暖かい気持ちを胸に家路を急ぐアツヤに、
「アツヤ君」
暗闇から現れたのは、美し過ぎる中学生倉橋ありかだった。
倉橋ありかが近付き、そっとアツヤの首に両手を添えた。
「えい!」
「ってアツヤ君を殺しちゃえればいいのにね」
そういって倉橋ありかは首を絞める真似をして哀しそうに笑った。
「私…、本当にアツヤ君のこと好きなんだよ。そう、手に入らないならアツヤ君を殺して私も死ねるくらいに」
冗談めかして笑っていたが、その目だけはまっすぐにアツヤを打ち抜いていた。
「私…、なぜかこんなのも持っているんだ。」
アハハ、と笑いながら倉橋ありかは、懐から包丁を取り出した。
「私のこと…、好き?」
倉橋ありかの目は死んだ魚の目だった。
「あ、あ…」
ーー選択肢
1、ごめん、さっきのはちなみに脅されてしかたなかったんだ。本当は倉橋さんが1番好きなんだ。
2、なんといおうと俺はちなみを愛している。
3、殺さないで下さい。お願いします。
4、倉橋ありかを犯す
5、戦う
6、ちなみを犯す
→5
「倉橋さん…。殺るってことはヤラれる覚悟もあるんだろうな」
倉橋アカリは、アツヤの目つきに萎縮し、たじろいだが、包丁を握りしめ一直線に突き刺した。
アツヤは、それを軽々とかわして、カウンターの右ストレートをめいいっぱい倉橋アカリに叩き込む。
倉橋アカリは崩れ落ちるように倒れて気絶した。
「悪いのは君だ…」
次の日、学校ではアツヤにひっつくようにして、ちなみが甘ったるい声を発していた。
「ちょっといいかしら?」
ちなみを押し退けるようにして、佐野さんが現れた。
「なによ!アツヤの彼女はアタシよ!!近づかないで!!」
喚くちなみを無視して、
「福井君…、私は貴方を愛しています。この女なんかより」
そういって、数枚の写真をばらまいた。
「あ!!!!」
驚いたのは、ちなみだった。
「違う!!違うの!!」
そう言いながら、地面にはいつくばってその写真を隠した。
それはちなみの浮気現場の写真だった。
ーー選択肢
1、俺…、間違ってた。やっぱり佐野さんを愛している。
2、何かの間違いだ!
3、テメェちなみ!!ぶっ殺してやる!!
4、昨日の夜のことが忘れられない。やっぱり倉橋あかりが好きだ。
5、佐野さんを犯す
6、脈絡なく新キャラ登場
7、ちなみを犯す
→6
「動くな!!!」
現れた女達に、アツヤと佐野はたちまち縄をかけられ拘束された。
「生徒会…、か。」
アツヤは見知らぬ女達につぶやくようにいった。
女達の腕には、腕章が誇らしげに輝いていた。
「生徒会執行部長、青田」
一番右端の女が高々と名を名乗ると、順に女達が名乗りをあげた。
「生徒会書記、アリサ」
「生徒会副会長、ユッキー」
「生徒会会長、峰山のり子」
女達は皆、綺麗に整った、それでいてかわいらしい顔をしていた。
「どうするつもりだ?」
アツヤは生徒会長、峰山のり子に問うた。
のり子はニヤリと意地悪く笑うと、
「選びなさい…」
と、いった。
アツヤには意味がわからない。
「この中で誰と付き合いたいか、と聞いている」
少し色黒の「アジアン美女」といった風のアリサが、佐野の縄を解き始めた。
「もちろん、選択肢には他の女もあるから。好きなのを選ぶといいよ」
サバサバとした口調で、キャバ嬢風の派手目な美女、生徒会執行部長、青田がそう言って、ケラケラ笑った。
「って言っても~、空気読んでよね~。ここで“犯す”とか選ぶのなしだからね~」
ポワポワ天然系の生徒会副会長、ユッキーがいった。
「ね、選んで」
丸い顔、真ん丸の瞳で、のり子は無邪気な笑顔をこぼした。
アツヤの前でしゃがみ、まるで子供に大人が話し掛けるようにして上目づかいをした。
アツヤは今まで抱き続けた、四天王への恋慕の気持ちを全て叩き潰された思いがし、それと同時に新たな恋が訪れた気がした。
ーー選択肢
1、1番ぐっときている、会長のり子を選ぶ
2、執行部長、青田を選ぶ
3、書記、アリサを選ぶ
4、副会長、ユッキーを選ぶ
5、ちなみ
6、ゆうき
7、倉橋あかり
8、中里ありか
9、ちなみを犯す
くだらないですね…。
でも、書いていて楽しかったです。
もしかしたら続編を書くかもしれませんが…。