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Lost fragment ーロスト・フラグメントー  作者: Konori
第1章 翼島編(1)
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幻将(3)

 ガッ!

 ガガガガガッ!!


 激しい音が再戦開始の合図になった。


 白い姿を地面に縫い付けるはずだった宵闇(よいやみ)の線が、全て何かに弾かれる。


(なんだ?一本も届いてねぇ!)


 弾かれた辺りには僅かに白い半透明のかけらが散っていた。

 嫌な予感に従って横に飛ぶと、後れ髪が数本何も無い所で千切れ舞う。


「おわっ!?」


 更に場所を移し続けると、ガラスが割れる様な音が付いて来た。


(これがフィレットの言ってたやつか)


 なら……


 逃げまわりながらリークに近づいていく。

 動く速さは少し相手が速いが目で追える程度。

 今追いかけて来ている鬱陶しい不可視の攻撃も、周囲に張り巡らせた線で何とか位置を把握できる。


(これは多分範囲効果の飛び道具みたいなもんだ。

だったら近すぎると使えねぇはず!)


 そのまま移動し、体の周囲に線を展開して防御を堅めつつ距離を詰めていく。

 見えた相手の表情は、驚愕。しかしそれは一瞬で険しい顔へと戻った。


「なめるなぁっ!」


 ギイッ!!

 軋む音と共に白と黒、二つの影が交差する。


 リークの方は数本白銀の髪が舞い、頬に短く赤い線が走った。

 だが、それだけ。


「本気で勝てると思っていたのか?愚か者」

「…………っ」


 宵闇(よいやみ)は応える事ができなかった。

 骨近くまで抉れた肩と腿から流れる血が、ボタボタと音を立てて足元に血だまりを作る。


「……くそ……!」


 断言するが甘く見た訳じゃない。

 一撃を狙って近づくと同時に、何かされても大丈夫なようにしていた。


 宵闇(よいやみ)の線は攻守両用。

 元々自らの魔力と体力から形作っている、言わば常時固形化した魔術のようなものであり、一本だけでも並の刃物なら弾けるぐらいの丈夫さを持っている。


 何重にも重ねて身を守れば、剣撃にも魔術にも相当の防御力を持つはずが、気付いた時には大怪我を負わされていたのだ。


「っう……!」


 下がろうとするが思った以上に足に力が入らない。宵闇(よいやみ)の視界が徐々に暗くなっていく。


「流石あの男が使おうとしただけはある。

だがそれ故に厄介だ。恨んでくれて構わない」


 息を荒くして必死に睨む宵闇(よいやみ)に、リークがゆっくりと、血の付いていない刃を向けた。


 暗転。



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― 新着の感想 ―
おぉ、敵も強くて意外とピンチですね。 宵闇の秘密の能力で逆転する流れかな? どう切り返すのか楽しみです。 (*´ω`*) 気になった点: 鍵括弧の中で改行を入れるのなら、地の文と会話の切り替わりで空…
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