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甥のバトンの話

作者: kkeman
掲載日:2026/02/04

甥は姉の息子にあたり、今二十代の半ばほどになっていますが、昔から欲がないというか、マイペースとでは言い足りないくらいの奴で、同じ世代の者ではありそうな将来に対しての不安だとか焦りなども見受けられず、かといってやる気がないとか、怠け者というわけでもないのです

中学、高校と剣道をやり、今でも走るのが好きらしく、普段から走り、マラソンの大会に参加したりなんかもしているようです

はたから見れば、野心とまではいかないまでも、何かもっとないのか、なんというか、何がなんでも勝ち取るとか、そういうものがと、そういうふうに映るかもしれません。しかし、いろんな事で多少人よりおくれをとる事があったとしても優しい奴で、姉の話では

「ひいばあちゃんに最近会ってないから会いに行かんと」などと、日頃から周りに気を配っているようです


そんな甥は子供の頃、初めての運動会のリレーでバトンを受け取った時、バトン自体に興味をもってしばらく見た後、望遠鏡のように構えて、その穴から覗きながら走って次の走者にそれを渡したそうです


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