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2話 図書館の司書

目を開けるとそこは森だった。

何かに引っ張られた感じがしたけどなんだったんだ?

そう思ったが他にも気になることがある。


「間違いなく撃たれて死んだよな…」


死ぬ直前の光景を思い浮かべる。

どう思い出しても死んでいた。

銃声が鳴り響いてる。

引き金を引いてる。

その直後に視界が真っ暗になる…。

死んでる要素しか見当たらない。


「じゃあなんで生きてるんだ?」


結局のところそこに辿り着くのである。

それに俺がどこに居るかもよく分からない。

色々考えて出た結論は…


「異世界に転生でもしたのか?」


そんな馬鹿な、と思うが否定できない。

一応、宗教としても創作物の方でも転生と言うのがどんなものかは知っている。

だが転生したのだとしたら違和感がある。

そもそも転生は生まれ変わると言う事である。

服は死ぬ前と多少違うが見た目がそのままなのでこれでは転生と言うより異世界転移である。


「まぁ考えても仕方ないか…そもそも異世界かも分からん訳だし」


そう割り切ることにしてまずは探検することにした。

そう思い動こうとした瞬間、何かに引っ張られる感覚がして視界が真っ暗に……ならなかった。


「どこだよここ…せっかく状況を受け入れ始めてたのにまた場面が変わるのか…」


情報量が多すぎると思いながら周りを見渡すと本棚が並んでいた。

どうやら図書館らしき場所っぽいがなんでここに居るのか理解ができない。


「場所が変わっただけだしとりあえず探検を…」


そう思い振り向くと人が居た。

普段ならビビったかも知れないが色々あったせいで脳が疲れていた。

それにより人がいるなー程度だったのだ。

女は咳払いをしてひと言。


「やり直していい?」


初対面の女が最初に言ってきた言葉がそれだった。

自分がどうなったのかも分かってないのに訳の分からない女に意味不明なことを言われて軽く脳がパニックになっていた。


「なにを?」


やり直すも何もまず説明してくれよ。

そう思い多少強めに聞いてしまう。


「そりゃあ初対面を。私の理想は後ろから脅かしてもっと印象的な初対面にしようと思ったの」


女の言ってる意味は理解できるがなんでそんなことをするか全く理解できず困惑してしまう。


(え…?これは俺が独裁者してたせいで人の気持ちが分からないせいか?普通はやり直そうってなるのか?)


今までの経験から自信が持てず女を見ると


「ちょっと…そんな目で見られると照れるじゃん…」


となんか戯言を言っている。

演技してる感じが半端ないのでどんどんイライラしてきた。


「お前マジで誰だよ」


そう言うと女は心底驚いた顔で


「そんな…私の色仕掛けが通じない…」


「おいマジか」


真面目に言葉が通じてないのかと思いちょっと恐怖を感じた。

すると急に女は真面目な顔になる。


「そろそろ真面目にいきますか」


言葉が分かる生物なんだなと思いほんとに安心した。


「私はこの図書館の司書のアへナ。さっきは人に会えたのが嬉しくて、ごめーんね。あとモノさんは精神しか図書館に来れないから肉体は森に放置されてるよ」


自己紹介とふざけた謝罪を聞いてたら最後に爆弾を落とされた。


「肉体が森に放置って大丈夫なのか?」


焦って聞くと


「魔物とかいるけど大丈夫。危なくなったら戻してあげるから」


こいつの大丈夫は正直信用できないが気になることを聞いておくことにした。


「戻れるならいいか。そもそも何でここに来たんだ?」


「え?そりゃあ私が引っ張ってきたからだよ」


それを聞いてまたイラッときたがツッコんだら話が進まないので質問を続ける。


こいつの話によると予想通りここは異世界らしい。

だが俺が異世界にいる理由はよく分からないとのことだ。

図書館についてはインターネットのような感じと言われた。


「一般的に知られてる事なら基本は調べられるよん。だから好きな子の事を調べ尽くすぞー、的なのは無理だよ。残念だったねー」


とか言われた時は真面目に殴りたくなった。

好きな子云々じゃなくて言い方が凄い頭にきた。

まぁ、そんな話は置いといて続きを話そう。

図書館は俺の二つある能力の一つらしい。

名前は超常·情報。

念のため嘘がないか聞くと


「嘘はついてないよ。私も生まれたばかりだから図書館で覚えたものがほとんどだけどねー」


「生まれたばかりって…」


ある程度聞きたいことを聞いたはずなのにこいつの事がよく分からないままだが気にしないことにした。


「あっヤバい」


突然アへナが慌てだした。

俺は何なんだよ…と思いつつ返事をする。


「どうしたんだよ」


「モノさんの肉体の近くに魔物がいる」


「テメェふざけんな!速く戻せ!」


俺が焦り出すと逆にアへナは冷静になり始める。


「いや…でもモノさんが戻ったとこで勝てるとは…」


「いいから速くしろ!」


「あっちのドアが出口…」


強く言い過ぎたのかちょっと落ち込んだ様子を見せながら出口を指さした。

俺は全速力でドアに向かって走りドアを開けた。

図書館から出るとさっき居た森に出た。

そして隣には緑っぽい色の虎。


「詰みか?」


猛獣が隣にいる経験は初めてだ。

俺はとりあえずあの女に文句を言う事を決めた。

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