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第72話 店番は退屈

次回も進展しません。

 その日俺は、凄まじい暇な時間を過ごしていた。

 オープン当時の賑わいは何処へやら、今日はとても静かだ。


「まあ、この店は定休日は決まっていないからな」


 しかもこの店の売りはパンだ。

 できたてのパンが食べられるのが最大の強みなのだが、今はパン作りの達人が不在だった。

 どうして俺がカウンターに座り店番をしているのか。

 きっと以外で仕方ないだろう。


「にしてもどうしてこんなことになったんだ?」


 俺は静かかつ暇な時間を浪費するため、1人目を閉じて考えることにした。

 すると頭の中でエクレアが語り掛けてくる。ウザったらしい。



「それじゃあ店番お願いね」


 俺はエクレアにそう言われた。

 しかし理解が追い付いていない。なのでエクレアに食ってかかる。当然だ。俺からしたら何が何やらわかっていない。


「ちょっと待て。店番ってなんだ」

「店番は店番だよ。私がいない間、お店の番をして欲しいの」

「いや待て。どうしてそうなる。俺はお前の店の従業員じゃない」

「いやいや従業員だよ。だから店主がいない間の店番お願い」


 エクレアが手を合わせて頭を下げた。

 こんな姿は珍しい……訳でもない。

 エクレアがこんな風な軽のりをするのはしょっちゅうで、何も物珍しくなかった。


「そもそもどうして定休日がいつかもわからない店の店番をするんだ。休みにすればいいだろ」

「それはダメだよ」

「何故だ」

「私がそう決めたんだからそうなの」


 話にならない。いつまでも俺がコイツの自由奔放さに付き合ってたまるか。

 むしろコイツの方が俺に感謝してほしい。ここに揃っている武器はほとんどが俺が作ったものだ。それで利益を出している奴にこれ以上好き勝手言われてたまるか。


「悪いがパスだ。俺は狩りに行く」

「待って待って。カイ君、お願いだよ!」

「くどい!」


 俺はエクレアに服の裾を掴まれた。

 しかし勢い任せに引き剥がすと、エクレアは「あぁ」としょんぼりしている。俺は騙されないぞ、こういう顔をする奴は大抵思っていないからな。


「悪いな。俺はお前のやることに干渉しない。だからお前も俺の行動に干渉するな。協調がない関係に束縛は通用しないぞ」


 俺ははっきりと言いつけて店を出ようとした。

 そもそもここに連れてこられたのは朝の7時。たたき起こされたかと思えば、俺の意識が覚醒するよりも早く店の中に放り込まれていた。

 糞最悪な状況にイライラしている。

 だが、一番イラついているのはこのエクレアに態度にあった。


「ごめんね。でもこんなことカイ君にしか頼めなくて」

「俺に頼る奴が悪い。そんな言葉に俺は騙されないぞ」

「もう! じゃあ素直に言うね。私、他の依頼を受けていてそれで半日ぐらいお店を抜けないといけないの」

「だったら店を閉めろ。それが一番的確だ」

「それがね、無理なの」

「何故だ」


 俺はエクレアの言葉の濁し方に違和感を感じた。

 するとエクレアは俺に切り出す。


「今日はね、久々にお店開けますって広告出しちゃってるの」

「マジか?」

「マジのマジ。それでね、忙しくなる時間には私がいるけど、2時くらいまではどうしてもいられなくて。だからお願い! カイ君、お願い!」


 そういうことは早く言って欲しい。

 俺は頭を抱えると、溜息を吐いた。


「仕方ないな。わかった、少しならやってやる」

「本当! 本当にしてくれるの!」

「仕方ないだろ。それよりわかってるな」

「もちろん給料はしっかり払うからね。それじゃあ、私は今すぐいかないといけないから。後よろしくね」


 エクレアはそれだけ言い残すと店を出て行った。

 あまりの軽やかさと体現したようなスピードに俺は目を奪われた。

 コイツは魔法を使っていない。にもかかわらず、これだけの身体能力を秘めているのはあまりにズル過ぎる。


「まあいい。俺にも考えがあるからな」


 そう言うと、俺は早速店の外に出た。

 表の看板にはopenの文字がある。それを反転すると、closeになるのは当然なのだが、こうやってしておけば店は閉まっていることになる。


「よし。これで客は来ないな」


 俺は満足すると店の中に入った。

 一応店の扉を開けてくる奴にだけは丁寧に営業してやる。もちろんスマイルは無しだ。


「さて、それじゃあサボるか」


 俺は椅子に腰かけると目を瞑ることにした。

 とりあえず、俺は寝て休むことにした。

 昨日は1日中武器の手入れをして疲れたからだ。


「こんな時間に呼び出されて、まだ開店まで2時間あるぞ。誰だ、こんな時間に連れてきたのは」


 俺はエクレアへの恨みが強まった。

 しかし今更気にしても仕方がないので、俺は忘れることにする。


「それにしても広告なんて出ていたんだな。知らなかった」


 いや、この町で出していないだけなのか。

 俺はエクレアは普段やっていることをまるで知らない。興味もないのだが、アイツの呆れるぐらいの行動力の俺は常に巻き込まれていた。

 そんな毎日に俺はうんざりする。

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