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第62話 攫われた少女を見つけたのだが

今回はとてもセリフが多いです。

地の文少なめですが、よければ読んでください。

 そこにいたのはたくさんの子供のゴブリンたちだった。

 どうしてこんなところにゴブリンがいるのか。しかも全部子供のゴブリンだ。

 と、色々考えてみると全て納得がいく。

 俺はポンと手を叩き、エクレアは首を傾げた。


「なるほど、そういうことか」

「何かわかったの、カイ君?」

「この状況を見てお前はないもわからないんだな。ここはゴブリンの中でも戦力にならない子供のゴブリンだけを隔離しているスペースだ。わざわざ洞穴の脇道に作られていたのも納得がいく」

「隔離して送って……そんなの」

「合理的だ。子供のゴブリンは戦力にならないからな。しかも子供のゴブリンはただでさえ知性が低いゴブリンの中でも、裏切って人間サイドに付く場合もある」

「そんなことがあるの!」

「昔の古い文献の中には、奇跡的に人間と共存を果たしたゴブリンがいたとされている。それで滅ぼされることを同種の間で覚えているんだろうな」

「それじゃあこの子たちも……」

「無理だ!」


 俺ははっきりと口にした。

 エクレアは目を見開いて俺の顔を覗き込んで来るが、俺の手は素直だった。

 剣の柄の指が掛かると何かを察したらしい。


「まさか倒しちゃうの?」

「当然だ」

「どうして! まだ子供だよ。何もしてないんだよ?」

「ここでやらないと舐められる。それにお前だって親を殺しただろ……」

「それは……でもこの子たちはまだ何も!」

「くどいぞ」


 俺は一蹴してやった。

 あまりに甘い。甘すぎて口の中が溶けそうだ。

 俺はエクレアがたまに見せる狂気じみた強さを知っているが、その反面普段が甘すぎる。

 そこに腑に落ちない点があり、俺が剣を振り下ろそうとすると、急にエクレアが止めた。


「何で邪魔するんだ」

「こんなことしても良くないよ。カイ君は直接的すぎるんだもん」

「少なくとも今回の依頼主が満足しないだろ」

「ゴブリンを倒すことが依頼じゃないでしょ? だから早く女の子を捜して……」


 エクレアが口にした瞬間、俺とエクレアは何かを感じ取った。

 するとそこにいたのは小さな少女で、年齢は9歳くらいか。

 いや、小さくはないな。ボブカットの少女が心配そうに見つめていた。


「何だ、いたのか?」

「ほら、子供の前で剣を振り下ろすの!」

「振り下ろすぞ。それがどうかしたか?」

「こ、怖い。その神経が怖すぎるよ! もっと倫理観を持って……」


 エクレアと口論になりかけた瞬間、少女は叫んだ。


「この子たちを殺さないで!」

「「えっ!?」」


 少女は俺達の前にやって来た。

 両手を横に広げて、後ろにいる子供ゴブリンを庇う仕草をする。

 何故ゴブリンに肩入れするのか。俺からしたら甚だ疑問だ。

 しかし少女の口はグッと噛み締められていて、何か意図があると見た。


「どうしてそいつらを庇うんだ。お前を攫ったんじゃないのか?」

「……それは……それは……ねっ」


 何だか挙動がおかしい。

 もしかしてコイツが何かしたのか。そう思ったのも束の間。少女はゆっくりと口を開く。


「私、この子たちに助けられたんです!」

「はっ? 信じられるか。そう言って俺とコイツを罠にかける気かも知れないだろ。まあ可能性は低いが……」

「可能性は低いんだ。その心は?」

「ゴブリンは知能が低い。稀に知性の高いものも生まれることはあるが、1%そこそこだ」

「1%は高いと思うけど……気のせいじゃないよね?」

「お前はどっちの味方なんだ」

「もちろん私の見方だよ」

「今はそういう冗談はいい」

「ごめんごめん。って、本当に大丈夫? 怪我とかしてない? えーっと、パン食べる?」

「どうして持っているんだ」


 コミカル感が凄い。俺はツッコミを入れる隙すら与えられずに、完全にスルーになってしまった。

 しかし少女はもっと困惑していて、目を丸くしている。

 すると拙いながらも必死に喋り出そうと頑張っている姿がそこにあった。


「私はゴブリン達に襲われて、でもこの子たちやこの子たちの親が私をここに連れてきて匿ってくれたんです」

「匿うってそんな馬鹿な……って親がいるのか!」

「は、はい。今は見回りに行っています」


 マジか。それは知らなかった。

 と言うことはこのゴブリンの群れの中には雌がいる。

 ってことは女を攫う必要はない。だとすると矛盾が生じる。性欲のため? いいや、それならこんな真似はしない。そもそも知性があるなら、わざわざ群れを無駄死にさせるような真似をするとは考えにくい。本当にモンスターの考えていることはいつもわからない。コイツと同じだ。


「どうして私を見るのかな?」

「お前もモンスターみたいなものだからだ」

「どういう意味! って、絶対褒めてないよね!」

「褒めるわけがない」

「なっ!?」


 これ以上の漫才は不要だ。

 俺は頭を使って考える。一体何が起きている。どうしてこんなことになった。

 もっと情報が欲しい。そう思って足りないものを埋めようとしたところ、何かが近づいてくる。敵意ではないが、モンスターのようだ。


「だ、誰だ!」

「ちょっと待ってください。敵じゃありません!」

「はっ?」


 どうしてそう言い切れるのか。俺は警戒だけは緩めず、そこにやって来たものを見た。

 どうやらゴブリンのようだが、格好が違っていた。

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