第44話 エクレアの野望
ついにエクレアの野望が果たされる?
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あれから早1ヶ月。
俺は1人で冒険者活動を続けていた。
この間のファフニールとの一件で、ついに冒険者ランクは9になりエクレアも4になった。
「これからだね!」とエクレアははしゃいでいたが、結局俺は1人で活動を続けている。
と言うのも、エクレアはやることがあるそうで最近は部屋から出てきてもどこかに直行している。まあ、俺が気にする話ではないんだが。
「とは言え、最近クルミナさんがピリピリしているのが気になるんだよな」
毎日朝食時と夕食時以外に会話もない。
そのせいで不思議と歪な空気感が展開されている。
そのため、俺も巻き添えを食うの正直ごめんだ。
そのため夜も遅くまで冒険者活動を続け、適当な所で野営をしたりしている。
「あの人は怒らせたらヤバいタイプだからな。マジで殺されかねない」
俺は森の中、目の前に突然現れた標的を睨みつける。
ゴブリンが1匹ナイフを振りかざして襲い掛かる。
「邪魔だ」
俺は腰に帯剣している剣を抜いて、ゴブリンを切り裂いた。
一瞬にして魔石に変わり、ナイフと首から下げたネックレスと腰蓑だけが残される。
俺は魔石を回収すると魔法の鞄の中に放り込んだ。
「よし、次だ。爪と耳が要る」
今回の依頼はゴブリンの生態調査。
人に迷惑をかけるモンスターの代名詞であり、フルードの町近辺にもたまに現れる。
数が多く繁殖力も高い上に、女に対して卑猥な行為を働き家畜なども襲う。
男に対しては嫌悪するほど高圧的で、殺された人も多いと聞く。そのため命懸けだった。
「おいお前ら、そこにいるんだろ。全員まとめて相手をしてやる」
俺は草むらに叫んだ。
するとゴブリンたちが俺の威圧感に気圧されて、げっそりして出てくる。
今日のところは俺も舐めてはいない。こいつらには俺のストレス発散に付き合ってもらう。
「とりあえず数が減って越したことはないからな。全員倒させてもらうぞ」
俺は剣を振りかざし、この森にいたゴブリンを全部討伐してしまった。
*
冒険者ギルドに戻ってくると何故か冒険者たちが騒ぎになっていた。
また何かあったのか? 俺は関わらないように遠ざかろうとした。
しかし、強烈なパワーで腕を引き止められる。
「ちょっとどこ行くの!」
「うわぁ、何だエクレアか。何処にって、受付に依頼達成の報告をしようと思ったんだ」
「そうだったんだ。ごめんごめん。じゃあさ、この後用事ある? 用事とかないよな?」
「食い気味に来るな。俺はお前のお守じゃないぞ」
「そんなことわかってるよ。相棒でしょ」
「相棒か……まあいい」
今更否定して面倒なことになるのはごめんだ。
するとエクレアは俺が受付に行き、依頼達成を報告するのを待った。
報酬を受け取り、冒険者ギルドを出ようとするがまたしても腕を掴まれて逃げられなくなる。
「何逃げようとしてるの?」
「別に逃げる気はない。帰るだけだ」
「ダメだよ。前に言ってたよね。私のお願い聞いてくれるって」
「お願い?」
そう言えば鉄鋼刃を貰った時にそんな約束をしたな。
俺はふと記憶の底から引っ張り上げると、エクレアの顔を直視した。
「そう言えばそんなこともあったな。それで何をするんだ」
「まだ何も言ってないのに、何かする前提何だね。でも決まり! ちょっと付いて来て」
「はっ? ここでできることじゃないのか?」
「当たり前だよ。ほらほら、町の隅っこに行くよ」
「隅っこ?」
フルードは大通り沿いはかなり繁盛している。
とは言え、町の隅の方に入ったことがない。
俺はエクレアに腕を掴まれたまま、エクレアのペースで走らされた。
元気が有り余っているのか、子供みたいに駆けだす。
「おい、あまりはしゃぐな」
「いいでしょ! 私の夢だったんだもん」
「夢? 叶ったのか?」
「うーん、一つだけね。でもまだまだ夢はあるんだよ。私、こう見えて貪欲なの」
「それはわかっている。自分の身を犠牲にできる人間だからな。それだけ腹の底も深いんだろう」
「旨い!」
全然旨くない。俺はエクレアの精神が止んでいるのかと思い心配してやった。
とは言えずんずん平地を進んでいき、大通りを抜ける。
本当に町の隅っこの方だ。
とは言え地面は整備されていて、石畳が間隔を開けて張り巡らされている。町の人たちがしてくれたらしい。一体何をする気なんだ。
「おい、一体何があるんだ」
「黙って付いて来て。カイ君にもこれから頑張ってもらうんだから!」
「はっ、俺が頑張るだと?」
何か嫌な予感が先行した。
けれど少しずつ斜面になっている立地に違和感を覚えた時は時すでに遅く、目の前には建物が見えてきた。
赤煉瓦造りの煙突が立つ、真新しくもない建物だった。もしかしてこれを買ったのか?
「何だこれは。説明しろ、エクレア!」
「ふふーん。実は買っちゃいました! そのためにお金が必要だったの。後払いで助かっちゃった」
「大抵後払いだ。とは言えどうしてこんなものを……まさか俺に掃除を手伝えってことか!」
「ううん。それはもう終わってるよ。カイ君には大役をしてもらうよ」
「大役?」
俺は嫌な予感がした。
すると近くに気の看板が立っていることに気が付く。まだ粗削りだが、そこにはこう書かれていた。
『太陽の兆し—マッジク&ブレッド—』
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