第36話 繁華街:プエルク
新しい街にやって来ました。
俺は帳の背中に乗り、圧倒間にプエルクにやって来た。
この街は見ての通りの繁華街。
所狭しと高い建物が並んでおり、高そうな馬車も行き交っている。
「帳、帰りも頼むぞ」
キュカァー!
帳を人混みに連れて行くわけにはいかない。
俺は街に入る前に帳と一旦別れ、街の中に足を踏み出した。
たくさんの種族が俺の前に姿を現す。
「聞いていた通りの街だな」
この街はたくさんの種族が暮らしている。
人族はもちろん、エルフにドワーフ。獣人や竜人と様々だ。
冒険者の数もそれなりにいて、フルードでは見られない人がいる。ここは慣れてきた冒険者が最初に来る場所だ。
「買い出しにも丁度いいな。その分気合入れてやってやるか」
俺はまず初めに金の買取を優先する。
ここでいくらになるか。正直数十億にはなるだろう。
まずは金の買取をしてくれそうなそれなりにいい雰囲気の店を見つける。
「となると宝石店だな。宝石を使ったアクセサリーに金は使える」
金は装飾品としても大変重宝される。
俺の武具生成は俺が武器と認識さえすれば何でもありだ。
とは言え食べものみたいなものは作れない。
「適当にこんなものでいいな」
まずはジャブだ。俺が金目の物を持ってないと知られると下手に出られる。
だけど冒険者として舐められるのもない。
俺に残された選択肢はとにかく表情を変えないこと。
向こうさんを出し抜くことに全てを賭ける。
「すまない、この辺に宝石店はないか?」
「宝石店? それなら向こうの通りにマガライト宝石店っているのがあるぜ」
「マガライト? クロム・マガライトか。確かその店は金が売れたな」
「ああ、変な貴族どもが結構立ち入るからな。にしても何で角にあるのか」
そんなの決まっているだろ。下手に店の間にあるよりも角の方が人の視界に入る。
貴族たちも馬車を止めて置く時間が限られるので無作為に宝石を買っていく。
=で金回りもよくなるわけだ。
「そうか。ありがとな」
「いいってことよ。それじゃあ……」
「ちょっと待て。俺から財布を盗もうなんて言い度胸があるな」
俺は男の腕を掴んで逃げられないようにする。
男は冷や汗をかいて、「なんのことだ?」とわざとらしく答えだので、左腕の袖の中に隠れていた俺の財布を取り上げる。
「これが証拠だ。俺から財布を盗もうとしたことを後悔するんだな」
「チッ。いいカモだと思ったのによ」
「舐めるなよ。でも筋はいい。これは礼だ、くれてやる」
俺は男の腕を掴む軽く捩じった。
骨がボキボキと砕ける音を奏で、血管がうっ血する。これで汚い左手はもう使えない。
「うがぁっ! い、いてぇ……」
「骨を折られたら痛みはないはずだ。つまり演技だな」
「バレたか……」
「当たり前だ。俺は上級冒険者だぞ。せいぜいその腕を磨いていい賞金首にでもなってくれよな」
俺は男を見逃してやった。
すると背中にナイフを向けられているような鋭い殺気が浴びせられる。中級程度なら警戒の一つでもするだろう。けれど俺は溜息を吐いて、気にせず歩き始めた。
そのことが面白くないのか、男おれに飛びかかろうとしている。
背中にその意思が伝わってきた。
「はぁ……仕方ないな」
俺は路地裏に姿を消した。
そこにやって来たのは、先程のすりの男だ。
頭にタオルを巻いている。けれど牙を剥き尻尾が垂れている。どうやら獣人らしい。
「何処に行った。冒険者!」
「ここにいるだろ。獣人のくせに見えてないのか?」
「何っ!」
俺は獣人の男が耳が動き、振り返った瞬間に腹に拳を叩き込む。
口から唾液を吐き出し、苦しみ出したが俺は気にしなかった。
こんな所で俺に戦いを挑んだのが間違いだ。正直楽しくもなんともない。
「悪いな。怪我は自分で治してくれ」
「この野郎……お前上級でも+持ちだな」
「んなわけねえだろ。俺はランク8だよ」
冒険者カードを見せる気はない。
倒れた男の前に少しばかりの金を置き、教会でも行って怪我を治すように誘導する。
悪人に優しくしてしまう俺も大概甘いらしい。
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