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第23話 鉄鋼刃

新アイテムです。

ここから武器を作ります。

 鉱山の奥。その先に行けば行くほど、金の採掘量が増える。

 これは明らかに異常だ。こんな場所に長居するのは流石に危険すぎて、何をしでかすかわからないエクレアを置いておくわけにはいかない。俺は胸騒ぎがしていた。

 エクレアは黙々とツルハシを振り下ろしている。リズムも軽快だ。調子もいい。


「とは言え、流石に奥に行きたいとは言わないだろ。俺もあらかた集まってきたしな。残りは半分と言ったところか」


 俺達は鉄鉱石を10キロ集めるのが今回の依頼内容だ。

 改めて思い出してみると結構簡単に集まった。

 ぶっちゃけて言えば、金の方が多いのが気になるところではある。

 しかも落ちてる金は確かに金ではあるが、純度が高く何処か鈍い色をしている。それだけ内側に金の大部分が隠れていることになる。


「金は加工に丁度いいからな。しかも高値で売れる」


 今の市場価値はいくらだろうか。

 ダンジョンに行けば金は手に入る。メジャーな代物だが、加工もしやすく貴族の間ではその純度や煌びやかさに応じて値段も跳ね上がるらしい。

 特に金好きの変態貴族は1キロでも数百万と付けてくれるから金策にはうってつけだ。


「エクレア、ここにある金は貰ってもいいか」

「えっ!? うん、別にいいよ」

「そうか。これだけあればかなりの金になる。家の数軒は買えるだろうな」

「あっ、だったら売り上げは使いたいことがあるから4分の3ぐらい使ってもいいかな?」


 4分の3だと。何を言っているんだコイツは。

 俺はエクレアの言うことに疑念を抱いたものの、これだけの金を手にしたのはエクレアなので文句は言えない。

 コクコクと頷くと、ニカッと笑った。


「あはは。よかったー」

「だがその前にせめて何に使うのかぐらいは聞いてもいいか」

「それはまだ秘密だよ。でもね、私お店がやってみたいんだ」


 それはもはや答えではないのか。俺はエクレアの言いたいことを既に読んでいた。

 料理が得意だからレストランでもするのか。そうなればさしずめ俺はウエイターかよ。自冗談じゃない。そんなことのためにこの町にやってきたつもりはない。


「悪いが俺は手伝わないぞ」

「えっ!? それは困るよ。だって私だけじゃできないもん」

「勝手なことを言うお前もだろ。俺にだってやりたくないことははっきりとわかる。そういう時はきっぱりとノーと言う気持ちは重要な行為だ」


 俺はきっぱりと断った。

 するとエクレアはがっかりした様子で目を伏せると、ツルハシを振り下ろした。


(悪いが俺にその気はない。さて、ラストスパートだ)


 大きくツルハシを振り上げた。

 それから真下に向かってガツンと振り下ろす。カキーン! 当で全体が軋む音がした。筋肉が悲鳴を上げる。めちゃくちゃに硬くて骨が痛い。


「いってぇ!」

「どうしたの! カイ君、大丈夫」


 エクレアが心配して傍に駆け寄る。

 何だこの痛みは。まるで岩盤を叩いたような衝撃が痛覚の全てをかき鳴らした。

 警告が喉の奥から声になって出そうになるが、視線を下げれば俺が打ち付けたものが何かわかる。

 トゲトゲとした独特な形状をした黒い石だった。


「これにツルハシを叩きつけたんだね。平らじゃないから衝撃が分散して襲って来るんだよ」

「それはわかる。だが……」

「見たことない石だよね。魔鉱石じゃないみたいだけど、何かな?」

「鉄鋼刃だ」


 俺は鉄鋼刃の名前が出てきた。

 この石はただ黒くて硬い石な訳じゃない。そのトゲトゲとした刃のような形状もさることながら、叩きつけると神経を通じて痛みを与える。

 魔力は含んでいないのに魔法にも強く、物理的に相手の体に叩きつける分には最高な素材だ。どうしても欲しいと思った。


「なあエクレア、この石お前の魔法で取り出せないか」

「できるよ。《黄昏の陽射し》!」


 エクレアは理由も聞かずに魔法を使ってくれた。

 光が熱を帯びて凝縮しスパッと鉄鋼刃を切り出した。

 トゲトゲとした形状に手のひらが貫かれ痛そうだが、エクレアは俺に差し出してくれた。


「はい、これでいいんだよね?」

「ありがとう。助かる……」


 俺は受け取ろうと手を伸ばした。

 しかしエクレアは意地悪に俺にくれない。何だか嫌な予感がしたのは、俺だけだろうか?

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