第17話 鉄鉱石を採取したい
次は20時過ぎに出します。
学生の皆さんにも読んでほしい!
俺とエクレアはしばらく冒険者活動を続けた。
龍の噂は何処へやら、いつも通りの姿を取り戻している。
そんな中エクレアは何かを企んでいるようだが、俺はそれなりの依頼がないかとクエストボードを睨めっこしていた。
「うーん、面白そうな依頼はなかなか見つからないな」
堅物に見えるだろうが、俺は面白そうな依頼の方が好きだ。
理由は至ってシンプル。そっちの方が達成感がある。
けれど王都にいたときに比べ明らかに依頼の数が少ないのは仕方のないことだが、どうも最近は依頼の入りが悪い。ここ数日でほとんど変わっていないのだ。
「これは何かあったな。あまりに依頼がなさすぎる」
俺はクエストボードを立ち去ろうとした。
その瞬間、右腕を誰かに掴まれた。エクレアが俺を捕まえて開口一発目に笑顔で話し出す。
「カイ君。鉄鉱石取りに行こう!」
「はっ?」
俺は固まってしまった。
腕を引っ張ろうとするが、俺は反対側に力を加えて進まなくする。
まず話が飲み込めない。俺にわかるように説明してもらいたい。
「ちょっと待て、どうして急に鉄鉱石なんだ」
「えっと、話してなかったね。ごめんごめん。てっきり聞いてたと思ったから」
「何の話だ?」
俺は首を捻った。
すると話を聞いていたパフィが仕事のついでがてら、俺達の元に足を運ぶ。
どうやらギルドからの依頼らしいが、俺は脳内で面倒だとサイレンが鳴り出す。
正直関わり合いになる前に逃げたい気持ちが強かったが、時すでに遅く話しかけられてしまい逃げる選択肢が完全に潰れた。
「その件でしたら私が説明しますね」
「パフィさん。えっ? 冒険者ギルドの依頼ですか」
「はい。今回の依頼は西の山にある鉱山から鉄鉱石を数キロ程度採掘してきてほしいんです」
「どうしてまた。しかも鉄鉱石なんて」
鉄鉱石の採取も冒険者の依頼の中には稀に合う。
しかし基本的には専門の業者や専属の冒険者が全うするのだが、何故俺達にその依頼が舞い込んだのか。
疑問は残るが、それらについても全部説明してくれる。
「実はこの間、例の噂が原因で西回りの運搬経路が使えなくなってしまったんです」
「つまり噂じゃなくて現実だと」
「はい。上級冒険者の方々に頼もうと思ったのですが、生憎と他の使命依頼が入ってしまい。中級冒険者の束では少々不安で……」
「そこで俺達に。しかもエクレアが勝手に引き受けたんですね」
「はい。でもエクレアさんは相当腕が立ちますよ。私にもわかります」
確かに腕が立つ。けれどそれ故に前に立とうとする癖がある。俺はそこが心配だった。
エクレアはパーティーメンバーだ。しかも同じ宿に泊まっている。
何かあればクルミナが凄い形相になると踏んでいた。だから手伝うしかない。
「わかりました。俺も一緒に行きますよ」
「よかったぁ。高ランク冒険者が一緒に居てくれたら心強いですね」
「えっ!? カイ君って高ランクだったの」
「今更か。少なくともランク3じゃないぞ」
本当に今更過ぎて忘れていた。
ただ聞かれなかったので答えなかっただけだ。けれどエクレアは信じてくれない。
もう一度しつこく聞いてきたので、冒険者カードを出そうとしたがこのまま泳がせていた方が面倒ごとにならなそうだ。
「ねえ何で教えてくれなかったの!」
「聞かれなかったからな」
「そんなの理由になってないよ。って、ランク幾つなの!」
「今はまだ秘密だ。少なくともランクは3以上とだけは伝えておく」
「どうして教えてくれないの。私たち仲間じゃないの?」
「仲間は仲間だが、お前に教えると面倒なことになる」
「どうしてそんなこと言うの!」
「今回がそうだからだ」
と言うわけで俺はエクレアを無視した。
何だか不満げだが気にしない。
俺だって面倒ごとに巻き込まれてムカついていた。
少しでも面白いと思っていただけたら嬉しいです。
下の方に☆☆☆☆☆があるので、気軽に☆マークをくれると嬉しいです。(面白かったら5つ、面白くなかったら1つと気軽で大丈夫です。☆が多ければ多いほど、個人的には創作意欲が燃えます!)
ブックマークやいいねなども気軽にしていただけると励みになります。
また次のお話も、読んでいただけると嬉しいです。




